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カイル・ブッシュ自身が育て上げた強豪トラック部門KBMを売却「難しい決断だった」/NASCAR

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カイル・ブッシュ自身が育て上げた強豪トラック部門KBMを売却「難しい決断だった」/NASCAR

 北米が誇る3大ストックシリーズの一翼を担うNASCARクラフツマン・トラック・シリーズにて、強豪として君臨する2010年創設のカイル・ブッシュ・モータースポーツ(KBM)が、インハウスの製造部門ラウディ・マニュファクチャリングとともに今季限りで運営権を売却すると発表。チームは全資産を売却先のスパイア・モータースポーツに引き継ぐが、今季もNASCARカップシリーズでプレーオフを戦うKBM創業者カイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)自身は、引き続きコンサルタント的業務でサポートに就くことが検討されている。

「2010年にトラックシリーズのチームを立ち上げたとき、ここまで18名の異なるドライバーを擁して100のレースで優勝できるようになり、かつてKBMから出場した多くのドライバーたちと、こうして一緒にカップシリーズでレースをすることになるとは想像もしていなかった」と、改めてチームの成功を振り返ったブッシュ。

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「僕が見たこの夢を信じ、支えてくれた(妻の)サマンサと家族を始め、多くの人々に深く感謝している。このKBMをトラックシリーズ史上最も成功したチームにするべく、多くの素晴らしい人々によって数え切れないほどの時間が費やされてきたんだ」

 今回の売却には、ノースカロライナ州ムーアズヴィルにある7万7000平方フィート(約7150平方メートル)のレースショップと、そのショップ内部にあるシャシー製造事業会社の資産が含まれる。

「2010年の創設以来、このチームの門戸を叩き組織を成功させるため全力を尽くしてくれたすべての人に、僕はいつも感謝している。ここで雇用されているのは従業員だけでなく、長時間労働や週末の旅行で自宅での時間を犠牲にし家族の行事を欠席している間、彼らを支えてくれた家族も同様だ」と続けたブッシュ。

「そして最初の13年間をサポートしてくれたトヨタと、今季ステップインしてくれたシボレーには、いくら言葉を捧げても足りない。彼らと素晴らしいパートナーたちの尽力のおかげで、僕らは最高レベルで競争し、多くのタイトルを掲げることができたんだ」

■2010年当時とは人生の異なる地点にいる

 その言葉どおり、チームは初参戦以降の期間中に7回のオーナーズチャンピオンシップと2回のドライバーズチャンピオンシップ(2015年のエリック・ジョーンズと2017年のクリストファー・ベル)を獲得している。

「僕は今、2010年当時とは人生の異なる地点にいる。家族が増え、今季はカップシリーズの所属先チームが変わり、息子(ブレクストン・ブッシュ)のレーススケジュールも僕と同じくらい厳しいものになってきた。僕にとって家族やリチャード・チルドレス・レーシングの8号車クルーたちと、より多くの時間を過ごせることが重要なんだ」

「でも、僕らが建設した素晴らしい施設から離れるのは、心情的に難しいだろう。従業員と話し合い、ロビーでファンデーを主催し、そこで数え切れないほどの時間を費やし、その成功を確実にしたことを懐かしく思うよ。しかし人生とキャリアの現時点では、これが正しい決断だと理解している」

 今季のKBMも2台体制を敷き、エースカーの4号車シボレー・シルバラードRSTはチェイス・パーディが、もう1台の51号車は複数のドライバーでシェアする。そしてブッシュもポコノ・レースウェイで記念すべきチーム100勝目を自身の手で掴み獲り、出走5戦中2勝を飾っている。

 一方、昨季2022年からパートタイムでシリーズに参入したスパイア・モータースポーツは、かつてブッシュのスポッターを務めたジェフ・ディッカーソンが共同所有者に名を連ねており、昨季はウイリアム・バイロンがチーム初勝利を持ち帰り、今季はカイル・ラーソンも勝利を飾っている。

「そうした背景もあり、これまでの資産と従業員が今後も安全に保たれると確信している」と続けたブッシュ。「勝ち方が変わるとはまったく思えない。僕はスパイアのメンバーのことを長い間知っており、NASCARへの最近の投資は彼らの成功への取り組みを示しているんだ」

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