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打倒ホンダ勢なるか? 背が高い軽自動車の開発が激化する理由とは

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打倒ホンダ勢なるか? 背が高い軽自動車の開発が激化する理由とは

■軽自動車の乱、開幕!!

 2019年は「軽自動車の年」といわれ、日産と三菱の共同開発車「デイズ」と「eKワゴン/eKクロス」が登場したほか、ホンダ「N-WGN」やダイハツ「タント」の新型モデルも夏頃の登場が予定されています。

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 続々と新型モデルが登場するなかで、軽自動車市場で2年連続の販売台数1位に輝いたホンダ「N-BOX」の牙城を崩すモデルは現れるのでしょうか。

 最近の売れ筋軽自動車は、大きくふたつに分けられます。ひとつは、売れ筋モデルのホンダ「N-BOX」やスズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」といった全高1700mmを超え、後席スライドドアを備えるスーパーハイトワゴンと呼ばれるタイプ。

 もうひとつは、全高1500mmから全高1700mm未満で、後席がヒンジ式ドアのスズキ「ワゴンR」や日産「デイズ」、三菱「eKシリーズ」、ホンダ「N-WGN」といったハイトワゴンです。

 この両者で軽の販売全体の7割を占めていますが、近年の軽自動車におけるトレンドは、新車販売台数1位の「N-BOX」に代表されるスーパーハイトワゴンが売れ筋となっていました。

 ところが、2019年の新型車をみると、その動きが変わってきそうです。日産「デイズ」、三菱「eKシリーズ」、ホンダ「N-WGN」といった『ハイトワゴン』が盛り上がっているようにみえます。なぜ、売れ筋ジャンルのモデルではないのでしょうか。

 トレンド化しているスーパーハイトワゴンについて、大手自動車メーカーの担当者は次のように話しています。

「今、盛り上がりを見せているスーパーハイトワゴンのジャンルはどのメーカーも意識していると思います。そもそもこのジャンルが人気の理由は、軽自動車の特徴でもある日本の道路事情にあったサイズ感や維持費の安さ、そしてミニバンに勝るとも劣らない使い勝手の良さだと思います」

 このように、スーパーハイトワゴンは各社が攻め入りたいジャンルといえ、三菱の益子会長は2019年5月9日の決算説明会にて、スーパーハイトワゴンの「eKスペース」の新型モデルを2019年度後半に発売予定ということを明らかにしています。

 これは、日産「デイズ」と「eKシリーズ」が共同開発という関係性上、日産のスーパーハイトワゴン「デイズ ルークス」の登場も近々、発表される可能性が高いのです。

 前出の担当者は、「スーパーハイトワゴン同様にハイトワゴンも重要な市場です。発売するタイミングはいろいろな事情がありますが、両ジャンルはともに力を入れています」と話します。

■迎え撃つホンダ勢の「Nシリーズ」

 各社が新型モデルの軽自動車を投入する2019年。王者ホンダ「N-BOX」には、どのような秘策があるのでしょうか。

 最近のホンダ「N-BOX」に対する攻防では、スズキの人気軽自動車「スペーシア」に新たな派生モデルとして、「スペーシア ギア」が2018年12月に発売されています。

 これは、アクティブなユーザーに向けた、近年人気のアウトドアユーザーを取り込むクルマとして、発売当時に大きな話題となったほどです。

 この「スペーシア ギア」の投入は、ホンダ「N-BOXシリーズ(N-BOX、N-BOX Custom、N-BOX SLASH)」に対抗すべく投入されたといわれていますが、2019年1月以降の販売台数(登録車)でもホンダの「N-BOXシリーズ」には勝てませんでした。

 次に、同じくスーパーハイトワゴンのダイハツ「タント」は、さまざまな技術や機能を新規開発・追加搭載することで大きな進化を遂げているといわれ、2019年7月の登場がアナウンスされています。「タント」と「タント カスタム」を設定することは先代と変わりませんが、ホンダ「N-BOX」との争いに注目です。

 ここまでは、スーパーハイトワゴンジャンルの話でしたが、ホンダの軽自動車には、ハイトワゴンの「N-WGN」や「N-ONE」も存在します。

 前述の通り、ハイトワゴンも重要なジャンルです。そこで、ホンダは新型「N-WGN」を2019年7月18日に登場することを事前にアナウンスし、他社のライバル車に対抗しています。

 現時点では、新型「N-WGN」の詳細は出ていませんが、既に公開されているティザーサイトでは先代モデルから大きくデザインが変わった可愛らしい丸目デザインの標準モデルと、メッキグリルがスタイリッシュなカスタム仕様のデザインがお披露目され、ユーザーからは好評のようです。

 新型「N-WGN」について、ホンダの販売店スタッフは、次のように話します。

「新型『N-WGN』は、6月7日から先行予約を開始しています。実際に問合せを頂いたお客様からは、デザイン面が好評なほか、荷室の開口部が低くなったことがティザーサイトで公開されていることから、使い勝手に関する話も頂いています。また、ライバル車との違いも気にされている人もいました」

※ ※ ※

 年々、クルマに対するニーズは変化しています。今までは、大きな枠組みとしてミニバンやコンパクトカー、軽自動車といった形で違いを表していましたが、最近では同じ軽自動車ジャンルのなかでも細分化され、より多様化するユーザーのライフスタイルに合ったモデルが売れるクルマとして生き残るのかもしれません。

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