心臓部はHKSのGTS7040スーパーチャージャーで武装!
足し算の力学、引き算の美学。
「NA版RB26“DE”+4速ATを載せるR32スカイライン」オーテックバージョンはオトナのセダンだ!【ManiaxCars】
BNR34純正ミレニアムジェイドでのオールペン。小振りながら洗練されたエアロパーツのセレクト。さりげなくワイド化された前後フェンダー。そして、抜群のローフォルムとアメ鍛ホイールによる最強ツライチマッチング。隈無く手が入れられているのに、その仕上がりは極めて自然。決して派手すぎず、それでいて只者ではないオーラを放つ。そんな絶妙なバランスの上に成立しているのが、エクシードジャパン代表の下向氏が修行時代に製作したS2000である。
細部を見ていく。ベースはAP1だが、フロントバンパーはAP2純正を装備。フロントリップはJDPエンジニアリングのカーボン製を装備する。
フェンダーは前後とも叩き出しており、片側40mmのワイド化を敢行。ホイールアーチの耳が延ばされていて、切断はしていないが裏側に鉄板で補強も入れられている。ちなみに、サイドステップは大阪のホンダチューナー『アミス』製、ディフューザーはJDPエンジニアリング、トランクスポイラーは大阪の気鋭チューナー、K1ラボラトリー…と、リヤパートは日米混合のアイテムで構成される。
ホイールは、CCW社製の鍛造3ピース『LM20』の18インチ。ディスクはもともとブラッシュド仕様だったが、レーシーな雰囲気を取り入れるため、パールホワイトをベースにブラウンメタリックを調合したオリジナルに変更。
エンジンルームも見事な仕上がりだ。配線や配管の取り回しを隠すワイヤータックや、サービスホールなど余分な穴をスムージングするシェイブドベイによって、ツルっとスッキリした印象に仕立てられたエンジンルーム。Skunk2のビッグスロットル、HASPOPRTのエンジンマウント、Rywireのエンジンハーネスやアース、CIRCUIT HEROのプラグカバーなど、数多くのUSDMパーツがスタイリッシュさを際立たせる。
心臓部のF20Cには、バフ掛けを施したGTS7040スーパーチャージャーを装備。吸入量を制限するリストリクターを標準の37.5φから44φに大径化した上で、燃料系も650ccインジェクターと265L/hポンプで強化。最高出力は約300psだ。
AP1にGTスーパーチャージャーを装備する場合、制御はF-CON iSで行うのが標準だが、このマシンでは80φビッグスロットルの装備などによって、高度なセッティングが必要となったためF-CON Vプロで行っている。
より高次元のワイヤータックを実現させるのに不可欠なのが、Rywire社製ミルスペックハーネス。不要なエンジンハーネスを間引いた上で、純正よりも細く高性能な配線を使用して集約、ワンタッチで脱着可能なカプラー接続となっている。
「アメリカじゃタイムアタックマシンでも、エンジンルームに魅せる要素がないクルマだと見向きもされないんですよ」と語るのは、エクシード下向代表。見た目だけ、速さだけ…といったように、何かひとつに特化させるのはプロの手に掛かれば難しくはない。しかし、現在のUSシーンでは、より高いレベルのトータルバランスが求められていると言う。“美しくて速いマシンメイクが格好良さの軸”、そんな意識がチューナーやカスタムビルダーたちに芽生えているからだ。
ただ魅せるだけではなく、チューンドとしての速さも獲得する。単にスタンス系と聞けば「どうせ見た目だけだろ」と侮りがちだが、このS2000は強敵と渡り合える戦闘力をも有する。魅せることと隠すこと。USテイストと日本の美意識が融合し、極上の完成度で魅了する。チャラいようでハッタリじゃない。そんな粋な遊び心で構成されたマシンなのである。(PHOTO:南井浩孝)
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みんなのコメント
無理やり押し込みました!って感じになってる。