現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】フォルクスワーゲンTクロスはポロベースの小気味より走りが魅力のコンパクトSUV

ここから本文です

【試乗】フォルクスワーゲンTクロスはポロベースの小気味より走りが魅力のコンパクトSUV

掲載 更新 3
【試乗】フォルクスワーゲンTクロスはポロベースの小気味より走りが魅力のコンパクトSUV

意外にもティグアンのみだったフォルクスワーゲンのSUV。そこへ新たにコンパクトSUVとなるTクロスが加わった。さらに2020年にはTロックも上陸予定。SUVラインナップが充実することになる。(Motor Magazine 2020年2月号より)

SUVラインアップ強化の第一弾
SUVブームと言われて久しく、これまでSUVなんてあり得なかったメーカーまでもがチャレンジする中、ナント! 日本市場における輸入車販売台数トップクラスのフォルクスワーゲンには、嘘みたいなホントの話、たったの1車種ティグアンしかラインナップがなかった。そのテコ入れ大作戦としてTロックや、そのカブリオレ、Tクロスなどの上陸が予定されているが、その先陣を切ってやってきたのがTクロスだ。

2019年もっとも読まれた記事ランキング発表、2位は運転免許証の謎、さて1位は?

ベースとなったのはポロ。ティグアンはゴルフベースなので、それよりひと回り、いやふた回りくらい小さいイメージだろうか。ホイールベースはポロとまったく同じで、全長は約50mm、全幅は約10mmの差なので、圧倒的に違うのは140mm差の背の高さ。

つまり、完全なコンパクトSUVなのだが、パッと見がポロより大きく見えるのは、横長のライト類などを盛り込んだデザインの賜物。SUVだけにワイドに力強くという気持ちが、しっかり伝わってくる。

インテリアも水平基調で広々感もあり、そして実際広い。ベースのポロが、ゴルフ4とほぼ同じサイズになったことがビッグニュースになっていたくらいだから、その広さがそのまま生かされていると思ってもらえればいい。

その空間をよりフレキシブルに使えるよう盛り込まれた注目装備は、後部座席のスライド機構。14cmも動くので、ラゲッジルームは385L~455Lまで拡張可能。60対40分割式リアシートを倒せば、1281Lまで広がる。

元気よく回る1Lエンジン。ハンドリングもとても素直だ
残念なのはスライドを前に出して背もたれを倒した際に、ラゲッジルームとシートの間に隙間があいてしまうこと。ってコレ、冷静に考えたらシートを後ろにスライドすれば埋まるのだが、今度は前席との間の隙間が大きくなってしまう。このあたり、日本の軽自動車並みにシュシュッと隙間を埋めるものが登場すると「お見事!」ではあるが、それは欲張りすぎというか、こちらの感覚がすっかりマヒしているのかも。要は、この隙間に落ちるような細かいものはここには載せないか、あるいは落ちたら拾えばいいだけだ。

ちなみにリアシートバックを倒しても、完全フラットにならない。でもその分シートクッションはしっかりしており、後部座席の乗り心地は悪くない。どこにプライオリティを置くかを考えた思想が伺えるから納得もできるのだ。

他にも、アンビエントライト、4つのUSBポート、スマートフォンのワイヤレスチャージング等々、イマドキ便利装備がトッピングされていて、快適に過ごせること請け合いである。

さて、パワートレーンは1L直列3気筒ターボエンジン。同じエンジンを搭載したポロよりも圧縮比を上げるなどして、15ps/25Nmスペックをアップしている。実際乗ってみると、ポロより車両重量が110kg重い分が行って来いな感じなので、驚くほどパワフル~♪ということはないが、よく走る。高速道路でもラクに流れに乗れる。それでいてWLTCモードで16.9km/Lの燃費なら文句なしだろう。やはり7速DCTとの組み合わせは燃費がいいのだ。

ただこの組み合わせは、完全停止状態からの発進時、さらにアイドリングストツプからの再始動が絡むと、うまくタイミングが合わず、エンストしたかのように感じることがあるが、これは相方として乗りこなすうちに、その間にも慣れて合ってくることだろう。

最初から息が合うのは、重心の高さからくる腰高感がしっかり抑えられ、安心してハンドルを切り込めるハンドリング。ドライバーの意図に動きが素直でライントレース性も高く、多くの方が相性よくコンビを組みやすい性格は、さすがはフォルクスワーゲン。もちろん、安全装備&ドライバーサポート装備も充実しているので、皆に安心して勧められる1台だ。(文:竹岡 圭)

■フォルクスワーゲン Tクロス TSI ファースト プラス主要諸元
●全長×全幅×全高=4115×1760×1580mm
●ホイールベース=2550mm
●車両重量=1270kg
●エンジン= 直3DOHCターボ
●排気量=999cc
●最高出力=116ps/5000-55000rpm
●最大トルク=200Nm/2000-3500rpm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=7速DCT
●車両価格(税込)=335万9000円

[ アルバム : フォルクスワーゲンTクロス はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

グランドハイエースに初代インサイトも輸出解禁!? もう25年越えってマジかよ?? 陰に隠れて高騰の可能性があるクルマ9選
グランドハイエースに初代インサイトも輸出解禁!? もう25年越えってマジかよ?? 陰に隠れて高騰の可能性があるクルマ9選
ベストカーWeb
「タコ2」三兄弟をおぼえてる? トヨタ「ターセル/コルサ/カローラII」はホットハッチ男子を魅了した国民的人気車でした
「タコ2」三兄弟をおぼえてる? トヨタ「ターセル/コルサ/カローラII」はホットハッチ男子を魅了した国民的人気車でした
Auto Messe Web
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」4
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」4
グーネット
類まれな「威厳と満悦」 ベントレー・コンチネンタルGT Sへ試乗 伝統継承のグランドツアラーを再確認 
類まれな「威厳と満悦」 ベントレー・コンチネンタルGT Sへ試乗 伝統継承のグランドツアラーを再確認 
AUTOCAR JAPAN
「メルセデス・ベンツ」ドイツ国内のディーラー網が大混乱!? リコールへの対応もあり現場は騒然です【みどり独乙通信】
「メルセデス・ベンツ」ドイツ国内のディーラー網が大混乱!? リコールへの対応もあり現場は騒然です【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」3
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」3
グーネット
レッドブルF1はノリス&ピアストリへの関心を明かすも、2026年まで契約のあるふたりは「短期的には選択肢にならない」
レッドブルF1はノリス&ピアストリへの関心を明かすも、2026年まで契約のあるふたりは「短期的には選択肢にならない」
AUTOSPORT web
小型2ドア車が復活 新型スマート・フォーツー開発始まる デザイン責任者「ブランドにとって重要」
小型2ドア車が復活 新型スマート・フォーツー開発始まる デザイン責任者「ブランドにとって重要」
AUTOCAR JAPAN
レース観戦初心者でも大丈夫! 今さら人には聞けない「SUPER GT」の観戦術とは? 10倍サーキットを楽しむ方法をお教えします
レース観戦初心者でも大丈夫! 今さら人には聞けない「SUPER GT」の観戦術とは? 10倍サーキットを楽しむ方法をお教えします
Auto Messe Web
【独ニュルへご招待】 アイオニック5Nファーストエディションの購入特典 5Nの導入時期も発表
【独ニュルへご招待】 アイオニック5Nファーストエディションの購入特典 5Nの導入時期も発表
AUTOCAR JAPAN
ランドローバー「ディスカバリースポーツ」2025年モデル発表 エントリーグレードを新導入
ランドローバー「ディスカバリースポーツ」2025年モデル発表 エントリーグレードを新導入
グーネット
大型トラックの確実な休憩で「黄色いペットボトル」問題も解決! 全国11カ所のSAで実施中の「短時間限定駐車マス」とは?
大型トラックの確実な休憩で「黄色いペットボトル」問題も解決! 全国11カ所のSAで実施中の「短時間限定駐車マス」とは?
WEB CARTOP
アルファロメオ ジュリア&ステルヴィオ 82台限定「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア&ステルヴィオ 82台限定「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
グーネット
ホンダF1、2026年導入の新PU開発は”計画通り”に進行中。まずは重要度高まる電気部分に注力
ホンダF1、2026年導入の新PU開発は”計画通り”に進行中。まずは重要度高まる電気部分に注力
motorsport.com 日本版
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」2
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」2
グーネット
2026年には45歳……アロンソのようなドライバーは二度と現れない? ノリス脱帽「僕はそのことをとても尊敬している」
2026年には45歳……アロンソのようなドライバーは二度と現れない? ノリス脱帽「僕はそのことをとても尊敬している」
motorsport.com 日本版
これは踏んでいいのか…? 道路でどんどん増える「ナゾの車線」4選 白や黄色だけじゃない!
これは踏んでいいのか…? 道路でどんどん増える「ナゾの車線」4選 白や黄色だけじゃない!
乗りものニュース
超カッコイイ! 斬新「“サテライト”スイッチ」って何!? どう使う!? もはや懐かしい“SF装備”なぜ流行ったのか
超カッコイイ! 斬新「“サテライト”スイッチ」って何!? どう使う!? もはや懐かしい“SF装備”なぜ流行ったのか
くるまのニュース

みんなのコメント

3件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

279.9448.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.8380.0万円

中古車を検索
ポロの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

279.9448.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.8380.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村