現行型 3代目 P5系 (2021年~)
各自動車メーカーが鎬を削るいわゆるCセグメントにフランスのプジョーが投入した小型乗用車が308で、現行最新の308は2021年にデビューした3代目にあたるP5系列。本車のデビュー直前にプジョーはおなじみのライオンのエンブレムを変更してブランドイメージの一新を図っており、新生プジョーの第一弾モデルに位置づけることもできる。ボディタイプは先代同様にハッチバック(HB)とステーションワゴン(SW)の2タイプ。ボディサイズは先代モデルより大型化して室内にゆとりが生まれ、いささかインパクトの強い顔つきではあるが、全体的にはアダルト志向あるいは高級志向が強まったと言える。パワートレーンはガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド(PHEV)の3種類。残念ながら今回は当代のオーナーはいなかったため、当代の本音レビューが掲載できなかったことをご容赦願いたい。
ホンダ フリード| これがオーナーの本音レビュー! 「燃費は? 長所は? 短所は?」 | モーターファン会員アンケート
2代目 T9系 (2013~2021年)
2013年にデビューした2代目にあたるT9系は、新開発されたモジュラープラットフォームのうち中型~大型車用の“EMP2”が採用され、軽量化を果たすとともに、エンジンを低い位置に設定できるため低重心化がはかられた。初代モデルから引き続き、決して高級車というわけでなく、日常生活のための「よくできた車(あるいは道具)」としての評価が高く、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。エンジンはガソリンとディーゼルの二本立て4機種で、ボディタイプはハッチバック(HB)とステーションワゴン(SW)の2タイプ。トランスミッションは5速MT、6速MT、6速ATの3機種。後にまた“EAT8”と呼ぶ8速ATが追加されている。初代では3列席だったステーションワゴンは2列席のみとされた。加えて最近では当然とされている液晶画面への機能集約も、この2代目308がパイオニアとなっている点も見逃せない。
■2021年式 ロードトリップ 「新しいモデルは格好いいのですが、ちょっと大きくなりすぎたのでいわゆる新古車を探して購入しました」
ニックネーム: Speedbird 年式・グレード: 2021年式 ロードトリップ 性別:男性(50~60代) 居住地域:京都府
排気量:1500ccディーゼル トランスミッション:AT
平均燃費:17.0km/ℓ(街中が7割、郊外3割)
長所: 控えめなデザインでありながら、フロント・リヤのライトにそれぞれ個性を感じさせてくれるところ。ディーゼルエンジンの動力性能が高く、特に出だしから中速にかけてのストレスが少ない。思いのほかトランクが広く形状もよく、ワゴンは不要と思えるほど。
短所: ホーンがシングルホーンで貧弱な音。フランス車らしいとも言えなくはないが…。ワイパーの拭き取りについて、助手席側のワイパーが一番上の位置に来た際、吹き上げた水滴が垂れてきてしまい、再度ワイパーを作動させる羽目になる。室内のランプの使い勝手が悪く、マップランプを使わないと暗い。
評価
外観:★★★★★ おとなしいけれど、主張すべき場所もあっていいたたずまい。リヤドアの切り欠きが頭部に沿ってされており実用的。
室内:★★★★★ 物理ボタンが少ないので、ディスプレイが故障した際に心配。
走行性能:★★★★★ 必要にして十分。
燃費性能:★★★★★ 市街地も予想以上によく、高速や郊外ではカタログ燃費以上の数値をたたき出すことも。
装備:★★★★☆ 必要にして十分。
満足度:★★★★★ 経年化した時の故障だけが心配。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「新しいモデルは格好いいのですが、ちょっと大きくなりすぎたのでいわゆる新古車を探して購入しました。ちょっと控えめなデザインが気に入っており、長く付き合えそうに思います。初めてのディーゼルエンジンでしたが、事前に確認していた通りとてもいいエンジンで、動力性能もよく、燃費も想像以上でランニングコストの低減に大いに役立っています。ハッチバックですが、思っているより大きくスクエアな形状がとても使いやすいです」
■2019年式 1.5 BlueHDi GT Line Black Pack 「乗り心地は非常によく、ピタッと猫のように着地するのは感動的です。しかし…」
ニックネーム: Haru 年式・グレード: 2019年式 1.5 BlueHDi GT Line Black Pack 性別: 男性(60代~) 居住地域:愛知県
排気量:1500ccディーゼル トランスミッション:AT
平均燃費:16.43km/ℓ(市街99% 旅行1%)
長所: 購入した時期が発表から5年経過していたにもかかわらず 今まで自分の車と同仕様(色含めて)のものを出会ったことがありません。高速道路走行中に人気の独車から何度も珍しさのためか振り返られました。このくらい希少性があります。
短所: 購入した時期が発表から5年経過しているにもかかわらず、信頼性が確保されていませんでした。修理のために入庫する頻度が多くなり、運転する楽しみが半減してしまいました。1)車輪内のスピードセンサーを2回交換。これは前に乗っていた独車でも5回交換しておりBoschのセンサーの信頼度が問題だと思う。2)ABS ASR AEBの作動不良の警告灯の点灯や警報アラームが発令が過敏すぎるのではないか。警報アラームが鳴るとびくびくして運転することになり、運転が楽しくなくなります。 修理に出しても原因がわからず、スピードセンサーを分解し、ブロー清掃するだけで納車と引取を3回も繰り返し行ないました。 最終的にABSのコントロールユニットの基板が要交換と判明しました。3)新車購入時に延長保証2年かけました。購入後3年間無償であっても部品交換はプジョージャポンの判断があるため、すぐ交換してもらえませんでした。部品代がかさむためでしょうか。この点に関しては独車のディーラーはすぐ部品交換してもらえ大盤振る舞いでした。4)この先車検を通して、仮に延長保証2年があったとしても、即部品交換とはならないので、都度持ち込して原因探りに時間をかけなければならないと思うと…。新車購入3年持たずに手放しました。
評価
外観:★★★★★ 地味な色とデザインのためか運転するときの高揚感が無くなってきた。
室内:★★★★☆ 構造上避けられない点ですがサイドウィンドウの下部水平ラインからフロントウィンドウが一段上に上がっているため、前方の視界があまり良くないと感じています。左折時等で歩行者や自転車が死角に入ってしまい何度か急停止を経験しています。特にドアミラーの取付部とAピラーのコーナーが一体になっているためかそこに対象物が入ってしまうと死角になってしまいます。 後席は狭いですが2人乗車なら十分なスペースと思う。全長が比較的短いため取り回しやすい。
走行性能:★★★★★ ディーゼル特有の圧倒的なトルクによる加速感がある。しかし加速の伸び感はガソリン車ほどないように感じる。峠道でも結構楽しめました。コーナー入口で速度を落としクイックなハンドリングとともに脱出時にアクセルONでトルクがあるため変速しなくても立ち上がり、次のコーナーへと行けて楽しいです。ATの減速の応答も結構いい。
燃費性能:★★★★★ 長距離では30km/ℓにせまる。街中でも10km/ℓを切ることはない。
装備:★★★☆☆ バージョンが古いためかACCの渋滞追従機能が低速走行からできないのが残念。Apple Car Playのナビ機能により通常のナビが不要なのは良い。
満足度:★★★★☆ 購入後コロナ禍が始まり、車を使う頻度が高まり大変重宝しました。荷物もたくさん積め、街中でも小型で取り回しが良い地味な実用的な車です。警告灯の点灯や警報アラームの頻度が多いことに気にすることがなかったら、長く乗りたい車でした。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「乗り心地は非常によく、うねりのある路面で1回の沈みだけでピタッと猫のように着地するのは感動的です。腰あたりを包み込むような背もたれに曲面を持たせたシートも今まで乗ってきた日本車や独車にはないすばらしい掛け心地です。長期間の乗車でも疲れません。警告灯の点灯や警報アラームの頻度が多いことを気にする人でなければ、長く乗りたくなる車だろうと思います」
■2019年式 アリュール Blue HDi 「目立ちませんがよい車です。外車入門にもってこいかも」
ニックネーム:しるく 年式・グレード: 2019年式 アリュール Blue HDi 性別:男性(50~60代) 居住地域:滋賀県
排気量:1500ccディーゼル トランスミッション:AT
平均燃費:16~20km/ℓ(街中で16km/ℓ、郊外で20 km/ℓ以上)
長所:よく走り、燃費のいいディーゼル。エンジン始動直後はディーゼルらしいですが、温まって走り出すと静粛ともいえるサウンド。高速での意外な伸びは8ATのメリット。ガラスルーフ、i-コックピットと、今となっては少なくなったアナログメーターの逆回転で動くタコメーターのデザイン。
短所:ほとんどありませんが、あえて言えば広大な荷室の犠牲になったと思われる後席のシートと足元が少し狭い。あと後席背もたれが意外と直立になっている。後席シートベルトを締めることを前提にしているようにも思われるが、できればあと5度くらい傾いているとくつろぎ感が素晴らしいと思う。しかしこれはプジョーの設計(安全)思想なのかもしれないと自分を納得させている。
評価
外観:★★★★☆ 一般的には地味と言われ、2022年に導入された新型の派手さが目立っているが、T9型は流行を追わず飽きのこない長持ちするデザインだと思う。
室内:★★★★★ 運転席から見えるデザインはシンプルであり、かつ必要にして十分。遊び心もあり、I-コックピットと逆回転タコメーターはプジョーらしくて良い。
走行性能:★★★★★ 16インチの乗り心地がよい。峠道でも街中も高速も全く不自由しない。
燃費性能:★★★★★ 16キロ以上走る低燃費と軽油の単価で、経費的にはハイブリッド並みかと。
装備:★★★★★ ひとしきり今風の装備はついている。オートブレーキやレーンキープは贅沢装備かもしれません。運転の楽しさやボケ防止にはある程度のマニュアル感は必要に思います。
満足度:★★★★☆ ほぼ満点。後席があと少しだけ広ければ満点
このクルマの購入を検討している人にひと言
「目立ちませんがよい車です。故障もほとんどありません。外車入門にもってこいかも」
■2017年式 GT BLUE HDI 「走る、曲がる、止まる、その乗り味に大満足」
ニックネーム: Catfarm。 年式・グレード: 2017年式 GT BLUE HDI 性別:男性(60代~) 居住地域:富山県
排気量:2000ccディーゼル トランスミッション:AT
平均燃費:15.2 km/ℓ(主に地方都市郊外、一部高速)
長所:1)2000ccディーゼルのトルクフルな走り。2)走り良いが安心して踏み込めるブレーキ。3)フロントヘビーを気にせずスムーズに曲がれる。4)そしてストローク感のあるゆったりした乗り味。5)ディーゼルエンジンの低燃費と軽油料金の安さ。6)包み込んでくれるシート。7)最小回転半径の小ささ。
短所:1)発進時の引っかかりがありギクシャクする時がある。2)HBは外寸の割に後席が狭い。3)ボトル等飲み物の置き場所がない。4)マイナー前なのでドライバースポーツパックボタンがブラインドタッチできない形状。5)同じくマイナー前なのでAdBlue補充がトランクの底。
評価
外観:★★★★☆ まったりしたマイナー前の顔がいい。
室内:★★★★☆ HBの後席の狭さが残念。
走行性能:★★★★★ ランニングコストといい、街での使い勝手といい、普段使いにも十分。
燃費性能:★★★★★ 力強い加速と良燃費は魅力。
装備:★★★☆☆ こんなもの…。
満足度:★★★★★ 走る、曲がる、止まる、その乗り味に大満足。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「今からだと中古での検討になるのでしっかりとした品定めを」
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