2021年9月14日、日産は同社のフラッグシップスポーツカーGT-Rの2022年仕様を正式に発表、さらに高性能な特別仕様車「T-spec」を100台限定(抽選)で販売します。現行型GT-Rは2007年12月に発売しており、年々進化を重ねて現在に至っています。今年、登場後丸14年を超えて15年目に突入するGT-R。今回発表された2022年仕様のポイントと、この日本を代表するスポーツカーが今後どのように進化してゆくのかの予想を整理してお伝えします。
文/ベストカーWeb編集部
写真/NISSAN、ベストカーWeb編集部
日産の誇り GT-Rよどこへ行く 15年目を迎え2022年仕様発売の意義と可能性
[gallink]
■14年前は777万円、いまや1000万円超…
2007年12月の現行型発表時に「このGT-Rは毎年進化してゆく」と日産が明言したとおり、日産GT-Rは毎年改良や特別仕様車の発表を積み重ねてきた。思えば最初期型は777万円~でありました…。超バーゲンプライス。いまやベースグレードでも1082万8400円~(後述)、トップグレードは2400万円超。
そのいっぽうで、次期型GT-Rの本格的な開発ニュースは聞こえてこず(断片的な情報や予想は飛び交っているが)、2019年4月に「2020仕様」を発表後、1年間モデル進化が途絶えた。「もしやこのまま生産終了では…」という噂が流れ始めた頃、2022年4月に「GT-R NISMO」2022年モデルと特別仕様車の「GT-R NISMO Special edition」2022年モデルが先行公開。
2021年4月に公開され、8月には完売が報じられた日産GT-R NISMO 2022仕様。お値段2464万円(スペシャルエディション)
2021年8月に価格公開、10月発売というスケジュールを立てていたが、6月の時点でこのNISMO仕様の予約注文が171台に達したことを発表、全国販売店での注文をストップ。8月5日の価格発表の時点では(NISMOおよびNISMO Special edition合わせて)予約台数300台に達し、予定販売台数を超えたため正式に販売受付を終了したことを発表した。
・GT-R NISMO 2420万円(販売受付終了)
・GT-R NISMO Special edition 2464万円(販売受付終了)
先行公開されたGT-R NISMO 2022は、改良前の仕様である2020仕様と同じ600馬力ながら、NISMO専用の新色「NISMOステルスグレー」を設定。さらにレッドトリム加飾が施された20インチの専用レイズ製アルミ鍛造ホイールを装備し、ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトには、高精度重量バランスエンジン部品を採用。手組みの証として施される「匠」のネームプレートも専用カラーが用意されている。
このような顛末をへて、本日、GT-Rの「2022仕様」ベースグレードと100台限定の特別仕様車が発表された。
■ベース仕様はそのまま販売、2台の特別仕様車は100台抽選
今回発表された日産GT-R、2022年仕様は、搭載されるエンジンは変わらずVR38DETT。ベースグレードには足回りにもエンジンにも変更はなく、570馬力の純ガソリン仕様のまま。今回の発表の最大のトピックスは「Premium edition T-spec」と「Track edition engineered by NISMO T-spec」という2台の特別仕様車を設定したところにある。以下、価格を列記しよう。
【ベースモデル】(恒常販売)
・GT-R Pure edition 10,828,400円
・GT-R Black edition 12,772,100円
・GT-R Premium edition 12,329,900円
・GT-R Track edition engineered by NISMO 14,636,600円
【特別仕様車】(100台の限定抽選販売)
・GT-R Premium edition T-spec 15,904,900円
・GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec 17,881,600円
「T-spec」という名称は「Trend Marker」、「Traction Master」からとられており、専用カーボンセラミックブレーキ、カーボンリアスポイラー、専用エンジンカバー、専用バッヂ(フロント・リア)を特別装備している。
今回発表された、GT-R Premium edition T-spec。こ、このボディカラーは…
加えて「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」には、専用内装コーディネーションを施したほか、専用レイズ製アルミ鍛造ホイール(ブロンズ)を採用。バネ下質量の軽量化を生かして、サスペンションを専用にセッティングしている(これにより、ホイールリム幅拡大によるタイヤの高剛性化を実現)。
また走りのパフォーマンスを追求した「GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」には専用カーボン製ルーフ、カーボン製トランクリッド(トリムレス、本革プルストラップレス仕様)を特別装備。カーボン製パーツの採用により、さらなる軽量化を実現した。
こちらはGT-R Track edition engineered by NISMO T-spec
この特別仕様車「T-spec」は、両モデルあわせて100台限定(予定)の抽選販売となる。抽選の申込期間は、明日9月15日~9月29日の2週間まで。詳しくは全国の日産自動車販売店、NHPC店(日産ハイパフォーマンスセンター)までお問い合わせを(抽選結果は販売店から通知されるとのこと)。
■R34の最終仕様にあった思い出のボディカラー
今回の特別仕様車「T-spec」発表で、まず思い起こさせるのは20年前、2002年にR34スカイラインGT-Rの最終仕様「VスペックIIニュル」と「Mスペックニュル」が2台合計1,000台限定で発売されたこと。
この「ニュル」に用意された専用限定カラーが「ミレニアムジェイドメタリック」で、今回設定された特別仕様車「T-spec」に用意される専用カラーも(「ミッドナイトパープル」と)「ミレニアムジェイド」である。
これを考えると、やはりこの特別仕様車が、現行型GT-Rの最終仕様となるのか…。
冒頭でもお伝えしたとおり、次期型GT-Rの開発のニュースは断片的にしか入ってきていない。現時点では「純ガソリン仕様で開発中」という情報が有力だが、ライバルとなるポルシェやフェラーリが続々と電動化モデルを用意していることを考えると、ハイブリッドやPHEV、はたまたテスラに対抗した超スポーツ仕様のEV化も考えられる。
2022年いっぱいで現行型GT-Rは生産終了の噂が根強い。いっぽう次期「R36型」開発の情報もある。現時点では名機VR38DETT型V6ターボを改良、進化させて搭載という情報が有力(画像はベストカー編集部による予想CG)
新型についての情報は、入手次第当サイトでお知らせしていくが、まずはこの、(最終仕様の可能性もあるプレミア価格必至の)GT-R 2022仕様と、100台限定の特別仕様車の行く末をじっくり見守りたい。
[gallink]
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント