現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > トヨタ ランドクルーザーのディーゼルサウンドにしびれた試乗記(V6型3.3Lターボ+10速AT・AWD)

ここから本文です

トヨタ ランドクルーザーのディーゼルサウンドにしびれた試乗記(V6型3.3Lターボ+10速AT・AWD)

掲載 更新 10
トヨタ ランドクルーザーのディーゼルサウンドにしびれた試乗記(V6型3.3Lターボ+10速AT・AWD)

14年ぶりとなるフルモデルチェンジを行なったランドクルーザーに試乗してきた。2021年6月にオンラインでワールドプレミアされ、8月から国内販売も始まったモデル。主に中東での人気が高く、「生きて帰ってくる」というワードがコンセプトにもあるヘビーデューティなランクルだ。

砂漠イメージのサウジアラビアなど中東の富裕層からの人気が高く、市街地を外れればすぐにラフロードとなってしまう環境。さらにガソリンスタンドがどこにでもあるという状況でもないわけで、クルマのトラブルは生死に関わるというわけだ。

レクサス フラッグシップセダン「LS」を一部改良 3個のLiDARを追加装備

そのため、どんな状況でも自力で脱出できる走破力と富裕層を満足させるインテリアやブランド力といったものが強化されているのがJ300型となったランドクルーザーで14年ぶりの新型となった。

試乗車は3.3LのV型6気筒ターボディーゼルエンジン搭載モデルで、グレードはGRスポーツ。今回から新たにGRスポーツがラインアップしたわけだ。GRスポーツは量産モデルでライン生産されるなかで専用パーツを装着したスポーティモデル。競技用ではなくあくまでもスポーティなモデルに位置づけられている。ちなみに競技を前提とした量産モデルは「GR」で、スペシャルな限定モデルが「GRMN」というヒエラルキーになっている。

エクステリアはステーションワゴンタイプとなる本格SUVで、水平感覚を維持しやすいように四角く水平基調なデザインが多く取り込まれている。ベースとなるプラットフォームは伝統のラダーフレームを進化させ、TNGA-Fを採用。

ボディサイズは全長4965mmで、7人乗りは4985mmとなっている。全幅は1980mmでGRスポーツのみ1990mm。全高1925mm、ホイールベース2850mmだ。ほぼ2mの幅と全長も5m近い大型SUVで威圧感や存在感は強い。中東の荒野で遠くから見てランクルだと分かることも重要であり、こうしたボディサイズ、デザインが取り入れられている。もちろん東京で乗れば、対向車が道を譲ってくれる光景は容易に経験するサイズだ。

インテリアはGRスポーツとして赤レザーをセンスよく使ったシートや、操作系スイッチなどの形を細かくデザインするなど、高級車としての主張がはっきりとある。

ドライビングポジションはいわずもがなコマンドポジションで、見下ろし感もあり制服欲を満たす高さがある。

走行フィールではラフロードを、あるいはオフロードを走行することを想定しているため、鷹揚なレスポンスが大事になる。特にステアリングは微小舵で反応してしまうと、路面インフォメーションが伝わりすぎて運転しにくくなる。ある程度路面情報をスルーするくらいの鈍感さを持たせないと悪路は走破できない。そうした積み重ねた知見は存分に取り込まれているため、ランクルの本質をステアリングレスポンスから感じ取ることができる。

そしてサスペンションでも同様であり、ゆったりと動く必要がある。このGRスポーツには4輪のショックアブソーバーのAVSが標準装備される。これは独立して減衰を制御できるアダプティブ・バリアブル・サスペンションの略で、レクサスなどの高級車に多く採用されているショックアブソーバーだ。

さらにGRスポーツにはE-KDSSが装備されている。電気的なキネティック・ダイナミック・サスペンション・システムのことで運動エネルギーを電気的に制御するという意味だ。これは前後のスタビライザーを制御するシステムで、悪路でのスタビは無効化する、舗装路では積極的に使うといったスタビを可変できるものだ。生きて帰ってくる、ということに繋がる装備のひとつと言えるだろう。

パワートレーンでは3.5LのV6ガソリンターボもラインアップしているが、今回は3.3LのV6ディーゼルターボを試乗。驚いたことにエンジン音がディーゼルの概念を覆すサウンドとパワーだった。通常のツーリング走行では非常に静かで乗り心地もゆったりとして、高級感たっぷりの印象なのだが、アクセルを床まで踏み込むと背中を蹴飛ばされたような加速と同時に心地よいエンジンサウンドがなり響くのだ。

309ps/700Nmの出力は凄まじく2.5トンを超える車重をいとも簡単に走らせる。そしてV8のランブル音にも似た低音のゴロゴロ音が心地よい。まさにスポーティなサウンドなのだ。このところのICEの進化が激しいが、ディーゼルのサウンドにしびれるとは思わなかった。<レポート:髙橋明/Akira Takahashi>

価格

ランドクルーザー:510万円~800万円(税込み)

今回の記事は、 FMヨコハマの番組「THE MOTOR WEEKLY」でもピックアップ。
radikoでも 11月6日まで お聴きいただけます。
https://radiko.jp/share/?sid=YFM&t=20211030200000

The post トヨタ ランドクルーザーのディーゼルサウンドにしびれた試乗記(V6型3.3Lターボ+10速AT・AWD) first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.

こんな記事も読まれています

【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
motorsport.com 日本版
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
バイクブロス
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
くるまのニュース
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
バイクのニュース
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
くるくら
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
レスポンス
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
Auto Messe Web
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
Webモーターマガジン
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
レスポンス
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
くるまのニュース
【角田裕毅F1第10戦分析】リヤウイングが一因か。セットアップを最適化できないまま戦い、アンダーステアに苦しみ19位
【角田裕毅F1第10戦分析】リヤウイングが一因か。セットアップを最適化できないまま戦い、アンダーステアに苦しみ19位
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
レスポンス
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
バイクブロス
「ガソリンスタンドの屋根」が“平ら”なのはなぜ? 雨や雪が降ったらどうなる? 屋根に隠された驚きの「工夫」とは
「ガソリンスタンドの屋根」が“平ら”なのはなぜ? 雨や雪が降ったらどうなる? 屋根に隠された驚きの「工夫」とは
くるまのニュース
スタバのドリンクが飲みたいぞ! ラーメン食べたい! 失敗しないSA・PA選びは「スマホアプリ」の活用が正解だった
スタバのドリンクが飲みたいぞ! ラーメン食べたい! 失敗しないSA・PA選びは「スマホアプリ」の活用が正解だった
WEB CARTOP
東京アウトドアショー2024が開催! NEWS小山氏の愛車やランクル特別展示も
東京アウトドアショー2024が開催! NEWS小山氏の愛車やランクル特別展示も
くるくら

みんなのコメント

10件
  • >見下ろし感もあり制服欲を満たす高さがある。
    制服に欲情しているようじゃまだまだですね。人生の修行が足りてません。
    正しくは征服欲でしょ、変態さん。
  • 大型トラックのエンジンもいい音するよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

510.0800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

833.31950.0万円

中古車を検索
ランドクルーザー300の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

510.0800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

833.31950.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村