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全部「高所作業車」かと思いきや3種もあった! 電線工事や樹木伐採などで活躍する「ゴンドラ付き」トラックが奥深い!!

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全部「高所作業車」かと思いきや3種もあった! 電線工事や樹木伐採などで活躍する「ゴンドラ付き」トラックが奥深い!!

 この記事をまとめると

■トラックにはさまざまな種類が存在する

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■今回は「高所作業車」にスポットを当てた

■定義や操作するために必要な資格などを解説

「高所作業車」には明確な定義が存在

 街なかの電線工事などで荷台からゴンドラを上げ、高い場所の作業をしているトラックを見かけることがある。こういった車両を一般に「高所作業車」というが、じつは明確な定義が存在する。それは、「作業用バスケット(作業床)が2m以上の高さに、人力以外の動力で上昇できる能力を持ち、昇降装置・走行装置などによって構成され、不特定の場所に動力を用いて自走できる機械」というものだ。ゆえに、自走しないものは「高所作業台」として別のものとして分類される。

 作業用バスケットの稼働や走行時の動力は内燃機関エンジン式のものが主流で、トラックタイプ以外にもクローラ式などがある。昇降機構にも種類があって、パンタグラフ式のシザースタイプ・昇降マスト式の垂直昇降タイプ・伸縮ブームがまっすぐに伸びる直進ブームタイプ・伸縮ブームに関節機能がある屈折ブーム式などが主なものだ。

 電線工事以外にも、信号・街灯・標識・広告看板などの保守点検、街路樹・造園などの刈り込み作業、高層住宅の引っ越し作業といったことにも使用される。消防車にもはしご車やゴンドラ作業車など、高所で作業をする車両が配置されているが、これらは厚生労働省が高所作業車には含まないと通達しており、消防庁では高所活動車と呼ばれている。

 運転・操作するために必要な資格とは?

 この車両を運転・操作するにはふたつの資格が必要だ。公道を移動するときにいるのは運転免許で、これはベース車両の仕様に適合したものを取得しなければならない。これは、道路交通法による規則だ。さらに、ゴンドラや作業台を操作する場合は、労働安全衛生法に基づく講習を受講・修了した「高所作業車運転者」でなければならない。この資格は高さが2m以上10m未満の場合は「特別教育」、高さが10m以上の場合は「技能講習」を受けることで取得可能だ。

「高所作業車」はその名のとおり高所で作業をするため、作業者や周囲に対する安全の配慮が徹底されているのも特徴のひとつだ。不測の事態に備えた緊急停止ボタン(非常停止装置)や緊急降下装置(非常用降下装置)のほか、車両がバランスを崩して倒れないように、傾斜センサー・車体傾斜角規制装置・過積載防止装置などといったものがある。これらは、メーカー・車種によって細かな仕様や搭載装備の種類に違いはあるが、作業目的に合わせて必要なものが載せられている。

 鉄道線路上で活躍する特殊な車両にも高所作業車は存在する。昨年登場した、タダノの「AT-150DW」がそれだ。作業は架線などが中心になるので、ゴンドラはそれほど高く上がらなくてもよいが、線路を走るための鉄輪を備えるためにどうしても車両が重くなる。しかし、8トン限定の中型免許で運転できるように車両総重量を抑えることで、運転可能な作業員の確保をしやすくしたわけだ。こんなところにも、2024問題が影響しているのである。また、作業効率を上げるためにオンレール性能を搭載している。これは、作業時でも揺動フレームを固定することで安定した状態を保て、オンレール作業がスムースに行えるようになっているのだ。

 このように、ひとくちに高所作業車といってもさまざまな種類が存在する。活躍場所もじつに多彩だ。無骨な外見に似合わず、安全性・作業性を考慮した最新テクノロジーも満載されている。改めて見ると、なかなか魅力的な車両だといえるのではないだろうか。

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