この記事をまとめると
■日産バイオレットの兄弟車として販売された日産オースターを振り返る
「286万円のダイヤ入りキー」でわかるバブルの申し子! 打倒セルシオを狙うも1代で消滅した「インフィニティQ45」という悲運の高級車
■メカニズムはバイオレットと同じだがグリルやテールのデザインが少し異なっていた
■1990年に後継車となるプリメーラにバトンタッチする形で終売となった
ファンも忘れかけている!? 日産「オースター」とは
往年の日産車は旧車ユーザーからの人気が高い車種が多く、現在は消滅してしまったモデルでも高い人気を誇っているものが多い。そんな日産旧車のなかでも若干忘れられている感があるモデルが「オースター」ではないだろうか?
1977年5月に初代モデルが登場したオースターは、同時期にフルモデルチェンジを果たして2代目へと進化したバイオレットの兄弟車として登場し、正式名称は「バイオレット・オースター」とした。
バイオレットが日産店、オースターがチェリー店の扱いとなっており、3カ月遅れでサニー店扱いのスタンザも登場して3兄弟となっていたが、基本的なメカニズムなどはバイオレットと共通で、グリルやテールランプのデザインが異なる程度だった。
ボディタイプも4ドアセダンと3ドアハッチバッククーペとバイオレットと共通だったが、3ドアクーペはバイオレットがオープンバックと呼称するのに対し、オースターはマルチクーペと異なる呼び名となっていたのが特徴だ。
1978年4月のマイナーチェンジで正式名称を単にオースターとし、1980年4月には5ドアハッチバックモデルを追加し、翌1981年6月に2代目へとフルモデルチェンジを実施する。
2代目となったオースターは、新たに車名を「オースターJX」とし、駆動方式も前輪駆動に一新。3兄弟のなかでは若々しいスポーティなキャラクターが与えられ、4ドアセダンのほか、3ドアハッチバックが用意され、スポーティな専用サスペンションを組み込んだ1800GT-EXというオースターにのみ用意されたグレードも設定されていた。
1985年10月には3代目となったオースターが登場するが、バイオレットは1982年にひと足先に終売となっており、ここからはスタンザとオースターの2兄弟となっている。
3代目モデルは7代目ブルーバードとプラットフォームを共有しており、直線基調のデザイン含めブルーバードとの差別化が難しいモデルとなってしまい、1986年6月にはオースターにのみ5ドアハッチバックの「ユーロハッチ」を追加。
同年夏からはイギリスでの現地生産がスタートし(現地ではブルーバードとして販売)、好調な販売をマークしたが、日本国内では徐々に販売台数も下火となり、1990年2月に登場したプリメーラにバトンを渡してスタンザとともに国内販売を終了した。
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