幻ともいわれるレパードのオープンエアモデル
日産F31型「レパード」といえば、アラフィフ世代の青春を彩った『あぶない刑事』。そんなレパードにコンバーチブルが存在していたことをご存知でしょうか。今回は、幻ともいわれるオープンエアモデルを20年ほど前に購入した千葉県在住の中村 歩さんに話をお聞きしました。
日産「レパード」をヤンチャ仕様から大人仕様へノーマル戻し! 昭和世代クルマ好きに刺さるポイントを押さえたカスタムに注目です
市販化の夢は叶わず…
オープンエアモデルのF31型レパードについて調べてみると、1987年の東京モーターショーで「レパード アルティマX」という車名で発表された記録が残っている。バブル期真っ只中で最先端を競う場でもあった東京モーターショーにおいて、このレパード アルティマXは大胆な発想の電動開閉式の3ウェイメタルトップを搭載していた。
通常時はハードトップとして使い、必要に応じてモーター駆動で開閉でき、オープンとソフトトップの両方を楽しめた。しかし、優れた機構を持つこのクルマは市販されることなく終わる。ユーザーからの期待値がとても高く、美しいフォルムを持つモデルの市販化を望む声も多かったというだけに残念な結果となってしまっていた。
愛知県の日産が特別に製作したモデル
そんな幻といえるF31型レパード コンバーチブルを中村さんが手に入れた経緯は、偶然としか言いようがなかった。中村さんはレパードが好きというよりは、昔からオープンカーが好きで過去に2シーターオープンに乗っていた経験があり、家族みんなでドライブできないクルマは当然理解されなかった。そこでネットで家族4人で乗れるオープンエアモデルを探し、偶然見つけたのがこのクルマだった。当時は珍しいクルマであることを知らないまま購入を決めたと話す。
なぜ幻ともいわれるレパード コンバーチブルが市場で出回っていたのか不思議だが、中村さんが調べたところ、このクルマは愛知県の日産が特別に製作したことが判明。イベントや放送宣伝用車として、また相撲の優勝祝賀パレードなどに使う目的で用意されたのでないかということだった。そのため世に誕生しなかったレパード アルティマXを作ろうという意図はなく、単にレパードのオープンカーを改造申請したモデルだった。グレードはアルティマではなくXS-IIで、エンジンは2LのVG20ET型を搭載している。
中村さんがこのクルマを購入したのは20年ほど前のこと。その間、家族4人でドライブをしたり花火大会に行ったりと、家族みんなが喜んでくれたことは忘れられない思い出になっていると話す。
子どもが成長し、家族の思い出が詰まったレパード コンバーチブルは一度ナンバーを返却して倉庫に大切に保管していたが、2023年にまた乗りたくなって新しいナンバーを取得。ひと通り整備を終えて、再びドライブを楽しめるように復活させたと中村さんは話す。今後は貴重なクルマなので、現状維持しながら消耗品の修理と修復をするという。直近では、エンジンの調子がよくないのでオーバーホールを検討中とのことだった。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
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みんなのコメント
迷わずオープンレパードを借りました。
58号線を走っていると隣に止まったの米兵が
こちら見て親指立てて「GOOD!」って言ってくれました