■「ライズ」生産再開! 納期やユーザーの最新状況は?
ダイハツは2024年3月18日、滋賀工場にてトヨタ「ライズ」、ダイハツ「ロッキー」、スバル「レックス」の3車種の生産を再開しました。
この3車種は基本構造を同じくするコンパクトSUVで、とくにライズは国内のトヨタのラインナップにおける最小サイズのSUVとして高い人気を誇ってきましたが、生産を担当するダイハツの一連の認証不正問題によって、2023年5月から生産がストップしていました。
今回の生産再開によってライズの納期やユーザーの動向などは、一体どのようになっているのでしょうか。
【画像】カッコいい! これがトヨタ最小SUV「ライズ」です(28枚)
トヨタの最小SUVであるライズは、コンパクトでありながらも同社のミドルサイズSUV「RAV4」にも通じるタフなスタイリング、運転しやすく高いアイポイント、そしてパワーと経済性におけるバランスの良さなどから人気を得ているモデルです
ボディサイズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm、ホイールベース2525mmと、5ナンバーサイズに収まるSUVで、3ナンバーSUVでは得られない取り回しの良さと、スペース効率の良さによる広い室内空間も魅力です。
パワートレインには、FFモデルに1.2リッターエンジンを、4WDモデルに1リッターターボエンジンを搭載するほか、モーターを組み合わせたハイブリッド仕様もラインナップしています。
今回、ダイハツが生産再開したモデルは、ライズのガソリンエンジン仕様で、ハイブリッド仕様については現在のところまだ再開とはなっていません。
そんなライズですが、生産再開を受けての販売現場の反響や、納車までの期間について、関東にあるトヨタ販売店のスタッフは以下のように話します。
「これまでライズをお求めになられていたお客様をはじめとした多くの方に大変ご迷惑をおかけしていたことから、本日の生産再開の発表は販売現場に立つ私にとっても喜ばしい話です。
生産再開は今日のことなので、現状は注文殺到とまではなっていないものの、実際に再開を心待ちにされていたお客様はおられますので、すでに数件のお問い合わせを頂いております」(関東のトヨタ販売店のスタッフ)
気になる納車までの期間については、グレードにはよるものの現在のところ最短2ヶ月後には納車可能とのこと。
しかしこの後から、ライズを待ちわびていたユーザーからの受注が増え納期が伸びることも十分に考えられるため、早めの納車を希望する人は店舗に直接納期を確認した方が良さそうです。
また、先述のように今回生産が再開されたのはガソリンエンジン仕様のみ。ハイブリッド仕様については店舗のスタップも確実な再開時期は分からず、それゆえハイブリッド仕様を求めるユーザーには、ワンクラス上の「ヤリスクロス」を提案するケースもあるそうです。
そしてライズのユーザー層については、「初めて新車を購入する若い女性から、お子様のいるファミリー層、さらに大きなクルマからのダウンサイジングで乗り換えた60代の男性もおります(関東のトヨタ販売店のスタッフ)」と話すことから、ライズは男女を問わず広い層からの支持を得ているモデルのようです。
■ライズと「比較検討」するのはどんなクルマ?
次に話を聞いた甲信越のトヨタ販売店のスタッフは、購入検討時にライズと比較されることの多いモデルについて、以下のように話します。
「直近で言えば、ライズとホンダ『WR-V』を比較して検討するお客様がおりました。ただしこの2台は写真ではプロポーションが似て見えるかもしれませんが、WR-Vの全長は4325mm、全幅は1790mmとサイズ感が全く異なり、またエンジンの排気量もWR-Vは1.5リッターと大きいのが特徴です。
それゆえ、この2台は必要とされる使用環境が異なり、お互いに別々の魅力を持つモデルだと私は考えています。扱いやすいコンパクトなSUVでありながら、室内の広さも確保している点がライズのメリットでしょう」(甲信越のトヨタ販売店のスタッフ)
また、同じトヨタ内ではトールワゴンの「ルーミー」と比較し検討する人もいるとのこと。
ルーミーはスペース効率を最大化し、ライズ以上に広大な室内空間を備えていることが特徴のモデル。この場合、走りとスペース性のどちらかをより優先するかでユーザーの選択が変わるようで、より大きな1.2リッターエンジンの力強さや運転席の高さからくる目線の見下ろし感と安心感、そしてSUVならではの力強いデザインがライズの魅力として選ばれているそうです。
最後に、まだ生産は再開されていないもののハイブリッド仕様とガソリンエンジン仕様、それぞれのライズの魅力も聞きました。
「ハイブリッドと聞くと燃費の良さというイメージが先行しますが、走りの印象もガソリン仕様とは異なります。
まず、ライズのハイブリッド仕様とガソリンエンジン仕様の価格差は約30万円といったところで、これをガソリン代だけで取り戻すとなると、使用状況にもよりますがおよそ7万kmから9万kmほど走行する必要があります。これは一般的には新車から8年間使用したくらいの走行距離ですので、価格差をガソリン代で取り戻すというのは簡単ではありません。
しかし、ハイブリッドの魅力は“走り”にもあります。モーターのパワーを組み合わせた滑らかな加速感はハイブリッドならではのもの。本来であれば、両方とも乗り比べた上で、好みのモデルを選択いただけるのが理想です」(甲信越のトヨタ販売店のスタッフ)
この点に魅力を感じる方には、ハイブリッド仕様のライズの受注再開を待ちたいところですが、時期が未定なのが悩ましいところ。
またヤリスクロスのハイブリッド車は、ライズから切り替えたユーザーも居るためか人気が高まっており、状況によっては年内に納車出来ない可能性もあると先程のスタッフはいいます。
今後、それぞれのモデルの円滑な生産と納車が進むことが期待されます。
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みんなのコメント
4WDは1リッターターボのみ!
4WDにハイブリッドはない!
ライズはトヨタのブランド力もあるし、SUVの中では比較的低価格かつ扱いやすいサイズで室内の広さも確保している点では商品力は高いと思う。