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ニュアンス コミュニケーションズ 車内での音声コントロールを実現する次世代技術「VoCon SSE」を発表

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ニュアンス コミュニケーションズ 車内での音声コントロールを実現する次世代技術「VoCon SSE」を発表

2016年2月24日、ニュアンス コミュニケーションズ ジャパンは、走行中のクルマの車内での音声認識やハンズフリー通話のために、車内騒音をノイズカットし最適に音声通話ができる、次世代の車載向けの音声コントロール技術「VoCon SSE」と、その応用製品「In-Car Communication (ICC)」を発表した。

アメリカのマサチューセッツ州バーリントンにグローバル本社を置くニュアンス コミュニケーションズ社は、さまざまな産業分野で使用される音声認識、音声入力の制御やソフトウェア開発をグローバルに事業展開しており、アメリカ、ヨーロッパでは病院の医師のための音声入力カルテ作成ソフトウエアでは高いシェアを持っている。

また個人ユーザー向け製品としてはパソコン用の音声認識・音声入力ソフトウェア「ドラゴンスピーチ」を発売している。

自動車の分野では、車内システムの音声によるコントロール、ハンズフリー電話でのノイズ低減、明瞭な会話を実現する音声信号処理技術を展開している。今回発表された「VoCon SSE」は、ヨーロッパ車を中心にハンズフリー通話や音声認識の音質・性能向上のためにすでに採用し始めており、今後はより便利で安全なドライビングのためにさらに採用が拡大する見込みだ。

VoCon SSE(Voice Control Speech Signal Enhancement)は、複数の制御が組み合わされたもので、例えば、走行中のクルマの車内環境で、音声ガイダンス時やハンズフリー通話での音響エコーを抑制・除去するエコーキャンセル制御、ロードノイズやエンジン騒音など、様々な騒音環境下でノイズを抑制しクリアな音声を提供するノイズ制御、オープンカーなどで発生する独特な風切り音を抑制する風切り音抑制、道路の凹凸などで発生する非定常的な雑音を抑制する非定常ノイズ抑制といった技術が組み合わされている。

このようにVoConはクルマという騒音の多い環境下で、想定されるさまざまなノイズに対応する技術で、このVoCon SSEと音声認識エンジンを組合わせることで、会話支援や音声コントロールなど幅広い拡張性を備えているのが特徴だ。

例えば、200km/hといった超高速走行するフェラーリの車内で12気筒独特の高い周波数の大音量のエンジンサウンドを低減し、明瞭なハンズフリー通話ができるといったことも容易にできるのだ。

この音声信号処理技術は、車内の騒音下で飛躍的に音声認識率を高め、音声認識ガイダンスを流している時にユーザーが任意のタイミングで音声コマンドを使用できる「バージイン」機能は、今後、車内システムの音声コントロールに欠かせないと想定されている。

ニュアンス コミュニケーションズの音声信号処理技術のクルマへの採用例としては、車内会話の支援システム「In-Car Communication(ICC)」も開発している。このシステムはまず最初に2013年に登場したジャガーXJに初採用されている。ジャガーのハイエンド・オーディオ、メリディアン・リファレンスデジタルサウンドシステムのオプションとして設定され、前席と後席にマイクを配置し前後席の明瞭な会話をアシストするシステムとしてしていた。

2番目として、メルセデス・ベンツ Vクラスのハイエンド・オーディオ「ブルメスター・サラウンドサウンドシステム」のオプションとして、前席と3列目シートとの車内通話機能として提供され、その後はメルセデス・マイバッハ Sクラスのハイエンド3Dサラウンドシステムのオプションとして車内通話機能が搭載されている。

今回は、現在発売中のメルセデス・ベンツVクラスのエクストラロングボディ・モデルでブルメスター・サラウンドサウンドシステム搭載車でのICCを使用した車内通話デモンストレーションも行なわれた。

このシステムは、フロントシートの乗員と3列目シートの乗員の会話を支援するシステムで、ICCはオーディオのブルメスター・サラウンドサウンドシステムと一体化している。実際に3列目シートに乗車するとロードノイズがかなり大きく、フロントシートとの会話はかなり困難だ。この場合、3列目シートの乗員は前方に向かって発生するのでフロントシートの乗員は比較的会話は聞き取りやすいが、フロントシートの乗員は前方に向かって発声するため、3列目では聞き取りにくく、そうかといって後方に振り向いて会話するのは安全上好ましくない。

そのためこのVクラスでは1方向会話システムとし、フロントシート乗員の声はフロント・マイクを通して3列目の後方上部のスピーカーから聞こえるようになっており、当然ながらフロントシート乗員の発声時にはノイズが低減され、明瞭に聞こえるようになっていることが実感できる。

ミニバン系のボディはセダン系に比べてロードノイズ、風切り音など大きくなりがちで、特に3列目シートは騒音レベルではかなり厳しい環境にある。そのためこうした会話支援システムは想像以上に有効ということが確認できた。


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