シンプルかつ好印象な操作性 優秀な動力性能で走りも良好
押し並べて長寿なモデルが多い欧 州発のミニバンだが、その例外に漏 れず現行型のデビューは2010年 にまで遡るのがVWシャランという モデル。ちなみに、そんな二代目に 対して初代モデルも 年の長きを生 き抜いてきたというのだから、そも そもが相当の長い期間を陳腐化する ことなく通用するように設計されて いると受け取ることも出来そうだ。実際、シンプルでクリーンなその スタイリングは、流行などとは無縁 と思える仕上り。特に、いかにも VW車らしい表情のフロントマスク は、まるでグリルの面積を競い合う ように自己顕示性の強い日本の多く のミニバンのそれとは、対極と言っ ていい佇まいを見せている。一方、初代モデルではヒンジ式だ ったリヤドアは、現行型ではスライ ド式を採用。このあたりには、日本 のミニバンをしっかり研究している 形跡も感じとれるところではある。
底床低重心で走り自慢のロングセラーミニバン「ホンダオデッセイ」【最新ミニバン車種別解説】
エクステリア
「ハイライン」は17イ ンチのアルミホイール を履くが、ディーゼル 車が 10 スポークなの に対して、ガソリン車 は 5 スポークと意匠を 変えている。全幅1910mmのボディは狭い住宅街などで持て余すが、ミラー・トゥ・ミラーは意外に抑えられ、すれ違いといったシチュエーションでは数値ほど横幅は気にならないだろう。リヤゲートの地上高は電動開閉スイッチの位置で計測したものだが、それでも若干高め。オープン角度調整機能は、天井の低いガレージなどに保管する場合は積極的に活用したい。前述のように押し出し感が控えめ なデザインによる影響もありそうだ が、実際のボディのサイズは全長が 4855mm、全幅が1910mm、そ して全高が1750mmでホイールベ ースも2920mmと、それなりの大 きさ。最小回転半径も5・8mと小 さくはないから、このあたりは駐車 スペースや自身の行動範囲とも相談 が必要と思われる。
乗降性
1列目2列目3列目前後のステップ高は数 字的にはわずかな差だ が、1 列目がシート高 とのバランスが良好で 乗り降りしやすいのに 対して、2 列目は地面 までの距離を実際以上 に感じる。開口部は十 分に広く、3 列目への アクセスは良好だ。6速DCTとの組み合わせで搭載 される心臓は、いずれもターボ付き 直噴ユニットの1・4lのガソリン か2・0lのディーゼル。特に前者 は「そんな小さな排気量でまともに 走るのか?」と受け取る人もいそうだが、わずか1500rpmにして 最大トルクを発生するという特性上、 街乗りを中心に十分不足のない加速 力を提供してくれることは、すでに 何度も確認済みである
インストルメントパネル
オーソドックスなメー ターパネルが象徴する ように、全体に若干の 古さを感じさせるコッ クピット。ヘッドユニッ トはスマートフォン連 携のディスプレイオー ディオを標準装備する。バーチャルメーターやメカニカル なスイッチ類をほとんど廃した操作 系など、近年〝デジタル化〞に熱心 なVW車の中にあっては、さすがに 遅れを感じさせるとも言えそうなデ ザインのインテリアだが、その分見 栄えがシンプルで「この方が落ち着 く」という意見にも大いに納得がい く仕上がりでもある。実際、三連の 大きなダイヤル式をベースとした空 調の操作系などは、最新のデジタル 式よりも手探り操作性が圧倒的に優 れていることは事実。このあたり、 最新モデルに採用されているデザイ ンが本当にベストと思われているの かと、開発陣に問いただしてみたい 思いすら抱くものだ。
居住性
3列目2列目1列目撮影車はオプションのレザーシートと なっているが、標準はアルカンター ラ&レザーだ。標準でもリクライニン グは電動となる。ホールド性と乗降 性をバランスさせた形状は見事だ。2 列目と 3 列目のシートは、いずれも同等サイズのシートが独立したスタイルとなっている。 どこに座っても不満のないキャビンと言える。2列目は、独立してスライドが可能。前述のようにガソリンモデルであ ってもその動力性能には不満は感じ ないシャランだが、日本仕様には 年に追加されたディーゼルが最高出 力でも最大トルクでもガソリンを上 回るスペックをアピールしているよ うに、より力強い動力性能を味わわ せてくれることもまた事実。
うれしい装備
ダッシュボード上に用意され たリッド付き小物入れは、か なり容量に余裕があり、スマ ートフォンや財布など隠して おきたい貴重品の定位置とな るだろう。運転席から手が届 きやすいのもうれしい。頭上のラゲッジスペースであ る「シーリングトレー」は前 後タンデムで用意される。後 ろ側のトレーはマグライトや ペンがハマる形状となってい るのはユニークで、欧州のク ルマ文化を感じさせる。1列目シートの背面には紙コップホルダー付 きシートバックテーブルを標準装備。休憩 時やアウトドアレジャーで役立つ。信号待ちなどでブレーキペダルから足を離 しても停止状態を保持するオートホールド 機能付きEPBは全車に標準装備。標準装備の 3 ゾーンオートエアコンは運転 席・助手席・後席空間を異なる温度に設定 できるもの。2列目からも操作できる。トノカバーは全車に標準装備。3列目の使用、 格納にあわせて取り付け位置を変えられる ようになっているのは便利だ。月間登録台数 73台(21年6月~11月平均値)現行型発表 10年11月(一部改良19年10月)WLTCモード燃費 14.0km/l ※ディーゼル車
ラゲッジルーム
2+3列目格納時3列目格納時通常時2列目は約160cmのスライドが可能で、3列目は床下格納タイプ。シートアレンジのバリエーションが豊富な上、ボディサイズにも余裕があるため積載性に不満はないだろう。通常時では床 が低く300lの荷室容積を実現。2列目/3列目を格納するとフラットフロアになり、そのときの荷室高は875mmとなる。さらに、この状態では2297lと広大なスペースを生み出す。車両重量が100kgほど重いこと でハンドリングの軽快感などがやや スポイルされる一方、特に高速道路 でのクルージングではわずかなアク セルペダルの踏み込みに対する機敏 な追従性などが圧倒的。装備の豪華 絢爛さなどでは日本発のミニバンに 全く太刀打ちできないが、ピープル ムーバーとしての合理的な機能性に おいては一矢を報いる存在……やは り欧州発のモデルらしいそんなキャ ラクターを備えた一台だ。
※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.139「最新ミニバンのすべて」の再録です。
「2022年 最新ミニバンのすべて」モーターファン別冊 統括シリーズVol.139|最強のクルマバイヤーズガイド【モーターファン別冊 ニューモデル速報】公式サイトモーターファン別冊 統括シリーズ Vol.139「2022年 最新ミニバンのすべて」/2022年1月19日発売。motorfan-newmodel.com
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