待望のミディアムクラスBEV SUV導入
アウディは2027年までに、コアなセグメントすべてにバッテリー電気自動車(BEV)を導入すると発表している。その一環として新世代BEVの第一弾として送り出されたのが『アウディQ6 e-トロン』である。
【画像】アウディ新世代BEVの大本命!ミディアムクラスSUV『Q6 e-トロン』 全111枚
これまでアウディBEVのSUVカテゴリーは、アッパーとコンパクトだけで、ボリュームゾーンのミディアムクラスが欠けていた。今回のQ6 e-トロンの投入により、BEVのSUVカテゴリーのコマが揃ったことになる。
全長で較べるとQ6 e-トロンの立ち位置が理解できる。Q8 e-トロン(4915mm)とQ4 e-トロン(4590mm)に対しQ6 e-トロンは4771mmと中間のサイズとされている。
今回導入されるのはベースグレードとなる2WDで後輪駆動の『Q6 e-トロン』と、アウディを象徴するAWDの『Q6 e-トロン・クワトロ』、高性能版の『SQ6 e-トロン』の3タイプ。
それぞれのパフォーマンスを記すと、後輪駆動のQ6 e-トロンは、83kWhのバッテリーと185kW/251psを発揮する1基の電気モーターをリアに搭載し、0-100km/h加速は7.0秒。
Q6 e-トロン・クワトロは、100kWhのバッテリーを搭載し、前後に配置されるモーターによる285kW/387psのシステム出力で、0-100km/h加速は5.9秒でこなし、最高速度は210km/hをマークする。
スポーツグレードのSQ6 e-トロンは、クワトロと同じ100kWhのバッテリーで、360kW/489ps(ローンチコントロール使用時は 380kW/516ps)のシステム出力を誇り、0-100km/h加速は4.3秒(ローンチコントロール使用時)、最高速度は230km/hに達する。
またQ6 e-トロン・シリーズは、アウディの歴史を彩る数々の名車を送り出してきたインゴルシュタット工場で生産される初のBEVとなる。
新開発のプラットフォームPPEを採用
アウディQ6 e-トロンは、これまでの同社BEVとは全く異なる内容とされ、アウディの変革における次のステップを示す最初のモデルとなる。最先端の生産体制と積極的な持続可能な取り組みを背景に生み出される
ポルシェと共同開発した『プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)』を用いる最初の市販モデルで、『E3(end to end electronic architecture)1.2』と呼ばれる電子アーキテクチャーも初採用される。
Q6 e-トロンは、パワフルでコンパクトかつ高効率な電気モーターと、新開発のリチウムイオンバッテリーにより、高いパフォーマンスと長い航続距離を両立。2WDモデルのリアアクスルには、ヘアピンコイルを採用する最大トルク45.8kg-mを発生するPSM(永久磁石同期モーター)が搭載される。
クワトロ・モデルのリアアクスルには共通のヘアピンコイルを採用する59.1kg-mのPSMを備え、フロントアクスルには、最大トルク28.0kg-mを発生するASM(非同期機モーター)を搭載。これにより俊敏かつ力強い加速力と、優れたハンドリングを実現。さらに、ドライサンプ方式の新冷却システムを採用し、パワートレインのコンパクト化と軽量化を図り、効率性とパフォーマンスを両立させた。
クワトロで644km の航続距離を実現
搭載されるリチウムイオンバッテリーは、12のモジュールと180のプリズムセルで構成され、総容量100kWh(総電力量94.9kWh)を誇る。これにより、Q6 e-トロンは2WDのベースモデルで569km、クワトロで644km 、スポーツグレードのSQ6 e-トロンは672kmの航続距離を実現している。
標準バッテリーの充電には800Vテクノロジーを採用し、欧米での最大充電出力は270kWに達する。急速充電ステーション(High Power Charging:HPC)を利用すれば、約21分で充電レベル(SoC)を10%から80%まで引き上げられる。
日本では規制のため、アウディ正規販売店にChAdeMO方式として国内最大出力の150kW充電器が設置されている。これを利用した場合、最大135kWの急速充電に対応し、約35分で充電レベル(SoC)を10%から80%まで引き上げられる。もちろん家庭や公共施設での8kWのAC充電にも対応する。
先進的な回生システムにより、日常の制動の約95%は回生ブレーキによって行われ、最大220kWのエネルギーを回収。これにより、航続距離の最大化と高効率なエネルギー活用がなされる。
さらに、新設計のフロントアクスルと精密なトルク配分により、Q6 e-tronは俊敏かつ安定した走行性能を実現したという。
新たなデザイン言語で構築
Q6 e-トロンのエクステリアを見ると、アウディのデザインが新時代に入ったことを感じさせる。PPEの採用により、長いホイールベースと短いオーバーハングを特徴とし、Qモデルならではの力強くダイナミックなシルエットを形成している。
なかでもラジエターグリルはアウディBEVデザインをより洗練させ、完全に閉じられた意匠になり、新たな時代の車両であることを誇示する。
後フェンダーのショルダー部分にはWRCの覇者であるアウディ・クワトロからインスパイアされたブリスターフェンダーのイメージが盛り込まれ、力強さをアピールする。
ヘッドライトはアクティブデジタルライトシグネチャーが、調光可能な12のセグメントとアルゴリズムによって作成される。新設計のマトリクスLEDヘッドライトには計61個のLEDセグメントを装備し、デジタルライトシグネチャー装着時にはMMIから最大8パターンのライティングが選択可能となる。
テールライトは、合計360のセグメントを備えた6枚のOLEDパネルで構成。従来のOLEDパネルの約10倍のセグメント数で、専用開発されたアルゴリズムにより10mm秒ごとに新しい多層的な画像を生成する。また、ダッシュの『MMIパノラマディスプレイ』から、8パターンのライティングシグネチャーを選択できる。
新しいデザイン哲学のインテリア
Q6 e-トロンのインテリアも刷新された。11.9インチの『バーチャルコックピット』と14.5インチのタッチ・ディスプレイを組み合わせ、ドライバーに向けて湾曲させた『MMIパノラマディスプレイ』を採用。
助手席側の正面には様々な情報を表示できる10.9インチの『MMIパッセンジャーディスプレイ』を配置。映画やビデオの再生や、ナビゲーションルートの共有、充電ステーションの検索などができる。
デジタルステージのもうひとつのハイライトは、オプションのAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ。ドライバー前方のフロントガラスに、速度、道路標識、アシスタンスシステムの情報、ナビゲーションシステムのシンボルなどを表示される。
価格は839万円から
アウディQ6 e-トロンの車両本体価格は、2WDモデルが839万円、クワトロが998万円、SQ6が1320万円と発表された。4月15日より全国のアウディ正規ディーラーで販売される。
日本導入に際し、世界的な販売を記念して展開される限定モデルQ6 e-トロン『エディション・ワン・グレイ』と『エディション・ワン・ブルー』が発売される。
この限定モデルは、Q6 e-トロン・クワトロをベースに、スポーティなSラインパッケージ、ブラック・アウディ・リングス&ブラックスタイリングパッケージ、ファンクションパッケージ、テクノロジーパッケージ、ラグジュアリーパッケージの5つのオプションパッケージを標準採用する。さらに、専用のダークヘッドライトハウジングや存在感のあるレッドブレーキキャリパー、アウディ・スポーツ製21インチアルミホイールを特別装備。
インテリアにも、同じく特別装備のハイテックメッシュアンスラサイトのデコラティブパネルを採用するなど、細部にまでこだわり、導入限定モデルにふさわしい充実した装備で仕上げられている。
日本では、エディション・ワン・グレイが100台限定で、価格は1238万円。エディション・ワン・ブルーが30台限定で、価格は1253万円と発表された。
Q6 e-トロンのインテリアも刷新された。11.9インチの『バーチャルコックピット』と14.5インチのタッチ・ディスプレイを組み合わせ、ドライバーに向けて湾曲させた『MMIパノラマディスプレイ』を採用。
助手席側の正面には様々な情報を表示できる10.9インチの『MMIパッセンジャーディスプレイ』を配置。映画やビデオの再生や、ナビゲーションルートの共有、充電ステーションの検索などができる。
デジタルステージのもう1つのハイライトは、オプションのAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ。ドライバー前方のフロントガラスに、速度、道路標識、アシスタンスシステムの情報、ナビゲーションシステムのシンボルなどを表示される。
アウディQ6 e-トロンのスペック
アウディQ6 e-トロン・クワトロ
*( )内はSQ6 e-トロン
全長×全幅×全高:4770×1940×1695(1648)mm
ホイールベース:2895mm
車両重量:2410(2420)kg
最高出力:387.5(516.7)ps
最大トルク:59.1kg-m
駆動用バッテリー:100kWh
急速充電能力:250kW
駆動方式:AWD
航続距離:644(672)km
最高速度:210(230)km/h
0-100km/h加速:5.9(4.3)秒
価格:998(1320)万円
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