■「V型16気筒」を搭載したセダンが存在!
一般的に、クルマのエンジン形式における頂点といえば、「V型12気筒」が思い浮かぶ人も多いでしょう。
【画像】超カッコイイ! これが「V型16気筒エンジンのセダン」です!(97枚)
この形式のエンジンは、世界の名だたるスーパーカーやトヨタ「センチュリー(2代目)」など、超高級なラグジュアリーモデルに搭載されています。
しかし世の中には、「V型16気筒」というとてつもないエンジンを搭載したセダンが存在していました。
大排気量車・高級車の証であり、乗用車エンジンの最高峰に位置付けられる12気筒エンジン。
しかしその上には、さらに16気筒のエンジンが存在し、1980年代に登場したチゼータ「V16T」などにはV型16気筒のエンジンが搭載され、また近代においても超高級ハイパーカーのブガッティ「ヴェイロン」や「シロン」にW型16気筒エンジンが搭載されています。
とはいえ、サイズが巨大な16気筒エンジンを積むクルマは数少なく、やはり特殊なモデルと言っても差し支えありません。
しかしドイツの自動車メーカーであるBMWは、近年はコンパクトなモデルも有するプレミアムブランドですが、かつてはその頂点となる位置づけとして、V16エンジンを搭載したセダンを開発し、市販化を目指していたことがあったのです。
このBMW初のV16エンジンは、1986年に登場した大型セダン「7シリーズ」(2代目)に採用されていた5リッターV12エンジンに、4気筒を追加する形で誕生。
その排気量は6.7リッターで、最高出力はベースのV12エンジンから100馬力以上も向上し、408馬力に達しました。
またトランスミッションは開発中のためか、6速MTを搭載しています。
しかし、このV16エンジンはV12エンジンよりも約30cmも長くなり、大型セダンである7シリーズ(しかもロングな750iL)の長いボンネット下でも搭載が難しいサイズ。
そのため、通常ならエンジンの前面に設けられるはずの冷却装置を配置するスペースが無くなってしまったのです。
BMWは解決方法として、リアのトランクルームに冷却装置のラジエターを移動。
同時にボディサイドには、空気を取り入れるエアインテークが半ば強引に設置されました。
そのエアインテークが“エラ”のように見えることから、この開発車両には「Goldfisch(ゴールドフィッシュ)」というコードネームが与えられました。
そして数年後の1990年、BMWは再びV16エンジンを搭載する7シリーズの開発に着手します。
この2世代目では、リアにあった冷却装置をフロントに移動し、セダンらしくトランクが使えるようになりました。
また、V16エンジンの最高出力348psに抑えられ、トランスミッションは5速ATを組み合わせるなど、パワートレイン自体にも手が加えられていたといいます。
このように、2度にわたってV16エンジンを搭載したセダンを開発し、市販化を模索したBMWでしたが、結局このモデルが発売されることはありませんでした。
当時は「排気量や気筒数が大きいほうがより立派である」という風潮があり、高級車とスポーツカーにおいて“多気筒戦争”が勃発していた時代。
しかし現代では、直列6気筒など小さなエンジンを搭載しながらも、モーターや過給機を組み合わせることで500馬力以上の高出力を絞り出すモデルも珍しくありません。
そこから振り返ると、巨大で重いV16エンジンを開発・搭載を断念したBMWの判断は、けっして間違っていなかったのかもしれません。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
新車102万円! トヨタ新「軽トラック」発表に反響あり!「もはやハイラックス・ミニ!」「あぜ道の王様だね」の声も!“2人乗り×超タフ”が自慢な「新ピクシストラック」とは!
激混み国道1号に代わる“快適バイパス”いよいよ全通近し! 車の流れ変わる? 滋賀「山手幹線」が3月延伸
トヨタ「新型クラウンエステート」まもなく登場へ 18年ぶり復活で「大型SUV化」×奥行き2mの「めちゃ広ラゲッジ」採用! シリーズ“第4”のモデルはなぜ延期が続いたのか
6MT搭載! ホンダが名車「Z」を復活!? 超レトロな「旧車デザイン」ד丸目ライト”採用した「3ドアクーペ」に注目! めちゃ懐かしい“水中メガネ”搭載した「Re:Z」コンセプトとは
510万円! トヨタ新「最安価・8人乗りアルファード」がスゴイ! “120万円”も安い「シンプル仕様」どんなモデル? 人気すぎて“買えない”ってマジ?
トランプ大統領が「日本の消費税廃止」を要求? JEEP以外のアメ車が日本で売れない理由は「そこじゃない」
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
「高性能ターボ×MT」がウリなのに… 日産「“最強”2人乗りスポーツカー」なぜATのみ? 「フェアレディZ NISMO」がMTじゃない理由とは?
外国人が「簡単に取れる日本の免許証制度」とは? 問題が指摘される「外免切替」 国家公安委員長「制度改正の検討」を示唆! 事故実態は「把握せず」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント