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なぜいま軽トラなのか? 流行りだしたカスタムと熱すぎる5台

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なぜいま軽トラなのか? 流行りだしたカスタムと熱すぎる5台

実用に特化したクルマだから自分好みに味付けしやすい

 ニーズの多様化が進み、個性的なモデルが増えつつある軽自動車。カスタマイズシーンもここ数年で変化が訪れ、ワゴンRやタントなどのハイトワゴン系だけでなく、趣味性が強いクルマにもスポットが当たるようになった。その代表と言えるのが軽トラックだ。

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 人気の理由は乗用の軽自動車と違い、あくまでも実用に特化したクルマだから良い意味で飾り気がない。だからちょっと手を加えるだけでも代わり映えがするし、他の軽トラとはひと味違った雰囲気が出る。

 また軽トラのウリである広々とした荷台を生かし、自由自在にアレンジできるのも大きな魅力。そしてあらゆるスタイルに振っても決まるというのも、素材自体がシンプルな軽トラならでは。

 そこで今回は「本当に軽トラなの?」と驚いてしまう、ハードなカスタム例を見ていくことにしよう。

テントとしても使える幌で仕事と遊びを両立

 荷台にオートプロ製の幌、「スーパーホロカスタム」を装着したホンダ・アクティトラック。オーナーのOさんはふだん農業関係のお仕事をしており、雨の日でも荷物を濡らすことなく運べるから重宝しているという。

 しかもこのスーパーホロカスタムは、左右開閉式という点が他の幌と大きく違う点。横開きしてタープを張れば、雨や風をしのげるプライベートスペースに早変わり。「幌があれば雨の日でも荷物を運びやすいし、釣りなどのアウトドアも好きなので仕事以外でも使えそうだと思って導入しました」とOさん。

 幌はグリーンのカモフラージュ柄×ベージュのツートンカラー。ボディカラーはジムニー純正色をベースとした、オリジナルアイボリーで全塗装。ルーフはさり気なくホワイトでペイント。女性らしいおしゃれなカラーコーディネートも魅力的な1台だ。 最近はキャンプブームということもあり、軽トラで大自然を満喫するのも楽しいだろう。「軽トラは仕事だけでなく、プライベートでも使えて一石二鳥。キャンピングカーよりも安い予算で自分だけの空間が作れるのが魅力です」と、語ってくれた。

走りの素質を持つ軽トラはサーキットでも大活躍

 軽トラは車重が軽く、駆動方式はドリフトで有利なFRや、重量配分に優れたMR(アクティ)を採用。実はチューニングのベース車としても人気で、軽トラだけの走行会も定期的に開催され、愛好家たちがサーキットを爆走している。

 静岡県にあるGT CARプロデュース(http://www.gt-produce.com)は、全国でも珍しい軽トラ用のチューニングパーツを積極的に開発しているショップ。同社が手がけたスズキ・キャリイトラックは、ボルトオンで装着できるオリジナルのスーパーチャージャーキットを搭載。走る上では少々非力なNAエンジンを、約15~20馬力もパワーアップさせることが可能だ。

 またファンネル構造を採用したエアクリーナーやステンレス製の等長タコ足、オリジナルマフラーで吸・排気系を強化。アルミ2層の大容量ラジエターやオイルクーラーなど、冷却系も抜かりなし。足まわりもステアリングレスポンスが向上するスタビライザー、リアまわりの剛性を上げるリーフアンダーバーなどを装着して、よりクイックな走りが楽しめる。 FRスポーツカーは中古車市場でも高値だが、軽トラなら手頃な価格で手に入る。他と違ったクルマでスポーツ走行を楽しみたい人には、特にオススメしたい。

今が旬のリフトアップスタイルを軽トラでも!

 軽トラではいまリフトアップスタイルも流行っている。リフトアップとは車高を下げるローダウンとは逆に、車高を上げてたくましいスタイリングに仕上げること。キャンプ&アウトドアブームの後押しもあって、ちょっとした林道や未舗装路を走りたいオーナーに人気が高い。 またシャコタンとは違ってストレスなく走れることから、街乗りがメインというオーナーからも注目を集めているカスタマイズテクニックである。

 兵庫県の但東自動車(https://www.tantojidosha.jp/)はそんな軽トラのリフトアップを得意とするショップで、車高を上げることに特化したオリジナルのサスペンションキットを開発・販売している。フロントに車高調、リアにロングショックを採用した2インチ(約5センチ)アップキットは、見た目だけでなくシーンに合わせて減衰力をセッティングできる点が大きなメリット。5センチも上げると構造変更が必要になるが、視覚的効果や走破性の向上など、その利点は数多い。

 構造変更せずにリフトアップしたいという人には、車高アップ量が控えめな30ミリリフトアップキットも用意している。こちらはフロントのスプリングを純正と交換し、リアのリーフスプリングにブロックを噛ませるだけなので、取り付けの手間を簡略化できるのも嬉しい。

フェイスキットでレトロ感を味わうのもアリ

 大阪のガレージイル(https://www.garage-ill.co.jp)が開発した、現行型のS500系ハイゼット用フェイスキット「JET★GOGO」。こちらのキットはクルマ好きならピンと来たかもしれないが、6代目ハイゼット(1981-1986年)のフロントマスクを忠実に再現したもの。

 ヘッドライトの上に設置したウインカーの形状がそれっぽく見えることから、「まゆ毛」の愛称で親しまれている6代目ハイゼット。当時のハイゼットを手に入れて乗るというのは、年式的にその先のメンテナンスなどを考えるとハードルが高い。しかしこのキットを使ってフロントマスクを丸ごと取り替えたら、機能面はタフな現行モデルのままで、往年のまゆ毛ハイゼットの雰囲気を味わうことができるのだ。

 ちなみに6代目と現行型では車格が2まわりも違うのだが、モチーフとなる6代目から型を取って現行型に合うようにバランスを調整しているから、フィッティングは非常に高い。他にも一方開き風に見せるサイドパネル、チンスポイラーなどの専用エアロパーツを用意しているから、自分だけの1台を作ることも可能。他のハイゼットと被りたくない人は、こういうフェイスキットで差を付けてみてはいかがだろうか。

往年の改造車を彷彿とさせるヤンチャ仕様

 ラストは軽トラの中でも圧倒的な人気を誇る、ちょっとヤンチャな街道レーサー風スタイル。小振りなスポイラーやオーバーフェンダー、ちょっと極太のタイヤ&ホイールを装着してワルっぽいスタイリングへと導く。昔っぽい仕様が大好きな若者から当時改造車に乗っていた40代オーバーまで、幅広い世代に支持されているスタイルだ。

 絶大な人気を誇る大阪のエアロパーツメーカーのKブレイク(http://k-break.com)は、現行型のDA16TキャリイとS500系ハイゼットをイカツく見せるスポイラー類を、「ベビーギャング」ブランドで展開している。 前方に鋭く突き出したダクト入りのフロントスポイラーや、あおりの後方に取り付けるリアウイング、キャビン後方に付けてインパクトを与えるルーフウイングといった個性的なパーツをラインアップ。

 車高を落とさなくてもローダウンしているかのように見せる、アーチを下げたオーバーフェンダーも人気のアイテム。そこにセットしたホイールも自社製で、街道レーサー時代に流行った純正スチール加工ホイールをオマージュした、その名も「鉄珍(てっちん)」。フルセットで取り付ければ、あの頃の雰囲気が現代に蘇る。JPS仕様で決めたデモカーのように、カラーリングを自分好みにアレンジするのも面白い。

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