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「巨大トレーラーに煽られる」「4車線一気跨ぎ」でけっこう怖い! アメリカの高速を走るクルマが映画レベルにアグレッシブだった

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「巨大トレーラーに煽られる」「4車線一気跨ぎ」でけっこう怖い! アメリカの高速を走るクルマが映画レベルにアグレッシブだった

 この記事をまとめると

■アメリカは「フリーウェイ」と呼ばれる高速道路が国土全体に張り巡らされている

日米韓で歴史ある高速道路に大改革! 似て非なるそれぞれの事情とは

■かつてのフリーウェイの制限速度は55マイル(約88km/h)だったが、いまでは70マイル(約112km/h)のところも見かける

■+10マイルくらいで流れているところも多く、高い速度レンジでの走行となるため注意が必要だ

「FREE」が意味するのは「停まる必要がない」だった

 アメリカの国土に無数に張り巡らされているのが「フリーウェイ」と呼ばれる高速道路。筆者は若いころ日本の高速道路が有料なのに対し、アメリカのフリーウェイは無料だから「FREE WAY」と呼ばれるのかと思っていたが、調べてみると『停まる必要がない』ということから「FREE」となっているとのことであった。

 筆者は大学3年生の春休み(1989年2月中旬~3月下旬)に初めてアメリカを訪れ、サンフランシスコ、ニューヨーク、ボルチモア、マイアミ、キーウエストと巡ったあと、最終訪問都市としてロサンゼルスを訪れ、そこで初めてアメリカにおいてレンタカーを借りてドライブ旅行を楽しんだ。

 当時のフリーウェイの最高速度は時速55マイル(時速約88km)となっており、「意外に設定速度が低いんだな」と感じたのを覚えている。日本で渋滞にはまるのは嫌なのだが、ロサンゼルスで渋滞にはまると、まわりにいるクルマも含めて珍しい風景ばかりなので、渋滞でも楽しかったことも覚えている(いまも楽しい)。

 日本風に車線変更すると、後ろのクルマを運転していた白人のお祖母さんに、「車線変更が急すぎる」と怒られたこともあった。レンタカーを借りた直後は、当時日本でも高速道路を頻繁に走ることがなかったので、フリーウェイに入るのが怖かったが、慣れてくると「こんな便利な道路が無料で使えるなんて」と思いながらスイスイと運転することができるようになった。

 その後、最高速度は時速65マイル(時速約104km)から時速70マイル(時速約112km)へと段階的に引き上げられ、筆者がここ最近運転する南カリフォルニアとネバダ州のカリフォルニア州よりの地域で見た限りでは、郊外の砂漠地帯で最高時速75マイル(時速約120km)という区間を持つフリーウェイもあった。

 ただし、大型トレーラーなど一部車種の最高速度は時速55マイルとなっている。昔、いわゆる「18(エイティーン)ホイーラー」と呼ばれる大型トレーラー車を何気なく追い越したつもりだったのだが、ドライバーの怒りを買ったらしく、かの名作映画『激突』のようにフリーウェイ上で追いかけられて恐怖を覚えたことがあった(運よく登り坂になったので思い切り加速して引き離して逃げ切った)。

 運転していると、まわりのクルマは最高速度表示に対し「プラス10マイル」程度で走っているように感じた。最高速度65マイルの区間なら75マイルといった具合である。ただし、これは一般的な車両での話。用事があって急いでいるのかは定かではないが、片道2車線の道路ならば内側車線を爆走するクルマも少なくなく、そのような車両では時速80マイルから90マイル(時速約128kmから約144km)ぐらいで走っている。

 車両の多い都市部でも速度レンジはかなり高い

 砂漠の真ん中で交通量が少なければまだいいが、ロサンゼルス市内や隣接地域といった都市部でも、渋滞していなければ80マイル程度の速度で走っている車種も珍しくない。車間距離を詰めながらそのような高い速度レンジで走っているので、渋滞などで停車するときも急制動気味に減速や停車するのが当たり前で、日本で運転するような感覚でブレーキングを行うと追突しそうになることもしばしばあった。

 都市部では片側4車線以上も珍しくないのだが、もっとも内側の車線を爆走していたかと思えば、出口付近で一気に4車線以上をまたいで移動し出口へ向かうクルマなど、都市部では日本で想像できないほどの高い速度レンジのなか、アクロバティックな運転をする人も多く、運転中は結構気が抜けないことも多いと思うのだが、聞く話では、地元の人は意外なほど運転中にほかのことをやる人も多いとのこと。ラッシュアワーなどで低速で流れているときなどに編み物をしながら運転する人もいるといったことも聞いている。

 あと日本ではあまりなじみのないシチュエーションでは、郊外の砂漠のなかにある片側一車線で交互通行の道路における高速走行。最高速度表示は筆者が走った範囲で時速65マイル(時速約104km)なのだが、一般的な流れで75マイル(約120km)、急いでいる車両では80マイル(約128km)ほどで走っていることもあるようだ。

 一本道とはいえアップダウンの起伏が大きかったり、カーブもあったりする。日本ではなかなか体験することない高い速度レンジで巡航するので、途中にある追い越しレーンのある区間で後続車両にバンバン追い越してもらえるようにわざと低速走行するようにしている。

 とにかく設定される最高速度も速いのに、実際に流れている速度レンジは都市部でもかなり高い。しかも、日本の首都高並みに車間距離は詰まっており、渋滞区間も多い。そんな状況なので、ひとたび事故が起きるとほぼ全損といっていいほどのダメージのケースが多い。

 しかも、荒天になっても速度や運転方法を改めるということもしないように見える。かつて自家整備が当たり前のころはエンジンオイルのドレンボルトの締め付けが甘いクルマも多く、車線の真ん中には漏れたオイルが溜まって黒くなっており、雨が降るとツルツル滑るのだが、お構いなしに文字どおりぶっ飛ばして路外へ飛んでいくことも珍しくなかった。

 いまでは、ディーラーなどで専門家が作業することが多くなったので、オイルだまりはなくなったようだが、雨天時の事故は日本の比でなく多いようである。

 筆者も歳のせいか、最近はとくに速度レンジが速くなってきているのが気になるようになってきた。

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