■2020年人気絶好調のダイハツ「ロッキー」! 今後も売れ行きは継続する?
数あるSUVのなかでも販売台数が多いモデルがダイハツ「ロッキー」です。2019年11月5日にトヨタへのOEM供給モデル「ライズ」と同時に発売され、大きな話題を呼びました。
ロッキーの売れ行きは2020年上半期(1月から6月)も好調で、日本自動車販売連合会によると同期間販売台数1万7445台で、SUVのなかで4位、総合順位は21位となり、ダイハツの登録車のなかでもっとも売れている結果となりました。
なぜロッキーは、コンスタントに売れ続けているのでしょうか。
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ロッキーの販売が好調な要因について、ダイハツの販売店スタッフは、以下のように話します。
「数年前は、ファミリーユース向けに開発されたスライドドア式のミニバンがブームでした。
しかし、近年はその流れも変わり、キャンプやアウトドアなど、個性を出したいというユーザーも増えてきています。その結果、SUV人気に火が付いたことで、ロッキーも注目を浴びるきっかけとなりました。
また、ロッキーは数あるSUVのなかでも比較的小さいモデルです。このサイズ感でのSUVの展開は、OEM車の『ライズ』を除くと非常に少なく、ライバルが少ないのは強みです。
強いていうなら、全長が200mmほど短いスズキの『クロスビー』が挙げられます。
しかし、両車を比較するとロッキーのほうが積載量が多いこともあり、使い勝手が近いクルマが出ていないことも、コンスタントに販売を伸ばせる理由として考えられます」
ロッキーのボディサイズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmで、5ナンバーサイズです。
街乗りやアウトドアで細い道に遭遇した場合でも、取り回しやすくなっています。
また、その収納性の高さも人気を集めているようです。ロッキーの荷室は、後席使用時でも荷室床面長は755mmを確保。
一方、スズキ「クロスビー」の後席使用時の荷室床面長は最大525mmで、ロッキーは同クラスのなかで広いスペースを確保しているのがわかります。
一方のライズは、2020年上半期の販売台数ランキングで総合順位首位(5万8492台)を誇る大ヒットを記録しています。「中身」が共通するロッキーは、今後も売れ続けることができるのでしょうか。
前出の販売店スタッフは以下のように話します。
「現状、SUVブームはかなりの勢いがある状態です。ロッキーは、このなかでも新世代のSUVとして登場し、他社にはないサイズ感で差別化を図っている状況です。
いまのところは同じサイズ感のSUVが他社から登場する話も出ていないので、これからも変わらず売れ続ける見込みは十分に考えられます。
また、ライズとの関係ですが、『ライズはあまりに売れていて人とカブることが多いからロッキーを選ぶ』というユーザーもいらっしゃるため、ライズが売れるほどロッキーも相乗効果で販売を伸ばすことができる、という状況です」
※ ※ ※
2020年7月現在の販売状況について、前出のダイハツ販売店は、かなりの台数が出ていると話します。
コロナ禍の影響で納期が遅れているものの、現在もなおちょうどいいサイズ感のSUVとして多くの人に支持されているようです。
■2020年6月に発売された軽SUV「タフト」はロッキーの売れ行きにどう影響した?
ダイハツは、コンパクトSUVのロッキーに続いて、軽SUVと称される新型「タフト」を2020年6月10日に発売しました。
これにより、ロッキーの販売に影響を及ぼしていることはあるのでしょうか。前出の販売店スタッフは次のように話します。
「新型タフトの発表によって、ロッキーの販売に影響を及ぼすことはありません。両車は、軽自動車と小型車(登録車)であり、それぞれ大きく枠組みが違います。
そのため、ロッキーがタフトに食いつぶされるころはなく、お互いに選択肢が増えたことで、いい方向に進んでいるといえます。
もし2台で悩んでいるユーザーがいたとして、たとえばアグレッシブにさまざまな場所へお出かけするユーザーにはロッキーを推奨しますが、ちょっとした買い物など街乗りメインの場合はタフトをおすすめします。
各ユーザーの用途によって、それぞれに合ったクルマを勧めることができ、ダイハツとしても充実している状態です」
また、別のダイハツの販売店スタッフによると「ロッキーは他社のSUVも含め検討する際の選択肢のひとつとして扱われることが多い」と話し、指名買いは少ないといいます。
一方、タフトの場合はピンポイントに購入を検討するユーザーが多く、ほかの車種を選ぶケースが少ないそうです。
ただ、タフト目当てで販売店を訪れたユーザーが、ロッキーに目を向けることもあるようで、ともにダイハツのSUVラインナップを支えるモデルとして注目されているといえます。
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