■少し特殊? あなたの知らない「派生モデル」の世界
自動車メーカーはクルマをつくるときに、核となる標準モデルと、それから派生したモデルをあわせて開発することがあります。そういった手法をとると、ふたつの車種を別々につくるより効率的となることも多く、さまざまな自動車メーカーが取り入れる方法として有名です。
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そんななか、主となるモデルに対して派生モデルが個性的な内外装となっている場合もあり、より幅広いユーザーのニーズを捉えたクルマとなることも珍しくありません。そこで、個性的な派生モデルを3車種ピックアップして紹介します。
●日産「マーチBOX」
現在4代目モデルが発売されている日産「マーチ」は、同社が現在販売するコンパクトカーのなかでもっとも歴史の長いモデルです。
改良が重ねられたなかで、さまざまな派生モデルが誕生しましたが、そんななかでも特異といえる仕様なのが、2代目マーチをベースに開発され1999年に発売された「マーチBOX」です。
マーチBOXはベース車の荷室部分を240mm延長し、ステーションワゴンとして仕立てられました。全高も25mm高くされ、室内空間はゆとりのあるものとなっています。
また、リアシートには座面を立たせるダブルフォールディングシート機構も採用され、荷室との段差がなくなるよう設計されました。
2001年に販売は終了され、現在の日産のラインナップには、マーチBOX以外でも小型ステーションワゴンに該当するクルマは存在していません。
●スズキ「X-90」
「軽自動車メーカー」というイメージが根強いスズキですが、以前から登録車の販売にも力を入れています。なかでも、1988年に初代モデルが発売されたSUVの「エスクード」は、高い知名度を誇ります。
そんななか、初代エスクードをベースに開発されたX-90は、2シーターオープンのSUVとして1995年に発売された、かなりの個性派モデルです。
丸みを帯びた見た目とは裏腹に、高い走破性を実現する4WDシステムと丈夫なラダーフレームを採用。見た目と中身のギャップの強さから、登場当時も話題となりました。
ガラスルーフを取り外してTバールーフの状態にもできるよう設計され、開放的な雰囲気を楽しむことも可能でした。
とはいえ、SUV&2シーターオープンというニッチな特徴を持つクルマへの需要は、当時においてもかなり低かったことから、2年後の1997年に販売を終了しました。
■レガシィにピックアップトラックが存在!? どんなクルマ?
●スバル「バハ」
今もなおスバルの代名詞的なモデルとして知られる「レガシィ」は、現在はSUVの「レガシィアウトバック」とセダンの「レガシィB4」がラインナップされています。
現在は6代目が販売されていて、代を追うごとにアメリカ市場を重視したクルマとなっていることも特徴です。
そして、2003年に発売された「バハ」は1代のみで消滅した、「レガシィアウトバック」をベースとしたピックアップトラック仕様のSUT(スポーツ・ユーティリティ・トラック)です。開放感ある荷台が備わっていて、見た目にもインパクトがあります。
SUTの人気が高いアメリカで販売され、日本へは未導入。現地では2006年まで生産されました。
※ ※ ※
トヨタは、2020年5月を目処に全店舗で全車種を併売化する方針を明らかにしています。また、それにあわせて車種数の整理もおこなうと噂されている状況です。
このような状況において、トヨタをはじめ多くのメーカーで『派生モデル』は立場の狭い存在になりつつあるといえます。
しかし、さまざまなユーザーニーズに応えるという観点からいうと、多くの派生モデルはユーザーのカーライフを豊かにする存在として、歓迎されるべき存在です。
今後も、個性豊かな派生モデルが存続することが、期待されます。
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