■Moto3ならではの混戦をくぐり抜け、ようやく表彰台を獲得
鳥羽海渡(とば かいと)選手は、Moto3クラス参戦5年目、21歳のライダーです。これまで2019年シーズン開幕戦カタールGPで優勝を果たし、2020年シーズン第12戦テルエルGPでは3位表彰台を獲得してきました。2021年シーズンはチームを移籍し、バイクは2020年シーズンと同じくKTMを駆って戦っています。
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鳥羽選手が参戦する『Moto3』クラスとは、排気量250cc以下の4ストローク単気筒エンジンを搭載するマシンで争われるクラスです。ロードレース世界選手権MotoGPの最高峰クラスである『MotoGP』クラスを目指す、最初の関門と言えます。参戦するライダーの多くは10代から20代前半です。
第7戦カタルーニャGPまでを終えて、鳥羽選手のベストリザルトは第2戦ドーハGPの5位。その後の3戦では厳しい戦いを強いられました。しかし、ドイツGP前の2戦から、状態が良くなってきたと言います。
迎えた第8戦ドイツGPでもその流れを汲み「レースウイークの始まりは良かった」とのこと。しかし、予選では大きな転倒を喫して肩を負傷してしまいます。それでも、今季自己ベストグリッドとなる5番グリッドを獲得。気持ちを切り替えて決勝レースに臨みました。
迎えた27周の決勝レースで、鳥羽選手は2列目5番グリッドからスタート。レース序盤から果敢に攻め、トップを走行します。Moto3クラスのレースは、序盤から最終ラップの最終コーナーまで接戦、激しいポジション争いが繰り広げられます。
混戦の展開が当たり前のレースでは、攻めるタイミングや位置取りが重要です。トップを走っていたライダーが、次の周には後方のライダーに飲み込まれていくことも少なくありません。さらに、ザクセンリンクは抜きづらく、テクニカルなレイアウトのサーキットでもあります。
鳥羽選手はそうしたザクセンリンクのレースで、6番手以内のポジションを維持し、再びトップに立つ……それを何度か繰り返しながらレース終盤を迎えました。
最終ラップでは、鳥羽選手は4番手で1コーナーに入っていきました。前を走る3人のライダーはもちろん、鳥羽選手のすぐ後ろに5人のライダーが続く、Moto3クラスらしい接戦です。
鳥羽選手は10コーナーから11コーナーにかけて3番手に浮上することに成功すると、さらに続く12コーナーのブレーキングで2番手のライダーをパスします。2番手に浮上してそのまま最終コーナーを立ち上がり、フィニッシュラインに飛び込みました。
鳥羽選手にとって、2020年シーズン第12戦テルエルGP以来の表彰台獲得となりました。決勝レース後の記者会見の中で、第6戦イタリアGPからの改善について問われると、鳥羽選手は次のように答えています。
「よくない3レースのあとでしたから、ムジェロ(第6戦イタリアGP)は、ゼロからのスタートでした。チームと一緒に、どのセッションでも新しい気持ちで取り組みました。でも、いちばん変えたのは考え方、精神面なんです。ムジェロ(第6戦イタリアGP)とモンメロ(第7戦カタルーニャGP)から、レース中にもっと周りのことを見るようにして、最後まで落ち着いてレースをするようにしたんです」
じつはレース中、残り6周から予選の転倒で負傷した肩の痛みが増していたのだそうです。そうした状況を乗り越え、また、2戦前から取り組み続けた精神面における改善の努力が実を結んだ、ドイツGPでの2位表彰台だった、ということでしょう。
次戦、MotoGP第9戦オランダGPは、2021年6月27日に決勝レースが行なわれます。シーズン前半戦最後のレースです。鳥羽選手のさらなる活躍、そしてMoto3クラスに参戦する4人の日本人ライダーの躍進に期待しましょう。
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みんなのコメント
軽量級には歴代素晴らしい日本人ライダーがいるでしょ。
快挙?
去年鳥羽くんmoto3勝っとるのに
表彰台で快挙?
まぁ今季日本人初表彰台やけど