心臓部はSR20改2.2L+GT3540タービン仕様で555馬力を発揮!
ユーザー目線のサーキットスペック
「自走派サーキット仕様の理想型か!」軽量化は一切行わずに走りを楽しむ等身大のS15シルビア改
名門“スクリーン”が製作したS15シルビアの登場だ。このチューンドは、代表の千葉さん自らがステアリングを握ってサーキットを楽しむためのデモカーで、コンセプトはズバリ「キレイに作り込んだタイムアタック仕様」というもの。内装を剥いだりスポット増しなどを行わず、どれだけ速くできるかを追究しているのだ。細部を見ていく。
「軽量化を行わない分はパワーで補うべし!」という考えのもと、心臓部のSR20DETはまさにフルチューンの状態だ。腰下にはJUNオートメカニックの強化スリーブを組み込んだ上で、アペックスの2.2Lキットをインストール。ヘッドは東名パワードのプロカム(IN&EX270度)を軸に構築し、燃焼室やポートまでくまなく手が入れられている。
組み合わせるタービンは、ウエストゲート式のHKS GT3540だ。F-CON Vプロによる綿密な制御で、最大ブースト圧1.5キロ時に555ps/58.8kgmを発揮。レブリミットは9500rpmに設定されているが、それでも耐久性は全く問題ないという。
美しいサージタンクはカーメイキングレヴューの逸品。インフィニティ90φスロットルと組み合わせて、吸気効率を極限まで高める。
排気系はエンドマフラーからフロントパイプまで、純チタン素材でワンオフ製作しているというから恐れ入る。また、タービン周辺の配線類にはキッチリと耐熱材を巻いて熱対策を施す。
追加メーターやコントローラー類が美しくインストールされた室内。ちなみにミッションはHKSの6速シーケンシャルを投入する。クラッチはATSのトリプルプレートカーボンだ。
インパネにはゼロヨン用アイテムのプロスタートも装備し、ロケットスタートを可能にしている。東北No.1決定戦の決勝レースでは、これにより8位から3位までジャンプアップしたそうだ。
トランクルームには、ボッシュの大容量燃料ポンプ×2やコレクタータンクがメカニカルに配置される。オデッセイのレーシングドライバッテリーがトランクに移動されているのは、重量配分を考えてのこと。
バンパーには吸気ダクトがふたつ設けられ、そのうち1本はエアクリーナーに、もう1本はEXマニへと導かれる。これによりエンジン内部にフレッシュエアを取り込むと同時に、エンジンの熱害対策も行なっている。
外装はフェイスデザインのフルエアロをセット。フロントワイドフェンダーを1mmほどオフセットして取り付けることで、前後ともに17インチ×9.5J+12というGT-RサイズのTE37を収めている。車高調はアペックスのN1ダンパーエボリューションを採用。バネレートは前後共に10kg/mmだ。
「ウチはエンジン屋だから、どうしてもパワーを出したくなっちゃうんですよね」とは千葉代表。独自のルールで鍛え抜かれた美しいサーキットスペック。ストリート派のシルビア乗りにとっても、参考になる部分が非常に多いはずだ。
●取材協力:スクリーン 宮城県富谷市成田9丁目1-17 TEL:022-348-3761
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みんなのコメント
綺麗に作ってて羨ましいですわ。