クーペとロードスター ペアで再生販売
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】ジャガーEタイプ【ジャガーを象徴するスポーツカー】 全42枚
英ジャガーが、伝説的なスポーツカー「Eタイプ」の60周年に向けて、レストモッド・モデル「60エディション」を限定生産する。
ジャガーのクラシック部門が、6組のEタイプのペアを、現代の技術を織り交ぜてレストアし、1961年のジュネーブ・モーターショーで発表された2台のオリジナルにオマージュを捧げるわけだ。
ペアの内容は、オリジナルのEタイプが発表される前夜に、コベントリー本社からスイスまで駆け抜けたプロトタイプ「9600 HP」をモデルにしたグレーのクーペと、グリーンのロードスターというもの。
ロードスターの方は、プロトタイプ「77 RW」の外観にあわせて仕上げられている。チーフテストドライバーのノーマン・デュイスが、工場からジュネーブまで一晩かけてノンストップで運転したクルマだ。
2台でセットとなっており、個別に購入することはできない。
両モデルとも、オリジナル仕様の3.8L直列6気筒エンジンを搭載し、約220psを発生する。
Eタイプが発売されたとき、このパワートレインは9600 HPと77 RWの両方で、最高速度240kmを記録した。
ボディカラーは「ドロップ・エブリシング・グリーン」と「フラット・アウト・グレー」が用意されるほか、ジャガーのデザインディレクター、ジュリアン・トムソンによる記念ディテールなどが施される。
ジャガー・クラシックスでオーダー受付
来年3月の生産開始に先立ち、現在ジャガー・クラシック部門(JAGUAR CLASSIC)を通じて注文が可能だ。
同社は価格設定を公表していないが、リビルドされた3.8L Eタイプには約31万5000ポンド(4351万円)の値札が付いていることを考えると、この特別なペアは約65万ポンド(8978万円)になると予想される。
ジャガー・クラシックのディレクターであるダン・ピンクは、次のように述べている。
「ジャガーEタイプは、1961年に発表された瞬間と変わらず、今日もセンセーショナルで、真の象徴です」
「Eタイプの先進的なデザインとエンジニアリングが、60年近く経った今でも熱烈に愛されている証です」
「60コレクションは、Eタイプのファンの皆様のためのオマージュであり、Eタイプのレガシーとそれを生み出したチームの功績を称えるモデルです」
「チームの子孫は、多くが今日のジャガー・クラシックで働いており、クルマを何世代にもわたって楽しむことができるよう、専門的なレストア、メンテナンス、将来の保証を行っています」
今回の修復プロジェクトの発表は、2019年に98歳で亡くなったノーマン・デュイスの100歳の誕生日を迎えたちょうど1週間後に行われた。
デュイスは同社での33年間のキャリアの中で、Mk1やXJをはじめ、Cタイプ、Dタイプ、XJ13プロトタイプといった、ジャガーの象徴的なスポーツカーの開発において中心的な役割を果たした。
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