国内トップモデル
いまや、グローバルでマツダの定番商品となった、SUVの「CX-5」。国内市場で、CX-5の販売は高水準を維持している。
2023年1月~12月の国内販売総数は2万5714台で、国内マツダブランド車の中で最多だ。以下「CX-60」(2万3941台)/「マツダ2」(2万706台)/「CX-30」(1万8016台)/「CX-8」(1万7181台)/「マツダ3」(1万4310台)と続いて上位50モデルにランクインしている状況だ(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会 調べ)
CX-5の販売は、海外でも好調である。マツダによれば、初代が登場した2012年から2023年10月までの世界総販売台数は、426万5936台に達している。
仕向け別で見ると、最も多いのが北米で173万9439台。次いで、欧州が79万8850台、中国が38万5306台、そして日本が36万2207台、さらにマツダ人気が高いオーストラリアが27万8217台となり、マツダブランドの中核と成すグローバルカーであることが分かる。
それにしても、第2世代登場の2017年から早くも7年が経つが、CX-5はなぜ売れ続けているのか?
ディーゼルの存在感
本稿では日本市場に焦点をあて、マツダ本社関係者からの聞き取り調査などを基に、CX-5が売れ続ける理由について深堀りしていきたい。
国内営業の関係者は「スタートポイントが大きく影響している」とCX-5人気継続の背景について話し始めた。つまり、2012年の初代CX-5登場時点を指す。
当時、CX-5は社会現象といっても良いほど、国内自動車産業界全体とユーザーに大きなインパクトを与えた。それが、クリーンディーゼル(スカイアクティブD)の存在だ。
国内市場では、東京都のディーゼル規制をトリガーとした「ディーゼル悪者」という風潮が長きに渡り続いていたが、そのイメージをCX-5が完全に塗り替えてしまうほど、クリーンディーゼル搭載モデルが売れに売れた。当初、CX-5全グレードのうち、クリーンディーゼルが9割を占めるほどの大人気となったのだ。
そこまで売れたのには、様々な理由がある。まずは、マツダ独自の気筒内燃料技術による、走りの良さと燃費の両立だ。筆者は、スカイアクティブ・エンジンについて、CX-5発売のかなり前の時点で「アテンザ」の外装をしたテスト車両に搭載された状態で、広島県三次(みよし)市内のマツダ三次で自動車試験場で試走し、その実力に度肝を抜かれた。
ロイヤリティの高さ
初代CX-5が売れた理由の、もうひとつが価格設定だ。
ガソリン車の場合「アクセラ」との価格差がほとんどないといった戦略的な事業展開が奏功した。クリーンディーゼル車の値付けも、新技術/走り味/燃費を加味すれば、ユーザーにとってリーズナブルに感じたのだ。
そうした戦略的価格設定を決断した背景には、それまで「マツダ地獄」とも呼ばれた販売店での営業実態の抜本的な改革がある。
CX-5を皮切りに、マツダが第6世代と呼ぶ商品群では、新車でのディスカウントを最小限に抑えることでリセールバリューを上げ、さらに新車販売につなげる好循環を狙ったのだ。
商品イメージとしても「魂動デザイン」を前面に押し出し、外装色でもソウルレッドが街中でマツダ車の存在感を引き立てた。
こうした初代CX-5の成功によって、新規のマツダファンが増え、CX-5に対するロイヤリティ(忠誠心)が自然と高まっていったという経緯がある。
そのため、新車購入から3年、また5年といった段階でCX-5からCX-5への買い替え需要が生まれているのだ。特にクリーンディーゼルオーナーは「次のクリーンディーゼル」を選ぶ傾向が強い。
スポーティ志向がカギ
こうしてCX-5に対するユーザーからのロイヤリティが高まる中で、マツダはCX-5のグレードを拡充してきた。
2023年10月の一部商品改良では、プレミアム志向の「エグゼクティブ・モード」や、レジャー志向の「フィールドジャーニー」があるが、なかでもユーザーの注目が高いのが「ブラックトーンエディション」や「スポーツアピアランス」といったスポーツ志向だ。
この商品改良では、新たに「レトロスポーツエディション」を追加して、スポーツ志向グレードを充実させている。
日本では、上級感があり取り回しがしやすいベストフィットなSUVとして人気が根付いているCX-5。その上で「マツダ=スポーティ」というブランドイメージから、CX-5へのスポーツ志向がさらに強まっていると言える。
マツダ車全体の車体構造の構図としては、マツダ3起点のFFのスモール商品群とCX-60を皮切りとするFR車のラージ商品群があり、CX-5はこれらのどちらにも属さない第6世代の改良車である。
日本ではスポーティ志向として、またグローバルでは国や地域によって商品性の捉え方は若干違う中、CX-5は2030年に向けたマツダ電動車戦略においても当面の間、マツダの中核モデルとして生産が継続されることになりそうだ。
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