※この記事は2007年12月に発売された「VW GOLF FAN Vol.14」から転載されたものです。
1月のゴルフGT TSI登場を皮切りに、2007年はゴルフ・トゥーラン、トゥアレグ、ゴルフ・ヴァリアント、ジェッタ、ポロ……と立て続けに新型&ブランニューを投入してきたフォルクスワーゲン(VW)の国内ラインナップ。ここでは、そんなフォルクスワーゲン最新ラインナップをカタログで紹介する。
TSI+DSGのパワートレインが示す3代目ヴァリアントのシルエット【VW GOLF FAN Vol.13】
1グレード1エンジンの贅沢なラインナップが魅力
VW最新カタログのトップを飾るのは、やはりこのモデルしかないだろう。長きに渡り“世界基準”であり続けている、名実共にVWの屋台骨であるゴルフだ。その現行の国内仕様は1.6LのEから3.2LのR32までと、多様なラインナップを誇る。
■model summary
E 242万円(6速AT/4ドア/右ハンドル)
GLi 282万円(6速AT/4ドア/右ハンドル)
GT TSI 308万円(6速DSG/4ドア/右ハンドル)
GTI 332万円(6速MT/4ドア/右ハンドル)
GTI 347万円(6速DSG/4ドア/右ハンドル)
R32 426万円(6速MT/2ドア/左ハンドル)
R32 446万円(6速DSG/4ドア/右ハンドル)
ゴルフのグレードは、FSI系エンジンを搭載するE(1.6L)、GLi(2L)、TSIを搭載するGT TSI(1.4Lツインチャージャー)、GTI(2Lターボ)、そしてV6(3.2L)を搭載するR32と、大きく3つのモデル群で構成される。しかも、それぞれ排気量が異なっており、1グレード1エンジンという贅沢なラインナップとなっている。
Outline
ゴルフは今も昔も“世界FFツーボックスの基準”だ。どの時代も、ゴルフに対してどうなのかが、そのクルマに対する評価の分かれ目。いいかえれば、ゴルフの歴史は傑作車の歴史でもあった。
デビューは'75年。戦後、長い間造られ続けたビートル(ポルシェ博士設計)の後継車として登場した。コンパクトなボディながら比較的全高を高くとって豊かな室内空間を獲得し、リアにハッチを与えて様々な用途での使用を可能にした、このきわめて合理的な初代ゴルフは、たちまちベストセラーとなる。そのエンジン、ミッションを横置きとして、サスペンションをフロント=ストラット、リア=トレーリングアームとする構成は、長きに渡って欧州FF2ボックスの定番となる。
ここでは、こうしたさわりだけにしておこう。ゴルフの変遷について語る本は、すでに世の中に何冊も存在する。そう、ゴルフの歴史を語れば、それがある一面だけを採り上げたものであっても一冊の本になる。歴代それぞれに語るべきことが山ほどあり、切り口を変えれば何冊でも成立するといっていい。いずれにしても、ここでは紹介しきれるものではない。
このため、とりあえず、現在の5代目が'03年にデビューし、日本ではまずNAの2.0と1.6が'04年に発売開始になったことだけを記す。ゴルフである。たちまち、日本でも人気モデルになったことはいうまでもない。
Impression
現在のゴルフは豊富なバリエーションを持つ。ここに採り上げるクラシック・ゴルフ(ゴルフ・プラスが登場した時、区別のため、従来モデルこう呼ばれた)だけでも、E、GLi、GT TSI、GTI、R32と、5モデルが揃う。GLiをベースにほんの少しスポーティな味付けを施したGTは、TSIユニット搭載のGT TSIに替わり、驚くなかれGTIよりも先に2LターボとDSGを搭載したGTXは、R32が登場してその役割を終えたのか、先頃ラインナップから消えている。
E ゴルフのエッセンスが濃厚
ベーシックのE、GLiは、燃料を直接シリンダーに噴射するFSIユニットを搭載する。Eの1.6は116psというパワーながら、6速ATのよく考えられたギアレシオとスムーズな変速のおかげで、不足のない加速を示す。回せるエンジンでもあり、高回転域までフルに使って走らせるという楽しさは、GLiに優る。ベーシックであっても、安全装備が充実していることも見逃せない。
GLi 完成の域に達した基幹モデル
GLiは、日本ではゴルフのなかの“基準”。150psのFSIユニットは、よく躾られた6速ATもあって、まったく不満のない、いや十二分のパフォーマンスを示す。タイヤ&ホイールが15インチにとどまり、どちらかといえば乗り心地を重視したと思われるシャシーだが、そのハンドリングは結構スポーティ。装備も充実していて、購入した後に後悔するといった心配もないクルマだ。
GOLF Octave 特別仕様車「ゴルフ・オクターヴ」登場
特別仕様車「ゴルフ・オクターヴ」はゴルフEをベースに、装備を充実させたお買い得モデル。追加装備は、MMSやアルミホイール、シートヒーター、レザーステアリング、パークディスタンスコントロールなどで、これら40万円相当の特別装備を追加しつつ、価格は+10万円の252万円に抑えられているという。
GT TSI 新世代TSIシリーズを代表するモデル
いま一番人気のゴルフは、1.4LのTSIユニットを搭載するGT TSI。スーパーチャージャーとターボチャージャーという2種類の過給器を組み合わせ、高出力と低燃費を実現したこのTSIは、ご存知のように、VW近未来の主力エンジンだ。ミッションは、これまたVW自慢のDSG。この組み合わせの実力は確かなもので、170psのパワーと効率のよいDSGがもたらす加速とスピードは、とても1.4Lのものとは思えないものだ。
実用車として優れるのは、エンジンの使い勝手のよさだけではない。燃費のよさも特筆もの。10・15モードはNAのFSIであるEの1.6が12.8km/Lであるのに対して、TSIは14.0km/L。これまで高出力と低燃費は両立しないとされたが、VWの最新テクノロジーはそれを可能とした。
いまあるゴルフの中で、ハンドリングと乗り心地のバランスが最も優れている点も見逃せない。タイヤ&ホイールは17インチ。だが、サスのセッティングが素晴らしく、不快な突き上げのない、ソリッドでフラットな乗り心地を実現している。ことハンドリングの鋭さではGTIに劣るものの、乗り心地とのバランスはピカイチだ。
GTI 進化した元祖“ホットハッチ”
相変わらずの人気を誇るのはGTIだ。直噴2Lターボの200psがもたらす刺激的な加速と、非常によくセッティングされたサスがもたらすハンドリングは、GTIの名に相応しい。GT TSIが登場してむしろその存在感を増したというべきか、その群を抜くスポーツ性が改めて認識されている。もちろん、その主たるユーザーは男性だが、注目は年齢層の幅広さだ。かつてのGTIを知る世代は、このVのGTIがらしさを取り戻していて、ホンモノのGTIになっていることを評価。かつてのGTIを知らない世代は、このVのGTIでいわゆるホットハッチの魅力に気づかされ、あるいは目覚めさせられて“虜”になっている気配。いまGTIは密かなブームとなりつつある。
R32 ゴルフ史上最強のモデル
3.2Lという、ゴルフとしては掟破りの大排気量エンジンを搭載するR32は、やはり別格。V6であることやその豪華な装備はいわゆる“ダンナ仕様”であることをうかがわせるが、その性能は決して侮れるものではない。それどころか、250psものパワーを4モーションで余すところなく路面に伝え、安全かつ容易に非日常的なスピード領域まで引っ張るあたりは、GTIに優るとも劣らないスポーツ性を感じさせる。その性能はあきらかに過剰だが、そこのところが少なからず贅沢感を産み出していることも確かだ。
最後にお伝えしておきたいのは、ベーシックのE、GLiも、近くTSIユニットに換装される見込みであることだ。TSIに換装ということは、ミッションもすべてDSGになるということ。DSGはストップ&ゴーを繰り返すといった渋滞のなかでは、クラッチミートがややラフに感じられて煩わしいところがないでもない。もしあなたがトルコンオートマチックのあの滑らかさを求めるのなら、いまのうちにディーラーに向かうことをオススメする。
取材協力=フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
リポート:小倉正樹/タイトルフォト:赤松 孝 宮門秀行
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