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ノアやセレナばかりじゃ退屈? シトロエン・グランドC4ピカソ UK中古車ガイド 電気系統の不調にご注意

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ノアやセレナばかりじゃ退屈? シトロエン・グランドC4ピカソ UK中古車ガイド 電気系統の不調にご注意

ちょっと個性的で魅力的な7シーター

シトロエンのミニバン、グランドC4ピカソと、そのアップデート版となるグランドC4スペースツアラーは、ちょっと個性的なミニバンを求めるパパやママへ最適。家族での長距離旅行も楽しめる、魅力的な7シーターといえる。

【画像】ノアやセレナばかりじゃ退屈? シトロエン・グランドC4ピカソ 現行のC4 ベルランゴも 全109枚

すでに2代目の生産は終了しており、古いモデルはラインオフから10年以上が過ぎている。でも、直近の例ならまだ2年前。価格重視から新しさ重視まで、幅広い予算に応じたグランドC4が、中古車市場には存在する。

欧州では主力になった2.0Lディーゼルターボは、排気ガス規制のユーロ6へ当初から対応。環境への後ろめたさを感じずに、高効率なエンジンを選べるのも魅力だろう。当時のAUTOCARは、この2.0ブルーHDi 150が最適だとまとめている。

少し価格を抑えたいなら、1.6ブルーHDi 120も悪くない。英国仕様では、トランスミッションは6速のマニュアルかオートマティックが選べた。

英国仕様のガソリンターボは、1.2ピュアテック130の一択。滑らかに回転し、充分なパワーを発揮してくれる。市街地の移動が中心なら、好適なユニットといえる。ちなみに日本へは、1.6Lガソリンターボのみが導入された。

2016年のフェイスリフト後は、スペースツアラーへ改名。ガソリンターボはそのままだったが、ディーゼルターボは2.0ブルーHDi 160と1.5ブルーHDi 130へ変更。トランスミッションは8速オートマティックに置き換えられた。

2018年にも小改良が加えられ、装備が充実。安全技術もアップデートされている。

外観と同じくらいインテリアもオシャレ

グランドC4の魅力の土台となっているのが、プラットフォーム。発売当時は、シトロエンがクラス最長だと主張したホイールベースを持ち、トレッドも初代から拡大。その結果、優れた操縦性と広大な車内空間が生み出された。

有能なシトロエンのデザイナーは、その強みを最大限に活用。確かに3列目は若干窮屈とはいえ、どのシートに座っても、不足ない快適性が確保されている。

3列目をフロア下に折りたたみ、2列目を前方へスライドさせれば、2181Lもの広大な荷室空間を作ることも可能。一部の上級グレードでは助手席も折りたたみでき、9フィート(約2.7m)の長い木材を運ぶことも難しくない。DIY好きにはうれしい。

スタイリッシュな外観と同じくらい、インテリアもオシャレ。プラスティック製パネルの多くはソフト加工され、サテン仕上げのトリムが華やか。エントリーグレードの内装素材は印象的なほどではないものの、安普請に感じることはないだろう。

小物入れはふんだんに用意され、ダッシュボードには蓋の付いた大きな収納も。英国仕様のトップグレードには、ピクニックテーブルも付いていた。

もし予算が許すなら、2020年式以降が望ましいだろう。フィールやセンス・グレードなら、メーターパネルは12.0インチのモニター式になり、パーキングセンサーも備わる。

新車時代のAUTOCARの評価は

現実的なユーザーなら、グランドC4ピカソの広さや実用性、燃費の優秀さに惹かれるはず。シトロエンらしく、スタイリングは特別。ボディカラーやインテリアの選択肢も幅広い。しかも、運転体験はクラス最高水準に迫っている。(2013年12月4日)

オーナーの意見を聞いてみる

アン・メリック氏

「2018年に、2015年式のグランドC4ピカソ 1.6ブルーHDi 120を購入しました。4人の子供がいるのですが、2列目にチャイルドシートを3脚並べられ、ISO FIX金具で搭載できる数少ないミニバンだったんです」

「今は子どもたちは大きくなりましたが、一家で出かけるのに充分な広さがあります。ボディには擦り傷が付き、アナグマと衝突したこともありますが、信頼性は高いようです。今でも快調ですよ」

「過去の不具合は、アドブルータンクの交換で、リコールが出されたことくらい。燃費は平均で18.0km/L前後です。税金も安いので、ランニングコストはかなり抑えられていますね」

購入時に気をつけたいポイント

ボディ

大きめなサイズだから、四隅の擦り傷は想定の範囲。不注意な子供が、ドアを開ける際に壁へぶつけている可能性もある。サビがある例は避けたい。

エンジン

ディーゼルターボの場合は、アドブルーの残量と警告灯に注意。オイル漏れも、一部のユーザーから報告されている。

トランスミッション

6速ATは、滑らかに変速できるか試乗で確かめたい。後期型の8速ATの方が印象は良い。6速MTは、シフトレバーの動きが引っかかり気味。

サスペンションとブレーキ

車重は軽くないため、ダンパーからの液漏れ、アンチロールバー・ブッシュのヘタリなどは考えられる。試乗し、乗り心地が不安定でないか確かめたい。

ブレーキも、ディスクとパッドの厚みを確認する。電子パーキングブレーキの効きもチェックポイント。

電気系統

エアコンや集中ドアロック、インフォテインメント・システムなど、電気的な不具合は少なくないようだ。事前にすべて正常に動くか確認する。警告灯がエンジン始動後に消えるかも、要チェック。

インテリア

内装の擦り傷や汚れは、ファミリーカーだから珍しくない。修理は安くできないため、できるだけ好状態の例を選びたいところ。シートが滑らかにスライドし、折り畳めるか確認する。サイドウインドウが開閉時に鳴く場合は、シリコンスプレーで解決できる。

知っておくべきこと

グランドC4のオートマティックには、ETG6とEAT6の2種類がある。これは異なるユニットで、ETG6はロボタイズド・マニュアル、いわゆるセミATだ。MTを電子的に操作し、デュアルクラッチATのように滑らかではない。しかし、機能的で燃費を伸ばせる。

EAT6は、一般的なトルクコンバーター式のオートマティック。スペースツアラーでは8速になり、EAT8となっている。ETG6より滑らかだが、性質上、燃費では劣る。2.0ブルーHDiでは、ステアリングホイール裏のパドルで変速も可能だ。

電気的な不具合は少なくなく、ドアが予期せず開く可能性や、シートベルト・バックルの不良、ブレーキ・バキュームポンプの不調などを理由に、英国ではリコールも複数出ている。購入時は、すべて対応済みかディーラーで確認したい。

英国ではいくら払うべき?

3000ポンド(約58万円)~5999ポンド(約114万円)

初期型で走行距離の伸びたグランドC4ピカソが、英国では選べる価格帯。主にディーゼルターボだ。

6000ポンド(約115万円)~8999ポンド(約172万円)

走行距離が短くなり、選択肢も増えてくる。中には後期型も含まれる。

9000ポンド(約173万円)~1万4999ポンド(約287万円)

走行距離の短いピカソや、後期型のグランドC4スペースツアラーをお探しなら、この価格帯から。

1万5000ポンド(約288万円)~1万9999ポンド(約383万円)

2020年式以降のスペースツアラーで、走行距離の短い例をお探しなら、この価格帯まで奮発したい。

2万ポンド(約384万円)以上

極上状態のスペースツアラーを英国では選べる。

英国で掘り出し物を発見

シトロエン・グランドC4スペースツアラー 1.5ブルーHDi 130フィール 登録:2018年 走行距離:6万7500km 価格:1万2450ポンド(約239万円)

ワンオーナー車の後期型スペースツアラー。パノラミックガラスルーフやバックカメラなどのオプションが追加され、上級グレードに装備は劣らない。

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みんなのコメント

9件
  • sa********
    日本車と同系列と思うな!パーツ交換サイクルは、現在の軽自動車より短いから気を付けよ!フランスは先進国だからトヨタと同じだよねって、勘違いする日本人は結構いるんですよ。
  • s04********
    四角い箱にデカいメッキグリルと尖ったエアロの国産ミニバンよりはデザインは良いと思うが、使い勝手はイマイチ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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