1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)と『GQ JAPAN』編集部のイナガキ(少年I)のふたり。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』の劇用車でも有名なデロリアンだ!
数奇な運命をたどったデロリアン
日本の自動車市場が大きく変わるかもしれない──新型BYDアットスリー試乗記
少年I 今回、探偵団が取り上げるのは、デロリアンです。ステンレスボディにガルウイングドアのスポーツカーです。
探偵 小学生のとき、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年、ロバート・ゼメキス監督)で初めて見ていらい、ずっと興味をもってきたクルマなので、たいへんうれしいです。
少年O デロリアンは映画で世界的に知られるようになりましたが、そもそも自動車界でも、ある意味たいへん有名な存在です。話すと長くなるので、超割愛させていただきますが、野心的な米国の自動車人が自分の会社を設立し、他国の政府を巻き込んで、イタルデザインにボディデザインを依頼してスポーツカーを作る計画を進め、生産開始されたものの、未販売の車両を多数残し会社が破産してしまいました。約9000台、生産されたそうです。
探偵 デロリアンというのは、会社の所有者の名前なんですよね。有名なのですか?
少年O ジョン・ザカリー・デロリアン(1925年~2005年)は、米・ゼネラルモーターズのブランド、ポンティアックで、いまも世界中に熱心なファンが存在する「GTO」(1964年)の開発指揮をしたことで、いちやく名前が知られるようになりました。米国の自動車史では、ヒット作とそれを手がけたひととが強く結びついている例が多くありますね。シボレー「コルベット」を開発したゾラ・アーガス・ダントブとか、フォード・マスタングの成功で名をあげたあとクライスラーのCEOに就任したリー・アイアコッカとか。
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俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.19─ポルシェ911(タイプ964)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、近年、中古車市場での高騰が止まらないポルシェ911のタイプ964だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.15─メルセデス・ベンツ560SEC1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、探偵が以前より気になっていたメルセデス・ベンツのラグジュアリークーペ「560SEC」だ。Cars俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.5──シトロエンCX「ボ、ボ、ボクらは少年探偵団・ヤングタイマー探訪記第2部」のはじまりです。1980年代、1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。取り上げるのは、[シトロエンのCX](https://web.citroen.jp/brand/gallery/catalog/pdf/cx/citroen_cx_series.pdf){: rel="nofollow" target="_blank"}だ。850万円で思い切って購入した憧れの1台
少年I 今回のデロリアンのオーナーは橋本光将さん(27歳)。
探偵 お、お若い!
少年I クルマを購入したのは2019年10月末。好きになったきっかけは、私たちと同様、映画だったそうです。橋本さんのクルマは 1981年10月に作られた、いわゆる中期型。ボンネットに給油口が設けられていた前期型とちがい、給油のときはボンネットを開ける必要があります。映画に出てきたタイムマシンのベースになっているのは、この中期型です。
探偵 高かったんでしょうか?
少年I 850万円ぐらいだったとか。どうしても欲しくて、橋本さん、思いきって購入したそうです。
探偵 調子はよさそうですね。
少年I はい、橋本さんによると、機関はかなり調子がいいようです。「運転が楽しいんです」と、いい笑顔で語ってくれました。
少年O デロリアンは、クルマの最終的な監修を、当時、ウェッジシェイプ(くさび型)のスポーツカーを数多く手がけていたロータス社に依頼。ロータス車と同様のバックボーンフレームを採用し、リアにエンジンを搭載するレイアウトを採用しています。エンジンは、PRVが開発した2.8リッターV型6気筒。PRVとはプジョー、ルノー、ボルボの頭文字で、この3社の共同開発のユニットです。
探偵 すごいエンジンなんでしょうか?
少年O フランス製スポーツカー、アルピーヌにも使われていました。まぁ、すごいかというと、どうなんでしょう。当時は、ルノーなら「30」、プジョーは「604」、ボルボは「264」といった大型セダンに搭載されていて、私は最近、なつかしのプジョー604に乗ったところ、もさーっとしていました。当時はトルクがたっぷりあって、感心したものですが……もっとも当時は、エンジンだけを販売するという形態があまり一般的でなかったのと、イタリア製のエンジンは8気筒とか12気筒でデロリアンにはやや大きすぎたでしょうし、生産数も限られているので、現実的でなかったのでしょうねえ。BMWの直列6気筒なんてよかったんじゃないでしょうか? でも外国政府からの援助金も、生産計画の大きなパートを占めていたはずで、理想通りにはいかなかったのかもしれません。
探偵 でも、橋本さんのクルマに乗せてもらったところ、たしかにカミソリのようなシャープな加速ではないにしても、なかなか気持ちよかったですよ。
少年O デロリアンのV6エンジンは、2849cc。130ps(97kW)の最高出力と21.21kgm(208Nm)の最大トルク。PRVユニットは排気量にバリエーションがあります。同じ排気量のエンジンはアルピーヌの「V6GT」にも搭載されています。
ド派手なガルウイングドア
探偵 オーナーの橋本さんは修理用パーツとかどうしていらっしゃるんでしょうか。
少年I いまのところ、大きなトラブルには見舞われていないとのこと。なによりです。万が一のために、コツコツと買い集めているとのことです。もうひとつは、古いクルマの世界では一般的なのですが、オーナーズクラブに入って、そこで会員のかたの力を借りていらっしゃるそうです。
探偵 DeLorean Owners Clubの下原会長によると、日本を含む、世界中にあるいくつもの専門店が、必要な部品をかなりのロット数で、しかも安価に再生産してくれているそうですよ。
少年I 全国のオーナーが集まるミーティングも年1回開催されたりしていて、活動が活発だといいます。「10台ぐらいデロリアンがトヨタ博物館に集まったこともあったりして壮観でした」と、橋本さんは言います。
探偵 トラブルも少ないとはなにより。
少年I 遠乗りにも使っていらっしゃるとのことです。ただし今夏はクーラーが故障していて、デロリアンのサイドウインドウはごく一部しか開かない設計となっているので通気が制限されてしまうと聞いています。ようするに、暑くてたいへん、ということです。
少年O しかもあのパワーウィンドウが壊れると、さらに大変なんですよね。いまはETCが普及したものの、昔はたとえば首都高の料金所でいちいちガルウイングドアを開けて降りていく必要があることを、当時オーナーから聞いたことがあります。
探偵 ガルウイングドアの“あるある”ですね。
少年I ちなみにデロリアンのドアは凝りまくっていて、ダンパーにくわえ、トーションバータイプのバネも使っているそうです。おかげでスムーズな開閉がいまも問題なく出来ているとのことでした。
探偵 ガルウイングドアは最高ですよね。誰かを迎えにいくとき、停車する少し前にドアをさーっと上にはねあげて近づいていく。そのときの相手の表情を見たいですね。
少年I ボクなら大喜び!
少年O 私はちょっと恥ずかしいかも……。
探偵 人によって表情が変わるなんて面白い! デロリアンを所有する楽しみは色々ありそうですね。
【プロフィール】
俳優・永山絢斗(ながやまけんと)1989年3月7日生まれ。東京都出身。2007年『おじいさん先生』(日本テレビ系列)で俳優デビュー。連続テレビ小説『おひさま』や『べっぴんさん』(NHK総合)、『ドクターX~外科医・大門未知子~ 第5シリーズ』(テレビ朝日系列)、そして2021年には『俺の家の話』(TBS系列)に出演。映画では2010年の『ソフトボーイ』で第34回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。
出演情報/
・映画『冬薔薇』2022年6月3日(金)全国ロードショー
・WOWOWオリジナルドラマ「ダブル」6月4日(土)22時30分より放送・配信スタート
・映画『峠 最後のサムライ』2022年6月17日(金)全国ロードショー
・映画『LOVE LIFE』2022年秋 全国ロードショー
衣装問い合わせ先/
TRAMPOT:東京都目黒区鷹番3-18-18 ロフティ学芸大1F
03-5773-4210
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俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.23──三菱GTO1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)と『GQ JAPAN』編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、1代限りで消滅した三菱の2ドア・クーペ「GTO」だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.22──シボレー・タホ(初代)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)と『GQ JAPAN』編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、かつて日本でも販売されていたシボレーのSUV「タホ」(初代)だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.21──ホンダ シティ・ターボII1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、“ブルドッグ”の愛称でおなじみの初代シティ・ターボIIだ!【過去記事】
メルセデス・ベンツ500E
ランチア・デルタHFインテグラーレ
マセラティ・ギブリ(2代目)
メルセデス・ベンツGクラス(2代目)
アルファロメオ・スパイダー(初代)
日産PAO
スバル・レガシィ・ツーリングワゴン(初代)
ユーノス・ロードスター(初代)
ホンダ・NSX(初代)
シトロエンCX
メルセデス・ベンツSクラス(W126)
ローバー・ミニ
フェラーリ360モデナ
フォードRS200
フォード・エスコート(マーク1)
マツダRX-8
トヨタ・セルシオ(初代)
日産・フェアレディZ(2代目)
フォルクスワーゲン・ビートル(タイプ1)
メルセデス・ベンツ560SEC
フォルクスワーゲン・コラード
アストンマーティンDB5
いすゞ・ピアッツァ(初代)
ポルシェ911(タイプ964)
三菱ランサーエボリューションIX
ホンダ シティ・ターボII
シボレー・タホ(初代)
三菱GTO
シボレー ・コルベット(4代目)
日産フェアレディZ(4代目)
まとめ・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・Babymix ヘア&メイク・新宮利彦 協力・DeLorean Owners Club
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どっちにしてもiPhone8 じゃどうにもならんが。