タウンエースより高級な兄弟車
当コーナーではこのところ、ワンボックスカーについては救急車仕様のカタログをお目にかけてきたが、ここで久しぶりに、普通のワゴンとしてのワンボックス車のカタログをご覧いただきたい。今回採り上げるのは、トヨタ・マスターエース・サーフである。
祝11連覇! 「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」とコラボした「G-SHOCK」リリース
【画像21枚】それなりにゴージャスなマスターエース・サーフの様子を見る!
マスターエース・サーフは、タウンエースがモデルチェンジして二代目へと生まれ変わるのを機に、その兄弟車として誕生した。1982年11月のことである。タウンエースは元来、パブリカをベースとしたライトエースと、コロナのエンジンなどを利用したハイエースの、その間を埋める車種として、カローラなどのエンジンを流用して生まれたものであるが、マスターエース・サーフはタウンエースよりもちょっと上級のイメージを纏って送り出された。これには、クラウンなど高級車を扱ってきたトヨタ店(当時)扱いのモデルであったことも関係しているのであろう。そういえば、車名の「マスター」はクラウンがベースのマスターラインなども思い起こさせる。
もちろん、タウンエースとは細部のデザイン処理が異なることと、乗用仕様のみのラインナップであることによって違いが持たされているだけであり、自動車としての基本の部分は変わらない。ボディも基本的に同一であり、角型異形2灯ライトのタウンエースに対して、マスターエース・サーフでは角型4灯となり、バンパーも下あごの突き出たような大型タイプが装着されるといったあたりが大きな違いである。
レイアウトはキャブオーバー式FR、サスペンションは前ウィッシュボーン/後ろ4リンク。エンジンは直4 1.8L OHVの2Y(最高出力95ps)を搭載。バリエーションとしては、まずボディにはハイルーフとミドルルーフの2種類を展開、後者はバン(タウンエースのみに存在)の標準ルーフとハイルーフの中間の高さのルーフを持つものである。これにそれぞれサンルーフ(前後にふたつ装備するツインムーンルーフのみ)の有無があって、ボディは計4種類。
さらにグレード構成を詳しく記述すると、ツインムールーフ付きにはツーリングサルーンとスーパーツーリング、無しにはスーパーツーリングとツーリングの2種類がそれぞれあり、ハイルーフのツインムーンルーフ付きのみには、最高グレードのグランドサルーンと、二段ベッドを装着できるカタリナパッケージが設定されている。また、ミドルルーフ・ツインムーンルーフ無しのボディには、最廉価モデルのデラックスが存在した。デラックス以外には回転対座シートが装備されており、グランドサルーンはアームレスト付きとなる。
1983年4月には、直4 2Lディーゼルの2C(72ps)搭載車が、1984年2月には2L EFI仕様の3Y-E(115ps)搭載車がそれぞれラインナップに加わった。このあとも、4WDやターボディーゼルの追加(1985年)などが行なわれたが、タウンエースがライトエースとボディを統合するのに合わせて、1992年1月に生産を終了している。
半宙吊りのベッドにはさすがに無理が…
さて、ここでご覧いただいているのは、このマスターエース・サーフの比較的初期のカタログである。発行年月については、「このカタログの内容は昭和59年4月現在のものです。」の注意書きから、1984年4月と考えられる。2L EFI仕様追加直後という時期である。サイズは295×245mm(縦×横)、ページ数は表紙を合わせて全34ページ。
ワンボックス車の発展を追うと、ライバルである日産のバネットが行なった、回転対座シートの導入が非常に重要なものであるようだ。これは1980年6月、上級グレードのSGLの新設に伴い採用されたもので、非常にインパクトのある装備であり、トヨタはこれに非常な衝撃を受けたと言われている。そのため初代タウンエースで同様のシートを慌てて採用、二代目タウンエース/マスターエース・サーフにも最初から回転対座シートが採用されており、カタログでも大きくアピールされている。
また、トヨタはこのシートギミックの上を行くインテリアを必死に考えたのであろうか、前述のように二段ベッドまでを装備したカタリナ・パッケージというモデルが設定されていた。もちろん、車内に二段ベッドをそのまま固定状態として据え付けたものではなく、前列シート上部を支えにしつつ宙吊りのようなかたちでベッドが取り付けられ、その下のフルフラットシートと合わせて二段ベッドとなる、という内容である。しかしこれはやはり少々無理があったのだろう、回転対座シートとは違って、ワンボックス車定番の装備となるには至らなかった。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「右車線ずっと走って何が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「捕まるよ」「違反です」の声も…投稿者は「後ろから煽るほうが悪い!」と主張 法律ではどちらが正しいのか
32年ぶり復活! 新型「コンパクトSUV」に反響多数! “カクカク”ボディの「旧車デザイン」に「カッコイイ」の声も! 新型「4(キャトル)」フランスで発表され話題に
新車160万円切り! スズキに「MT搭載の“本格”四駆」あった! もはや「ジムニー超え」な“高性能4WD”×デフロックが凄い! 2ドア仕様の「悪路に強いモデル」とは
トヨタ「アルファード」サイズの「3列シートミニバン」!? 全長4.9m“ながーーい”ボディ×「めちゃシンプルデザイン」採用! 「手頃感がちょうどイイ」独の「Tクラス」とは
トヨタ「“4人乗り”軽トラ!?」登場! 格納「2階建て構造」で”広すぎ空間“実現!? 「対面座席」&テラス席もあるMYSミスティック「ミニポップビー」お台場で実車展示
「右車線ずっと走って何が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「捕まるよ」「違反です」の声も…投稿者は「後ろから煽るほうが悪い!」と主張 法律ではどちらが正しいのか
ガソリン補助金、2025年1月以降も継続、上限「185円」に引き上げへ[新聞ウォッチ]
「横断歩道で譲らないクルマ多すぎです。『止まれ!』と叫んでもいいですか?」質問に回答殺到!?「分かる」「ルール知らん人多すぎ」の声も…法律ではどう書いてあるのか
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
「知り合いの女の子が、軽自動車に軽油を入れて動かなくなってしまった」 ガソスタでの減らないトラブル、どうする? 元店員の「間違え」とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント