イケメン&イージー 新世代のカフェレーサー
30~40万円台で買えるお手軽バイクたちの外国車編。今回はタイのGPXと、イタリアのアプリリアが日本で販売している3台のスタイルの異なる個性的なモデルを用意。ベテランとビギナー、それぞれの目にどう映るのかチェックだ。第1回はGPXのジェントルマン レーサー200に試乗する!
若い感性で作られた今どきカフェレーサーだ
ことり「カフェレーサーだけど、デザインや色使いが今っぽいというかレトロじゃないのが個人的に好き。それにスタイルの割にはライポジもきつくないし、シートも柔らかくて乗り心地がいいんですよ」
丸山「スクリーンの複雑な形状とかね。いい意味でカフェレーサーの定石から外れてると思うよ。老舗メーカーがカフェレーサーを作ろうとすると、どうしてもオリジナルのシンプルデザインに引きずられてしまう。それに本来のカフェレーサーは速さを追求したカスタムだから、もっと過激な乗り味になりがち。でも、これは違う。GPXは新興メーカーでしょ。だからデザインでも乗り味でも、昔の定石に縛られない若い人たちが欲しいと思うバイクをそのまま形にした感じがするな」
ことり「たしかに以前乗った大型本格カフェレーサーと比べると、こちらは思ったほど前傾もきつくないし、ハンドリングは素直で普通に操れましたからね。それに大型に比べ圧倒的に軽いので手軽だったのが嬉しい」
丸山「たしかに大型と比べると手軽さは段違いだよね。まあ、シートは後方寄りで前傾はそれなりにきついから長距離になると疲れるかもしれないけど。デザイン力あるんだから、ビギナー寄りにするならもっとタンクを短くしてもスタイルと両立できたかも」
ことり「私が気になったのは細い車体の割に張り出しているミラーかな。街中のすり抜けで気になりそう。でも、このスタイルで変えちゃうのも気が引けるし難しいところかなあ」
丸山「日本人には慣れない位置だからね。ここはちょっと立てたところにセットするのがコツかな」
ことり「ところで、丸山さんが走っているのを見ていて、今回の3台で一番音が良かったのはこれなんですよ」
丸山「それは僕も思った。範囲は大きくないんだけど4000rpmくらいまでの低速域で200ccとは思えないトルク感あるサウンドを出すんだよね。だから、ゆっくり走って雰囲気を楽しむのがいい。むしろ飛ばす気力を出させない。スポーティなスタイルだけど激しい走りを追求するより、近場を中心にフラっと足代わりに気軽に乗る方が似合っている。飛ばしがちの僕ら世代にはこのスタイルやライポジからはちょっとチグハグな気もしないわけではないんだけど、今の若い子たちには、こっちの方が合っているのかもしれないね。そうそう飛ばしちゃいけない時代にもなってるしね」
ことり「そうですね。そして最後に忘れちゃいけないのが、なんと言っても価格が安いのがいい! 本格カフェレーサーってどうしても高くなりがちだったから。若い人向けだけど、昔から憧れている人にも合うと思う。全体的に見ると、無理のない範囲でカッコいいバイクを楽しもうという人にピッタリって感じじゃないかしら」
ここがイイ!
◆足着きがイイ!
◆ロケットカウルがイカス!
◆シートがフワフワ!
ライポジ&足着き
ふたりの結論
●まとめ:宮田健一 ●撮影:松井 慎
●車両協力:GPX千葉
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