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「EG6シビックはまだまだ進化できる!」高コスパの2.0Lチューンが面白い

掲載 更新 57
「EG6シビックはまだまだ進化できる!」高コスパの2.0Lチューンが面白い

純正パーツ流用でリーズナブルに排気量アップ!

B20Bブロックを使ったトルク重視の2.0L仕様

「EG6シビックはまだまだ進化できる!」高コスパの2.0Lチューンが面白い

軽量化+吸排気&足回り程度のライトチューン車両でも、未だに耐久レースなどで上位に食い込むなど、そのポテンシャルの高さが魅力の5代目シビック(EG型)。

搭載されるB16Aエンジンは、リッターあたり100馬力オーバー、170馬力を誇るVTEC1.6Lユニットだ。とはいえ、走行距離が伸びているクルマが大半で、今後乗り続けようと考えるとエンジンオーバーホールは避けて通れないのが実情だ。

そこで、オーバーホールついでに1750cc仕様や2000cc仕様などへの排気量アップチューンを提案しているのが、大阪の老舗ショップ“レーシングサービスファクター”だ。

「社外のピストンやコンロッド、クランク等を使えば高回転化やハイパワーも狙えますが、費用も跳ね上がってしまいますよね。チューニングカーである以上コストパフォーマンスも重要。そこで、ストリート中心のユーザーにはあえてリーズナブルな純正流用チューンをオススメしています」と、ファクターの松下さん。

この一見ノーマル風なEG6も、まさにその方向性で仕上げられた1台だ。

心臓部は、ステップワゴンなどに搭載されるB20Bエンジンブロックを使い、B20Bクランク、強度に優れた他車種用85φピストン&コンロッドを投入。

ヘッドはB16AのままEK9純正カムを装着し、ハイコンプの2.0L化を達成。ヘッドや補機類などは元々のパーツを活かすことで、リーズナブルに排気量アップを実現しているわけだ。セッティングは純正ECU書き換えによって行われる。

ブローバイガス対策のオイルキャッチタンクも装着。B16Aはブローバイにオイルが混じってオイルが減りやすくなったりパワー感が無くなってきたなと感じ始めるのが、オーバーホール時期に近づいているサインとのこと。

冷却系は、水温管理を徹底するために大容量のアルミラジエターを装着し、コンソールの目立つ位置に追加水温メーターを装着。電動ファンの強制ON/OFFスイッチも設けている。

B16Aの定番トラブルとして知られる点火系不良。原因はイグナイターの故障が大半だが、ファクターではこういったウイークポイントをしっかりと把握していて、もちろんこの車両でも対策済みだ。

エキゾーストはワンオフ仕様。ファクターではオーナーの希望に合わせてVTEC領域の音量を大きくするなど、ワンオフマフラーチューンも得意としている。

足回りは、ファクターの全長調整式オリジナルサスペンションキットを装着。街乗りからサーキットまで幅広くカバーするスペックで、スプリングはスウィフトでレートはフロント14kg/mm、リヤ12kg/mmにセットされている。

エクステリア&インテリアともに、ほぼ純正のまま綺麗に維持しているのはオーナーの拘り。中古車販売も手がけるファクターによると、EG6はドンガラ仕様が流行していたため最近はこうして内装が全て残っている車両を探す方が困難だという。

乗員保護の目的はもちろんのこと、走り屋っぽい雰囲気を大事にしたいというオーナーの意向で装着されたロールケージ。もちろんストリートを流す際には欠かせないオーディオやETCも搭載。

“深夜の高速クルーズなどを楽しみたい”というオーナーの要望に合わせて製作しているため、比較的ライトな仕様となっているが、排気量アップの効果は絶大。高速巡航はもちろんのこと、街乗りでもひとつ上のギヤで回転を抑えながら走ることができるため、エンジンに優しく燃費もアップするなどメリットは多い。

ファクターでのエンジン製作費用は40万円~とのこと。B16A本来の高回転特性は弱まるものの、圧倒的なトルク感が生み出す「余裕」こそが、このチューンドの魅力なのである。

●取材協力:レーシングサービスファクター 大阪府堺市北区中村町756-5 TEL:072-251-4300

レーシングサービスファクター

http://www.factor-crew.com/

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