この記事をまとめると
■ブガッティ・ヴェイロンの後を継ぐモデルとして登場したハイパーカーが「シロン」
人生「勝ち組」でも水面下の「苦労」はハンパない! 思ったよりラクじゃない「スーパーカー乗り」の悲哀5つ
■1500馬力の8リッターW16エンジンをミッドに搭載し、デビュー時の価格は約3億円
■シロンをベースにオートクチュールさながらにさまざまな派生モデルが誕生している
ヴェイロンの後継モデルに相応しい超絶スペックのシロン
VWグループへと収まったブガッティが、最初にシリーズモデルとして作り上げた「ヴェイロン」は、その1001馬力という最高出力と407km/hの最高速で、世界のスーパーリッチを魅了した。実際にその生産は2005年から2015年にかけて行われ、この間には300台のクーペと、グランスポーツと呼ばれる150台のオープン仕様が生産されたことも、ブガッティの歴史に詳しい人には良く知られたところ。
ちなみにヴェイロンとは、1939年にジャン・ピエール・ウィミーユとともにル・マン24時間レースを制した、ピエール・ヴェイロンの名に因むもので、300台のクーペ、そして150台のグランスポーツのなかにも、さまざまな仕様が存在した。
このヴェイロンの後継車として2016年のジュネーブショー前日にワールドプレミアされたのが、ここで紹介する「シロン」だ。この車名もまた、かつてブガッティを駆り、レース・シーンで活躍したルイ・シロンから採られたもので、そのフィニッシュはまさに数あるハイパースポーツのなかでも最高級を極めたものにあると評しても、それに異論を唱えるものは少ないだろう。なにしろシロンの価格は発表当時で240万ユーロ(約3億円)。これはヴェイロンの約2倍にあたる価格だったのだから。
ヴェイロンと同様に、ミッドにW型16気筒クワッドターボエンジンを搭載するシロンだが、その最高出力&最大トルクは、最初から1500馬力&1600Nmという驚異的なものだった。このパワートルクを受け止めるためには、およそ車体のすべての部分をリニューアルすることが必要で、それはヴェイロンと同様にダラーラへと委ねられたカーボンモノコックから始まることになった。
ミッドに搭載されるW型16気筒クワッドターボエンジンもまた、ヴェイロンからのパワーアップ版ではない。つまり1500馬力という最高出力を得るために、単純にターボを大型化するようなことはしなかった。これはアクセルペダルの動きに対するレスポンスが悪化し、満足できるドライバビリティが得られなかったためとブガッティは説明する。
結果、採用されたのはシーケンシャル制御のターボシステムで、各バンク低速域では小径のプライマリーターボへ排気ガスは流れ、3800~4000rpmを境にセカンダリーの大型ターボチャージャーへとそれは切り替わるシステムとなっている。組み合わされるギヤボックスはリカルド製の7速DSG。そのシフトプログラムを最適化することも、開発時には重要な課題だった。
近年のブガッティはハイパーカーのオートクチュール
エクステリアデザインは、ランボルギーニでウラカンのデザインにも携わった、サシャ・セリパノフ。特徴的なのはボディサイドに大きく描かれる、エットーレ・ブガッティのサインをモチーフとしたCラインと、フロントからテールまでを前後に貫く、センターのライン。これはブガッティのなかでも名車のひとつといえるタイプ57クーペ・アトランティークのそれにモチーフを得たものであるという。馬蹄形のフロントグリルは、もちろんボディの先端にきちんと装備されている。
インテリアのフィニッシュは、エクステリアと同様にカスタマーの好みによってどのようにでもアレンジが可能。
そのほかにブガッティは、自ら「スポーツ」や「ピュアスポーツ」、「スーパースポーツ300+」、「タイプ55スーパースポーツ」、「ラ・ヴォワチュール・ノワール」、「ディーヴォ」、「ピュール・スポーツ」、「チェントディエッチ」などの派生モデルを続々と製作。近年ではあたかもハイパーカーのオートクチュール・メーカーのような活動が印象的だ。
中でも2019年に発表されたチェントディエッチ(110)は、かつての第2期ブガッティが製作したEB110へのオマージュであり、またブガッティ社の創業110年を祝う重要なモデル。
価格は800万ユーロというからじつに10億円超え。実際には、ここからさらにプレミアムを払わなければならないとなれば、このように扱われるクルマは、やはりブガッティだけかもしれない。
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