<多岐にわたるニスモのチューニングメニュー>
日産の小さな高級車、「ノートオーラ」のNISMO(ニスモ)バージョンが発表されました。
>>日産 ノートオーラのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる
あらためて整理すると、1.2L 3気筒エンジンを発電専用に使いモーターで駆動する日産のシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」を積むコンパクトカーが「ノート」で、ボディを拡幅するなど高級シフトしたのが「ノートオーラ」です。
そのノートオーラをベースにして「駿足の電動シティレーサー」のコンセプトで、日産ワークスであるNISMOが手掛けたのが「ノートオーラ ニスモ」。具体的なメニューは、タイヤ、サスペンション、空力性能、そしてパワートレインの味つけとなっています。
まず、NISMOテイストの前後バンパーとテールゲートスポイラーによって空気抵抗を増やすことなくダウンフォースを確保。タイヤサイズは標準車と同じ205/50R17ですが、銘柄をミシュラン パイロット スポーツ 4に替えてグリップ力を向上させました。それにあわせてサスペンションをチューニングしています。
全高を20mm下げたサスペンションは前後ともバネレートも変更。ショックアブソーバーもリア用をモノチューブにするなど専用セッティングを受けています。サスペンションが縮んだときの特性を左右するバンプラバーも専用形状になっています。
ボディにも補強を施し、電動パワーステアリングの味つけも専用に変えているのはメーカーワークスだからこそ可能なチューニングといえるでしょう。モーターの最高出力100kWというパワートレインはピーク性能こと標準車と同様ですが、アクセルへのエンジンレスポンスを向上させた「ニスモ モード」を新設したのもポイントです。
<ライバルのフィット モデューロXといろいろ近い!?>
さて、こうしてニスモの魂を注ぎ込んだノートオーラ ニスモのメーカー希望小売価格は286万9900円。ノートオーラの価格帯がFFで261万300円~269万9400円ですから、チューニング内容を考えるとずいぶんとリーズナブルではないでしょうか。
そして、偶然かもしれませんが、ノートオーラNISMOの価格は、直接のライバルとなる「ホンダ フィットe:HEV モデューロX」の286万6600円と非常に近いものになっています。
フィット モデューロXは1.5Lエンジンと2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」搭載車をベースに、ホンダの純正アクセサリーを担当するホンダアクセスがチューニングした仕様。こちらも実効空力と呼ばれるエアロダイナミクスと、専用チューンのサスペンションやアルミホイールが与えられているのが特徴で、チューニング内容からしてもモデューロXとニスモはガチンコのライバルといえるのです。いずれも空力性能を考慮した独自のエクステリアは大きな魅力となっています。
<チューン内容はノートオーラ優勢だがプロパイロットがOP設定>
ただし、細かくみていくとアプローチに違いがあります。ノートオーラ ニスモはハイグリップタイヤとローダウンサスペンションによってハンドリングを向上していますが、モデューロXのタイヤは標準装着されている銘柄・サイズのままで、アルミホイールのしなりとショックアブソーバーによって走りを変えています(スプリングはベース車同様)。またモデューロXではパワートレインには手を入れていません。
こう聞くと、ノートオーラ ニスモのほうがチューニング内容に対してお買い得のように見えますが、フィット・モデューロXが渋滞対応のACC(追従クルーズコントロール)を含む先進運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備しています。対して、ノートオーラ ニスモに先進運転支援システムである「プロパイロット」をつけるには34万9800円のセットオプションを選択しなければなりません。
一方で、ノートオーラ ニスモにはNISMO専用レカロシートのオプション設定があるのは特徴となります。こちらも39万6000円となかなか高価なオプションですが、レカロシートの設定があること自体が魅力と感じるファンも少なくないかもしれません。
いずれにしても、ノートオーラ ニスモとフィットe:HEVモデューロXというメーカー直系の組織が走りを磨いたコンパクトカーが、ほぼ同時期に登場したのは、こだわりのコンパクトカーを探しているユーザーには嬉しい状況。それぞれの走り味を確認して自分に合ったほうを選んでみるというのも悪くなさそうです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真
1~3枚目:ノートオーラ ニスモ
4~6枚目:フィット モデューロX
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レカロシートやパイロットスポーツ4など高性能の装備品もお買い得感がある