イタリアのメディアは、MotoGPイタリアGPの走行開始を前に、ホルヘ・マルティンが来季ドゥカティのファクトリーチームに加入することが決まったと報じているが、マルティン本人はこの情報を肯定も否定もしなかった。
「メディアは常に憶測で報道しているが、ちゃんと裏付けをして対処しなくてはいけない」
■ドゥカティのファクトリーチーム昇格が”怪しく”なったマルケス、次なる選択肢は? 他陣営へ移籍の可能性も「排除しない」
そうマルティンは語った。
「僕の仕事はバイクに乗ることで、今週末はそれに集中し、月曜日か火曜日には将来のために話し合い、仕事をする時間を持つつもりだ」
「僕は冷静だ。今週末のことやこの決断に集中している。僕は自分がコントロールできることに集中しているんだ」
マルティンと並んでファクトリーチームのライダー候補として名前が挙がっていたマルク・マルケスは、ファクトリーチームへの移籍か現在の所属チームであるグレシーニでファクトリーバイクに乗ることを希望。プラマックへの移籍については可能性を否定している。
マルティンはかねてよりファクトリーチーム移籍を目指し、今季限りでプラマックを離れることになると示唆していたが、その一方でプラマックは良いチームだとも語った。
「それはとても主観的な話になる。最終的には、自分が心地よいと思える場所、より良いライダーになれると思える場所にいなければならない。僕は今いるところにとても満足しているし、僕にとっては素晴らしいチームだ」
「彼らとはMoto2からの付き合いだし、彼らはいつも僕のためにすべてを捧げてくれた」
「それについては話したくないし、速く走ることに集中したい。月曜日か火曜日には、それについて話す時間があるだろう。チームにとってもドゥカティにとっても重要な週末なので、いい結果を出したい」
「ファクトリーチームへの移籍は僕がこの3年間、ずっと言い続けてきたことだ。そのために戦ってきたし、新しいことじゃない。僕はライディングに集中しているし、それが僕に影響を与えることはない。ただ、それがプレッシャーになりうるものだと受け入れるかどうかの問題なんだ」
「ただ、メディアや外部からのプレッシャーの方が大きいけどね。僕は自分とその周囲に集中し、外で起こっていることを考えないようにしている」
「マルケスが何を言おうと、プラマックと一緒に世界選手権を制することができればとてもうれしいよ」
マルティンは木曜日にムジェロでドゥカティと話し合いをしたことを認めたが、その結果については明言を避けた。そして自身のファクトリー昇格とマルケスの発言が大々的に報じられたことについて、クールダウンさせようと発言を重ねた。
「どうだろう、分からないけどマルクはとても”メディア的”だから、僕を引きずり込んだのだろう。僕はポイントリーダーとしてスポットライトを浴びているんだ」
「彼(マルケス)のコメント、特にチームの調和については間違っているわけじゃない」
「結局のところ、僕たちは皆、自分たちの利益を追求し、勝利を目指している。そして、来年ファクトリーチームに誰が入ろうとも、ペッコ(バニャイヤ)を打ち負かそうとするだろう。彼は今(ドゥカティの)本命だけど、来年もそうなのか見てみよう」
「この数週間の経過を見て、どうなるか見極めたい」
現在マルティンはポイントリーダーに立っているが、39ポイント差でランキング2番手のバニャイヤや、41ポイント差でランキング3番手にいるマルケスとは完全に対等だと考えているようだ。
「チャンピオンシップはとても長く、トップ3ライダーの実力は拮抗しており、戦いは最後まで続くだろう。僕たちはほとんどのサーキットで強く、安定している」
「ドゥカティは最強のライダーを求めているし、僕たちも最強のバイクとファクトリーチームを求めている。多くの話し合いがあって、その解釈の仕方を知らなければいけない。これらすべてが、メディアの輪の一部であることを理解しなければならない」
「でもドゥカティとチームにとってのホームグランプリという重要な週末が待っている。僕はうまくやって、前戦カタルニアGPから改善したい。自信を持って走り、ベストを尽くしたいんだ」
「早くコースに出て、雑音から解放されたいよ。メディアが自分たちの仕事をしているということは受け入れるし、自分もそうする。スポットライトを浴びるということは、自分が正しいことをしているということなんだ(笑)」
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