現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ日産はワゴンから撤退? ノートやセレナじゃ代わりにならない現状とは

ここから本文です

なぜ日産はワゴンから撤退? ノートやセレナじゃ代わりにならない現状とは

掲載 更新 29
なぜ日産はワゴンから撤退? ノートやセレナじゃ代わりにならない現状とは

■かつて多くのワゴン車をラインナップしていた日産 現在は?

 クロスオーバーSUVが大ブームを巻き起こしている現在ですが、その一方でどんどん姿を消しているボディタイプが存在しています。それがステーションワゴンです。

まるで国産ポルシェ!? 日産「ノート」4WDが凄すぎる! その実力とは

 一時期はどのメーカーもラインナップしていたステーションワゴンでしたが、現在の国産メーカーのラインナップをみると、トヨタ「カローラツーリング」「カローラフィールダー」、ホンダ「シャトル」、マツダ「マツダ6ワゴン」、スバル「レヴォーグ」のみと、かつてに比べると国産ワゴンが数を減らしていることがわかります。

 国産メーカーのなかでも、一時期は多くのステーションワゴンをラインナップしていたのが日産です。

 日産は、「ウイングロード」や「ステージア」「アベニール」といったワゴン専用車だけでなく、「マーチ」「サニー」「セドリック/グロリア」「ブルーバード」「プリメーラ」「セフィーロ」「スカイライン」など、日産を代表する数々のモデルにワゴンボディを用意していました。

 しかし、2018年にウイングロードが消滅して以降、ステーションワゴンが新たにラインナップに加わることもなく、現段階では新型ワゴンが登場するウワサすらありません。

 ステーションワゴンから撤退した経緯について、日産は次のようにいいます。

「ステーションワゴン市場の需要減少に伴い、日産のステーションワゴンへのニーズも減りました。これを受けて現在は、コンパクトカー、ミニバン、SUVなど、お客さまからの需要が高いモデルを中心に日産ならではの先進技術を搭載し、ラインナップを揃えております。

 またカーボンニュートラルに向け、電気自動車のパイオニアである日産ならではの電動化(EV、e-POWER)へシフトを図っております」

 つまり、日産のステーションワゴンが消滅してしまったのは純粋に需要が減少してしまったからであり、日産ならではの電動化技術もまずは需要の高いボディタイプからラインナップを充実させていくのが先決ということです。

 裏を返せば、ステーションワゴンの需要が高まれば、EVやe-POWERを搭載したモデルも登場する可能性ゼロではないということ。ワゴン好きユーザーにとっては一縷の望みが見えてきたともいえます。

■日産ディーラーではワゴンユーザーのつなぎ止めに苦慮

 一方、日産車を販売するディーラーに話を聞くと違った側面が見えてきました。

「現在、ステーションワゴンにお乗りのお客さまに乗り換えの提案をするとき、ニーズにマッチした車種を提案できない点は辛いところです。

 ウイングロードのお客さまには『ノート』を提案させていただいていますが、やはりどうしても荷室が短い点がネックになってしまいます。

 ミドルクラスやラージクラスのワゴンをお使いのお客さまには、以前は『ラフェスタ』などを提案していましたが、ラフェスタも消滅してしまいました。

『セレナ』などのミニバンを提案していますが、こちらも正直難しいところです」

 日産ディーラーではステーションワゴンにこだわりのあるユーザーへの提案に苦労していることが分かりました。

 また、ユーザーのなかには他メーカーに乗り換えてしまった人や、中古の輸入ステーションワゴンを購入した人もいるそうで、ディーラーは顧客の繋ぎ止めに苦慮している様子がうかがえます。

 ステーションワゴンのラインナップがないという点は、販売現場には少なからず影響を及ぼしているようです。

※ ※ ※

 現在はクロスオーバーSUV人気に押され気味のステーションワゴンではありますが、セダン並みの走り味と広い荷室を併せ持つという魅力はまだまだ色あせるものではありません。

 いつの日か、また日産のステーションワゴンが登場する日を期待したいところです。

こんな記事も読まれています

ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
くるまのニュース
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
レスポンス
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
AUTOCAR JAPAN
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
ベストカーWeb
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
Auto Messe Web
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
日刊自動車新聞
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクブロス
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
motorsport.com 日本版
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
バイクのニュース
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
くるまのニュース
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
レスポンス
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
レスポンス
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
くるまのニュース
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
レスポンス
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
くるまのニュース
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
バイクのニュース
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス

みんなのコメント

29件
  • 視点が高いということが利点であるとして、SUVがステーションワゴンより優れるのは、それくらいのものだろう。その他の走り、乗り心地、積載性、燃費などはステーションワゴンが有利だと思う。
  • 需要がないから作らない、はただの詭弁であり、メーカーの怠慢でもあると思う。

    現にカローラではセダン、ワゴン、5ドアハッチバックをラインナップし、その中でもワゴンである『ツーリング』がよく売れている。

    スバルのレヴォーグもそれなりに販売が好調であり、決してステーションワゴンが敬遠されているわけではない。

    ウイングロードだって、ちゃんと正常進化させて商品の魅力をアップする、もしくはせめてキープする努力を怠らなければ、潜在的な需要を掘り起こしたり乗り換えの促進もできたかもしれない。

    売れない理由を『買わない顧客』のせいにするのは単なる責任転嫁で、ユーザーをバカにしているとしか思えない。

    本当に良いものならば、そちらが売ろうとしなくてもこちらから買いに行く。

    そういう車を作る努力をもっとしてください、今後の日産に期待しています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

167.6237.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8115.0万円

中古車を検索
ウイングロードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

167.6237.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8115.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村