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ハーレーと並ぶアメリカンカルチャー復権の兆し

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ハーレーと並ぶアメリカンカルチャー復権の兆し

米国「ポラリス Inc」の100%出資子会社、ポラリスジャパンが設立され、10月1日に六本木ヒルズにてプレスカンファレンスが行なわれた。

ポラリスという名前はあまり聞きなれないかもしれないが、アメリカ・ミネソタにて1954年に設立された世界最大のパワースポーツカンパニーである。シェアはアメリカ、カナダが中心で、世界120カ国に製品を納入している。その多くはオフロード用のATV(All Terrain Vehicle)と呼ばれる全地形対応車、いわゆるバギーだ。そのほかにもボートやスノーモービル、電気自動車等、アウトドアでの乗り物を幅広くラインナップしているメーカーである。従業員が世界で1万3000人、ディーラーの数は3700件、年間出荷台数が40万台と聞けば、そのスケールの大きさがわかりやすいかもしれない。

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このポラリスの日本法人が新しく「インディアン モーターサイクル」の販売をスタートすることとなった。

1901年に前身であるヘンディー・マニュファクチュアリング・カンパニーが設立され、1923年からインディアン モーターサイクルとして歩み始めた同ブランド。その歴史についてのレクチャーも行われた。インディアン モーターサイクルの創業は1901年。アメリカ最古のバイクメーカーとして歴史をスタートし、数多くの名車を世に送り出してきた。しかし、その後経営悪化により倒産。長きにわたり、コレクターが好む伝説のブランドと化していく。近年では2005年公開の「世界最速のインディアン」が注目され、ファッションアイテムとしての地位の高さも証明した。そちらでその名を知った人も多いかもしない。

そして2011年、ポラリスが経営権を獲得したことがインディアンモーターサイクルの大きな転機となった。2014年には3つのモデルしかなかったラインナップは、現在は25モデルになり、過去5年間で最も成長したモーターサイクルブランドとなったのである。

登壇してインディアンの魅力について語った会長兼CEOのスコット・ワイン氏。日本市場において数年の間に1000台以上の販売を目標にすると語った。ファッション性だけでなく実力も一流もちろん見た目やファッション性だけがこのブランドの武器ではない。フラットトラックレースでは2017年のフル参戦開始から3シーズン連続でチャンピオンを獲得。アメリカに根付く伝統のレースで、絶対王者であるハーレーダビッドソンが君臨していた聖域を奪うことに成功している。

ポラリスの力により、いまやアメリカンモーターサイクルブランドとして完全にその地位を確立したインディアン。今回のプレスカンファレンスにはポラリスInc 会長兼CEOのスコット・ワイン氏のほか、インディアン モーターサイクルのプレジデント、スティーブ・メネト氏など、本社より10人以上の要人が来日した。アジア圏でのセールスが伸びているとのこと、日本市場への期待値が高いことなどが説明された。また、当日は同時に2020年モデルも披露され、インディアン スカウト生誕100周年記念モデルや116キュービックインチ(1901cc)と過去最大排気量のヘビーウェイトモデル等が会場に展示された。

日本でも人気の高いスポーツ路線の「FTR1200」。アメリカ最高峰のフラットトラックレースチャンピオンを獲得したFTR750のデザインが踏襲されている。価格は189万9000円。また、ジャンルに拘ることがないこともインディアンの姿勢だとも説明があった。詳細は語られなかったが、チャレンジャーなるニューカテゴリーのモデルが年末に登場するとのことだ。

10月1日から展開される新体制インディアンディーラー網についても解説。これまで日本での輸入事業を行っていたホワイトハウスオートモービルは販売拠点となるという。ハーレーダビッドソンとはまた異なる魅力を持つ歴史あるアメリカンバイクブランド。これからの動向が非常に楽しみである。

文・鈴木大五朗 写真・ポラリスジャパン 編集・iconic

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