「新型が出ようとも、JZA80スープラは色褪せぬ！」圧巻のワイドボディシステムで魅せる！

速さを予感させる圧巻のエアロフォルム

ストリートに映えるJZA80スープラGTスタイル

GTカー風でありながら、現代的なアピアランスを随所に盛り込んだ唯一無二の独創的デザイン。とにもかくにも挑発的なスタイリングアプローチだ。奇才・庄治多門率いるタモンデザインが手がけたJZA80エアロシステム、そのコンセプトは「ストリートに映えるGTスタイルです。空力を徹底追求しながらも、ボディとの一体感やオシャレさを持たせ、公道でも違和感のないデザインを目指しました」とのこと。

まず、ノッペリちょしたイメージになりがちなフロントマスクは、ボンネットセンターのエッジ新設で対処。このエッジがフェンダー左右へと走行風を整流することで、ボンネットダクトからエンジンルームの熱を引き抜き、フェンダー上部を通過させることでフロントダウンフォース獲得をも実現している。

さらにフロントリップはフロア下の整流を、カナードはダウンフォース強化を果たす。これらの機能追求が、ワイドボディ化でバランスを崩してしまいがちなフロントマスクを整えている。

フェンダーはフロント30mm、リヤ40mmワイドで設定。デザインは年々進化しているのだが、このマシンに装着されているのは最初期モデルとなる。なお、ボディカラーは洗練されたイメージを求めてハウスオプカラーのキャンディレッドを使い、レーシーさとボディバランスを考えて下半分をカーボンのツートン仕上げにしている。

スープラをワイド化するとボディカラーの支配度が大きくなるのはサイドセクション。そこで、前後フェンダーの連携とフロントフェンダー内で起こした乱流を引き抜く役割のサイドステップをカーボン地のままセット。こうすることでキャンディレッドのボディが引き締まり、ボディフォルムの強調とカラーバランスの向上がはかれるわけだ。

ワイパーブレード部分のカーボンガーニッシュも見逃せないポイント。ボンネットなど面積が大きい部分にカーボンの小物をアクセントとして用いることで、全体のイメージがシャープに引き締められる。ボンネット内の空力をコントロールする役割も果たしている。

ワイドフェンダーとのバランスからリヤもバンパーにボリュームが必要になるが、そのままでは重苦しい雰囲気も出てしまう。そこで、リヤフェンダーのダクトとリヤバンパー中間位置のダクトを設置。さらに、フェンダーとバンパーのつなぎ目をスムージングしてボディラインを連携。ディフューザーやテールレンズのオフセットの効果もあって、シャープなリヤビューを生み出している。

ボディと違和感のあるパーツといえば、フロア下に見えるマフラーのサイレンサー部分。そこでマフラー出口を左リヤタイヤ後方のディフューザー内にセットした。リヤウイングのマウントやフェンダーダクトと相まって、絶妙なコンビネーションだ。

ホイールはストリートに映えるGTスタイルを意識し、チューンドでは異色の21インチをチョイス。さらにリムオーバーデザインのファブレス・ヴァリエスMB-5を合わせて、実サイズ以上に大きく見せる効果も狙う。フロントは255/30-21に10.5J＋24、リヤは295/25-21に10.5J＋24。タイヤは国内未発売のファルケンFK452だ。

魅せるために飾ろうとするのではなく、徹底した性能追求とボディとのマッチングを突き詰めるタモンデザインの方向性。流石としか言いようがない。

●取材協力：タモンデザイン　☎︎0598-37-2266