スズキ歴史館でピカピカの初代ジムニーを発見!
静岡県浜松市にある“スズキ歴史館”をご存知だろうか? この施設では、スズキの原点である織機や、レガシー車両から最新車両まで、スズキの二輪車・四輪車・船外機等を数多く展示している。今回紹介する3台のジムニーも展示車両に含まれている。
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初代ジムニーのキャッチコピーは「男の相棒☆ジムニー」
最初に紹介するのは、1970年に発売された初代ジムニー LJ10(初期型)だ。このモデルは“軽自動車初の本格4WD”として登場した。 LJ10は、梯子型フレームに車体を載せ、軽トラック「キャリイ」のエンジンとトランスミッションを搭載し、自社の既存のパーツを流用することで、コストを抑え、商用車扱いとして販売価格は48.2万円を実現。発売前には年に150台も売れないのでは? という声もあったそうだが、販売開始後、1972年5月には月の販売台数が2000台に達するなど大ヒットを記録。大方の予想を裏切る結果となった。スズキ初の海外生産もジムニーからスタートし、1970年4月~2001年2月にはシリーズ世界累計販売台数200万台を達成している。
ジムニーという車名について、スズキは当初「ジープ」と名付けたかったそうだ。しかしすでに他社が商標登録をしていたため、「ジープのミニで、ジムニー」にしたという。 LJ10の仕様は、車体中央部に載せたトランスミッションにプロペラシャフトを接続し、前後輪を駆動する構造。タイヤは大径ラグタイヤを採用している。エンジンは空冷2サイクル直列2気筒、排気量は359ccで最大出力は25.0PS(5,000rpm)、最大トルクは3.4kg・m/5,000rpm、幌は標準装備。なお、LJ10の当時のキャッチコピーは「男の相棒☆ジムニー」だ。
水冷エンジンを導入、「最前線志願」2代目ジムニー
新開発の水冷エンジンを導入したLJ20は、馬力やトルクが向上したことで最大傾斜角35度の登坂能力を発揮し、LJ10と比べても4WDとして性能が飛躍的に向上した。幌の着脱操作も簡素化されたほか、対候性・安全性に優れたメタルトップが付いたバンタイプも登場した。エンジンは水冷2サイクル直列2気筒、排気量は359cc、最大出力は28.0PS/6,000rpm、最大トルクは3.8kg・m/5,000rpmで、LJ20のキャッチコピーは「最前線志願」。
「余裕の3気筒」ジムニー55
SJ10は、1976年に登場したジムニー55(1976年)のマイナーチェンジモデル。「余裕の3気筒」がウリの水冷エンジンは低公害化を図りつつも539ccに排気量アップ。マフラーも構造を変更して静粛性を向上させた。最高出力は26.0PS/4,500rpm、最大トルク 5.3kg・m/3,000rpm、幌タイプの発売当時価格は76万5000円。
スズキ歴史館では、これら3台のジムニーを間近で眺めることが可能だ。入館は無料だが、事前予約が必要なので注意しよう。事前予約制である理由は多くの小学生が社会科見学に訪れるため、じっくりと見学したい人たちへの配慮だ。当日でも予約できる場合もあるので、まずは気軽に問い合わせしてみるといいだろう。ジムニー好きはぜひ当館で実車を確認して欲しい。
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