Porsche Taycan
ポルシェ タイカン
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電動月面探査機をドライブしたデューク准将
アポロ16号に乗り、10番目に月面に降り立った宇宙飛行士、チャールズ・デューク。彼はたった6名しかいない月面探査機(Lunar Roving Vehicle:LRV)の乗車経験を持つひとりでもある。
このLRVは史上最も先進的かつ革新的な電気自動車であるのに、デューク自身は最近まで地球上で電気自動車に乗ったことがなかった。今回、月面を最初のLRVが走行してから50周年を記念して、デュークがついに電気自動車のステアリングを握った。マシンはもちろんポルシェが誇るフルEVスポーツ「タイカン」だ。
月面でも信頼性が高く頑丈な電気自動車
チャールズ・デューク准将は、月面を歩いた数少ない人類のひとりだ。現在、85歳の彼は元宇宙飛行士でアメリカ空軍士官。傑出したキャリアを誇るが、その穏やかな南部なまりは非常に親しみやすい印象を与える。
デュークは、NASAのアポロ計画における最重要人物のひとり。初の月面着陸を達成したアポロ11号では交信担当官を務めており、人類初の月面着陸を行ったニール・アームストロングとも交信。そして、3年後の1972年にはアポロ16号の月着陸船パイロットとして月に降り立っている。
彼は共にアポロ16号に搭乗したジェームズ・ヤングとともに、月面で70時間以上もの作業を敢行。その間、多くの研究ミッションやLRVに関する広範囲な評価を行った。
「私の見解では、LRVは本当の意味で信頼性が高く、頑丈な電気自動車でした。約100アンペアの電力を持つ2基のバッテリーを搭載し、各輪には独立したサスペンションが与えられ、タイヤはワイヤーで作られていました。これは誰かの独創的なアイデアだったんですが、ワイヤータイヤは月面にしっかりと食い込んでくれて、素晴らしいトラクションを発揮してくれたのを覚えています」
2021年7月は最初のLRVが月面を走行してから50年の節目を迎える。デュークのミッションはLRVによる2回目の月面走行となった。1970年代初頭、このLRVはわずか17ヵ月で開発され、多くの画期的な技術を採用。その重量はわずか210kgに抑えられていた。
月面調査に革命をもたらした「LRV」
このLRVは短い開発期間や超軽量設計に加えて、絶対的な信頼性を求められるという非常に高度な技術的チャレンジが課されていた。月へと向かうサターンV型ロケットには莫大なコストが掛けられており、余分な装備を搭載するスペースは一切残されていなかったのである。
「重力の異なる月面での重量はわずか35kg程度でしたから、ひとりで持ち上げることもできました。でもこれだけ軽量なのに、500kg程度の荷物を搭載することも可能でした。月面に降り立った私たちはLRVにシートを装着し、電源を入れてすぐに走り出しました」
「LRVが登場するまでは、月面においてはせいぜい400mを移動するのが、人間の限界だったと思います。でもLRVによって着陸地点から6~7kmの距離を移動できるようになり、月探査に革命をもたらしたのです。我々はこの極地のあらゆる場所からサンプルを入手することができました」
26km以上を走行しながら余力を持っていたバッテリー
全長3mのLRVは、アルミニウム製チューブラーシャシーにトーションバーを備えたダブルウィッシュボーンサスペンションを採用。フル積載時にも地上高は360mmと余裕を持たせてあった。チタン製のトレッドが施されたワイヤータイヤは、0.25馬力の電気モーター4個により独立して駆動。操縦は従来のステアリングホイールではなくジョイスティックで行う。
「25度の斜面でも登ることができましたからね。2日目に岩山を登っている時に、あまりにも急斜面だったので転げ落ちそうになったことを覚えています。でも一番楽しかったのはダウンヒルです。LRVが狂ったように跳ね回って、シートベルトを締めていて本当に良かったと思いました(笑)」
デュークとヤングはLRVで26km以上を走行し、月面着陸船から4.5kmも離れた場所を探索、3時間半という走行時間を記録した。そしてこの驚くべき小さな乗り物は、月面でもほぼノートラブルだったという。
「3日間の滞在中、バッテリーの半分も使っていないと思います。帰還ミッションでは、離陸の状況を録画するためLRVのカメラをオンにしておきました。離陸後もカメラは動き続け、数日後にようやくバッテリーが切れたのです」
「とにかく信頼性が高く、今でもバッテリーを2個持って月面へ戻ったら、電源を入れてまたドライブができると思います。バッテリーが切れた800万ドルのクルマが欲しければ、どこで買えばいいかのか? いつでも教えてあげます(笑)」
初めて地球上でドライブしたフルEVスポーツ
人類史上最も先進的で革新的な電気自動車による月面ドライブを経験しながらも、デュークはこれまで地球上でEVに乗ったことがなかった。今回、テキサス州オースティン近郊の小さな空港で、フルEVスポーツ「タイカン」をドライブする機会が実現。ポルシェにとっては、極限の環境下でドライブ経験を持つ人物から最新EVに関するフィードバックを得る貴重な機会になった。
「もちろん電動ゴルフカートは、ドライブしたことがありますよ(笑)。でもこの地球上でちゃんとしたEVに乗ったことはありませんでした」
「今回、かつてパイロットとして新型航空機に対面した時と同じ気持ちで、タイカンのドライブに臨みました。まず、シートに座って全てを受け入れるのです。コクピットからの視界やレイアウト、スロットルや操作系をチェックします。予想はしていましたが、タイカンの先進技術はLRVとは比較になりませんね!」
時代の先駆者として3台が製造されたLRVはすべて月面に残され、半世紀を経た現在も月の塵を集めている。デュークたち宇宙飛行士の勇敢さと野心は、現代科学の進化に多大なる貢献を行い、我々にインスピレーションを与え続けてきた。小さな一歩は、今も偉大な飛躍へと繋がっているのである。
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