1967年、コスモスポーツの登場と共に自動車業界に衝撃が走った。そう、世界初のロータリーエンジンの実用化である。ロータリーエンジン自体は1964年のヴァルケンスパイダーによって存在していたが、ロータリーといえばやはりマツダだろう。独自路線で突き進む技術開発。マツダの先に待ち受ける未来とは!?!?
※本稿は2024年8月のものです
文:佃 義夫、国沢光宏、西村直人/写真:ベストカー編集部、マツダ
初出:『ベストカー』2024年9月26日号
【画像ギャラリー】ラージ商品群もイイけど……そろそろCX-5の新型が見たいです!! 大連合が跋扈する中で独自性を貫くマツダ(20枚)
■現在の方針から見たマツダの5年後の経営状況
マツダの象徴といえばやはりロータリーエンジン。さらなる可能性を追求していく
2024年5月にトヨタ・スバル・マツダの「トヨタ連合」3社のトップが勢揃いして「エンジン、新たな挑戦」を標榜して電動化に適合する新時代エンジンを3社それぞれが披露した。
トヨタ連合3社は「脱エンジン」の風潮を覆し、あえて3社の個性を生かすための新時代エンジン開発の発表説明会を開いた。
マツダは毛籠勝弘社長がプレゼンに立ち、独自のロータリーエンジン(RE)を電動化で生かし「雑食性」の特性を持つREでカーボンニュートラル(CN)燃料を活用するなど電動化時代のREを前面に打ち出していく。
マツダは、すでに2022年11月に「2030年経営方針」を発表し2030年に向けてのマツダ生き残り戦略を明示している。
フェーズ1が2024年までに米国工場立ち上げ/ラージ商品投入し、PHEVやディーゼルのマイルドハイブリッド車で環境と走りを両立させる。
フェーズ2が2027年までで、電動化のトランジション(電池調達・バッテリー技術開発強化・BEV先行導入)。
フェーズ3が2030年を最終年とし、BEV本格導入とする。経営ガイドラインも明確にしており、トヨタ連合の中での独自性を貫く。
(佃 義夫 佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆)
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■面白そうな市販車が出てくる期待値
マツダラージ商品群の第一弾だったCX-60。この後、米国で商品力あるクルマが出せるかが未来を左右する
今のマツダの好決算を決定づけているのがアメリカ市場である。円安の日本で作ったクルマを輸出し、高い価格で売っているのだから笑いが止まらない。逆に考えると、円安から円高傾向に変わるとマツダの収益はみるみる落ちていくことだろう。
困ったことにマツダはラージ商品群で勝負しようとしていた。だからこそ売れ筋モデルであるCX-5のフルモデルチェンジも準備しておらず。いずれにしろ円高傾向になるまでにアメリカで高い競争力を持つモデルを出せるかどうかがキーポイントになってます。
5年以内に面白いクルマは出るか? CX-5についちゃ独自開発のハイブリッドを採用し、3年後くらいに出てくると思う。これが面白くなければ、もう次世代電気自動車群まで新しいコンセプトの新型車なし。
短期的に考えると、ロードスターの2L幌タイプは大いに期待していいんじゃなかろうか。話題に上がるロータリーPHEVのスポーツモデルだけれど、開発したとして800万円近くになりそう。気軽に買える価格帯じゃありません。クルマ好き的にはマツダ2くらいのサイズ&価格でキビキビ走るモデルを希望。
●期待値:45/100 CX-5といった財産を活かしつつ魅力的なクルマを出すべし。
(国沢光宏)
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■将来的に気になる! 5年後に登場しそうな現在開発中の新技術
MX-30 R-EVに搭載される8Cロータリーエンジン。これが今後マツダの電動化戦略の鍵となるか
MX-30の8C型ロータリーエンジンを核にした電動化パワーユニットの派生に注目。バッテリーやガソリンタンクの容量、ジェネレーター出力を可変させ小型~大型SUV、スポーツモデルにまで搭載範囲を拡大。新開発ロータリーを2ローター化&後輪駆動も実用化している?
(西村直人)
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投稿 [ロータリーエンジン]新開発なるか!? マツダの未来予想図 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。
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