現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 加速スゴすぎ! BEVやハイブリッド車の「スタートダッシュ」なぜ速い? 一気に爆速で走れるワケとは

ここから本文です

加速スゴすぎ! BEVやハイブリッド車の「スタートダッシュ」なぜ速い? 一気に爆速で走れるワケとは

掲載 53
加速スゴすぎ! BEVやハイブリッド車の「スタートダッシュ」なぜ速い? 一気に爆速で走れるワケとは

■BEVのスタートダッシュには敵わない!?

 街を走るクルマではハイブリッド車が多くを占めるようになったほか、BEV(バッテリーEV/電気自動車)を見かける機会が増えました。
 
 そしてBEVやハイブリッド車の「EVモード」は、スタートダッシュが速いと言われていますが、なぜ加速性能が良いのでしょうか。

【画像】「えっ…!」これが爆速すぎる「最新BEV」です! 画像を見る

 クルマ好きの人ならYouTubeなどで「0~400mフェラーリorポルシェ VS テスラ」といった動画を見たことがあるかもしれません。

 ハイパワーエンジンを搭載したスーパーカーを、BEV(このときはテスラ モデルS)がスタート直後から引き離していくという内容ですが、やはりスタート直後の加速に関しては、BEVやEVモードに軍配が上がるようです。

 速さの秘訣は、エンジン搭載車とBEVの構造の違いによるところが大きいと言われています。

 エンジンは通常、出力を得るためには一定の回転数が必要ですし、最高出力などが出せるまで回転数を上げて徐々にパワーを出す仕組みになっています。

 また速度が上がるにつれてトランスミッションでのギアチェンジが必要で、ギアを変えるたびに回転数は一旦落ちます。つまりパワーの出方としては山あり谷ありのような波形でパワーが出力されるのです。

 一方で、BEVやハイブリッド車に搭載される駆動用モーターは、どの回転域でも最高出力(仕事量)が一定して出せる構造になっています。

 またBEVはエンジンがないので振動や騒音もなく、ダイレクトに動力が伝わります。結果として、スタート直後はモーターの特性で一気に加速できるというわけです。

 では、中古BEVではどうなのでしょうか。やはり加速性能もバッテリーと同じく劣化するのでしょうか。

 実のところ、中古であってもBEVやハイブリッドのEVモードはスタートダッシュが速いのは変わりません。

 ただし、やはり経年劣化によってバッテリー性能が下がるのは仕方のないこと。出力が一定である以上、使用する電力が同じなので、劣化すれば蓄電量も減りやすくなるのですが、徐々に性能低下するので、ある日突然性能が落ちるといった心配はないそうです。

 昨今のBEVやハイブリッド車で駆動用に使用されているバッテリーはリチウムイオンが主力ですが、その寿命は「8年または走行16万km」とされています。

 また最近は回収された使用済みバッテリーから「モジュール」と呼ばれる単電池の集合体を選別し、状態の良いモジュールを組み合わせ、安価な「リユース・バッテリー」として再製品化することも増えました。

 そのため、以前ほどメインバッテリー交換の敷居は高くなくなったようです。

■BEVは2種類のバッテリーを搭載している!?

 それでもBEVやハイブリッドにとってバッテリーは生命線です。

 エンジン搭載車はスタートこそバッテリーの電力を必要とするものの、エンジンが始動してしまえば、オルタネーターも搭載されているので何とかなります。

 たとえバッテリーが上がっても、始動に必要な電力をジャンプブースターなどで補えば走らせることができます。

 しかし、その後も電力を必要とするBEVは一定量まで蓄電しない限り「電欠状態」となり、まったく動けなくなることもあります。

 中古BEVを取り扱う販売店スタッフのM氏に話を聞いてみました。

「そこがBEVの弱点です。しかも数年前に生産されたBEVの場合は、長距離用ではなく航続可能距離が短い(蓄電量が少ない)メインバッテリーを搭載することが多いので、電欠には注意が必要です。

 出かける前に充電スポットをチェックしておくなど、電力を継ぎ足せる場所を考慮して走行する必要があるでしょう」

 しかし中古BEVの場合は、駆動用のメインバッテリーよりも、実は電装系などを動かす「補機バッテリー」の状態のほうが重要だとM氏は言います。

「BEVやハイブリッド車には、エンジン搭載車と同様の12Vバッテリーが搭載されており、車内装備やエアコン、ヘッドライト、ナビなどの電装系を作動させます。

 通常はリアシート下など非常に目立たない場所に配置されていたりするので忘れがちですが、補機バッテリーが劣化してバッテリー上がりになってしまうと、そもそもスタートすらできなくなってしまうのです」(中古BEV販売店のスタッフ M氏)

 実際、BEVが故障したかと思ったら補機バッテリーが上がっていたというケースが多いといいます。

 中古BEVやハイブリッド車を購入する場合、その車両が何年落ちなのか、メインバッテリーの交換がされているかどうかを確認するとともに、補機バッテリーを新品に交換すると良いでしょう。

※ ※ ※

 BEVのスタートダッシュ、エンジンとは違うモーター特有の加速感は、ガソリン車では味わえない異次元ともいえるもので、非常に面白いと思います。

 未経験という人は、ぜひともBEVやハイブリッド車の試乗などで、安全に配慮したうえでスタートダッシュを体験してみてはいかがでしょうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
ベストカーWeb
ミニバンなら日本車……とも言い切れんぞ! ちょっとマイナーだけどヨーロッパにも個性派ミニバンが存在した
ミニバンなら日本車……とも言い切れんぞ! ちょっとマイナーだけどヨーロッパにも個性派ミニバンが存在した
WEB CARTOP
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
くるまのニュース
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
motorsport.com 日本版
コンチネンタル、車内の生体情報を検知する革新的ディスプレイ発表へ…CES 2025
コンチネンタル、車内の生体情報を検知する革新的ディスプレイ発表へ…CES 2025
レスポンス
[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある? 
[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある? 
ベストカーWeb
給与が高いスイスに拠点を置くザウバーは例外? ハースF1小松代表、FIAが検討する予算上限”優遇措置”に反論「皆反対している。シンプルなままでいい」
給与が高いスイスに拠点を置くザウバーは例外? ハースF1小松代表、FIAが検討する予算上限”優遇措置”に反論「皆反対している。シンプルなままでいい」
motorsport.com 日本版
日産「新型スカイライン」発売! 歴代最強「匠“手組み”エンジン」×旧車デザインの「特別仕立て」登場も「次期型」はもう出ない…? 「集大成」完売した現状とは
日産「新型スカイライン」発売! 歴代最強「匠“手組み”エンジン」×旧車デザインの「特別仕立て」登場も「次期型」はもう出ない…? 「集大成」完売した現状とは
くるまのニュース
実は大きく違う!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が開催した「クシタニライダー台湾人スクール」で感じた台湾人ライダーと日本人ライダーの練習環境の違いとは
実は大きく違う!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が開催した「クシタニライダー台湾人スクール」で感じた台湾人ライダーと日本人ライダーの練習環境の違いとは
バイクのニュース
旧車への憧れ、理由の1位は「デザイン」、人気車種は…旧車王が調査
旧車への憧れ、理由の1位は「デザイン」、人気車種は…旧車王が調査
レスポンス
いずれスポーツカー[バブル]は崩壊する!! その時あなたは買う勇気があるか!?
いずれスポーツカー[バブル]は崩壊する!! その時あなたは買う勇気があるか!?
ベストカーWeb
レゴとF1、パートナーシップを締結…2025年からクリエイティブな遊び提案へ
レゴとF1、パートナーシップを締結…2025年からクリエイティブな遊び提案へ
レスポンス
メルセデスが3セッション連続で最速! 終盤の赤旗中断で、アタック未完了のマシン多数……勢力図は不明瞭|F1ラスベガスGPフリー走行3回目
メルセデスが3セッション連続で最速! 終盤の赤旗中断で、アタック未完了のマシン多数……勢力図は不明瞭|F1ラスベガスGPフリー走行3回目
motorsport.com 日本版
ルノーがハイブリッド車に使ったF1直系の技術……って聞くとなんかたぎる! 「ドッグクラッチ」ってそもそも何?
ルノーがハイブリッド車に使ったF1直系の技術……って聞くとなんかたぎる! 「ドッグクラッチ」ってそもそも何?
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
くるまのニュース
WRCラリージャパン、SS12キャンセル原因は“無許可の車両によるステージ侵入”とFIA発表
WRCラリージャパン、SS12キャンセル原因は“無許可の車両によるステージ侵入”とFIA発表
motorsport.com 日本版
山脈貫通!「新潟‐福島」結ぶ国道が建設着々 “延長21km・トンネル15本”におよぶ大規模道路いつ開通?
山脈貫通!「新潟‐福島」結ぶ国道が建設着々 “延長21km・トンネル15本”におよぶ大規模道路いつ開通?
乗りものニュース

みんなのコメント

53件
  • DRAW4
    >ぜひともBEVやハイブリッド車の試乗などで、安全に配慮したうえでスタートダッシュを体験してみてはいかがでしょうか。


    よく云うよ。この約10年「燃費をアゲるエコ発進」等散々推奨しておいて、今更ゼロヨンいかがですか?って…自動車メディアって本当に思いつきでしか記事にしないよな。
  • 会長ロプロス
    加速が良くても自重もあるから、それだけタイヤへの負担が増えてるって事でしょ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村