現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗:レクサス UX 250h“バージョン L”】走りの上質さと使い心地を追求

ここから本文です

【試乗:レクサス UX 250h“バージョン L”】走りの上質さと使い心地を追求

掲載
【試乗:レクサス UX 250h“バージョン L”】走りの上質さと使い心地を追求

レクサスのコンパクトSUV「UX」が、2018年11月のブランニューデビュー以来初の大幅改良を受け、使い勝手の向上や、グレードごとの走りのテイスト・方向性をより明確にする変更を施された。
今回はラインナップの中でもよりラグジュアリーなモデルに試乗し、レクサス流の上質さを味わった。(Motor Magazine 2022年10月号より)

インフォテイメントをブラッシュアップ
レクサスのSUVラインナップでもっともコンパクトなモデルとなるUX。2018年のデビュー以来80カ国以上で展開され、累計で約25万台を販売している。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

レクサスとしては初めてBEVをラインナップしてきたモデルということもあり、パワートレーンの電動比率はすでに80%超、つまり全数の5台に4台以上がHEVかBEVと、先進的な選択がユーザーによってなされているのも特徴のひとつだ。ちなみに21年度の国内販売台数をみると、HEVのUX250hは車種名別ベストにも顔を出している。

登場から4年近くの時を経た今も、このように理想的な結果を残している中で迎えたはじめてのビッグマイナーチェンジは、なかなか難しかっただろうと想像する。それゆえか、昨今のレクサスデザインの礎ともいえるエクステリアには手を入れられていない。代わりにというわけではないだろうが、大きく変更されたのはインフォテインメントを含む内装とセーフティ系機能だ。

下山テストコースで走り込み。弱点を洗い出していく
センターディスプレイを10.3インチから12.3インチに大型化するとともに、タッチコントロールの採用に伴い操作性向上のためにディスプレイを手前側に設置。同時に従来はタッチパッドやオーディオコントロールを備えていたセンターコンソールに、シート空調のコントロール系を移設している。ダッシュ部分にあるアッパーの分割線やロアの形状も刷新するなど、大工事が施された。

これに併せてインフォテインメントシステムやセーフティシステムは最新世代に更新。スマートフォンの専用アプリと連携することでドアロックのオン/オフだけでなく、エンジンスタートもできるデジタルキーが採用された。

走りの面では下山テストコースでの走り込みによる改善のポイントを洗い出し、A・Bピラーやロッカー、バックパネルなどボディ下部を中心に20カ所、スポットの打点を追加。併せて足まわりはもとより、電動パワーステアリングやブレーキもチューニングを改めている。Fスポーツについては従来オプションだったAVSとパフォーマンスダンパーを標準装備化したほか、ランフラットタイヤの特性も見直されている。

一方でバージョンLはランフラットタイヤから一般ラジアルタイヤに履き替えて、乗り心地や静粛性の向上を図ったという。

グレードごとの違いを明確化バージョンLはより柔軟に
L試乗車はそのバージョンL、パワートレーンはハイブリッドの250hという組み合わせだが、従来の印象と比べると確かに乗り心地の良さが際立つものになっていた。

UXのバージョンLは、デビュー当初から穏やかさを狙ったサスペンション設定としていたが、微小な入力を柔軟に減衰するラジアルタイヤの特性も加わって、街中を走行していると出くわすマンホールや路面の補修痕のような小さなオウトツを、足は心地よく応答して乗員に衝撃を伝えない。

感心するのは大入力時の突き上げに伴う入力音も、しっかり封じ込められていることだ。ラジアルタイヤとはいえ、UXのサイズほどにもなると、そのバネ下の重量も結構なものだが、暴れることなくタイヤはすっきりと路面に追従する。ボディ剛性の強化が奏功しているのか一般速度域でのマナーは、この車格にしてレクサスの名に相応しい品格を備えていた。

一方の高速域で大きな入力があったりすると、ふわんとした上屋の動きに、ちょっと足が柔らかいかなと思うところもなくはない。もちろん挙動が不安定化するような緩さではないが、少なくとも引き締まった乗り味を好みとするのであればFスポーツを選ぶに越したことはないだろう。

ともあれ、この両グレードの味わいの差異がより明瞭になったことは、ユーザーにとって一番の進化のポイントとなるはずだ。個人的には、往年のレクサスの鷹揚さとスッキリ感を巧く両建てした、このバージョンLを選ぶと思う。(文:渡辺敏史/写真:村西一海、井上雅行)

レクサスUX250h“バージョンL”主要諸元
●全長×全幅×全高:4495×1840×1540mm
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1560kg
●エンジン:直4DOHC+モーター
●総排気量:1986cc
●最高出力:107kW(146ps)/6000
●最大トルク:188Nm/4400rpm
●モーター最高出力:80kW(109ps)
●モーター最大トルク:202Nm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・43L
●WLTCモード燃費:22.8km/L
●タイヤサイズ:225/50R18
●車両価格(税込):519万2000円

[ アルバム : レクサス UX250h“バージョンL” はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
グーネット
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
グーネット
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
グーネット
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
ベストカーWeb
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
グーネット
読者の値引き実例 私もX氏
読者の値引き実例 私もX氏
グーネット
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
グーネット
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
AUTOSPORT web
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
Auto Messe Web
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
ベストカーWeb
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
グーネット
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
AUTOSPORT web
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
AUTOCAR JAPAN
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
Auto Messe Web
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
AUTOSPORT web
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
AUTOSPORT web
「22歳元アイドル」が家族にトヨタ「ミニバン」購入!? 元HKT48・田中美久、“親孝行”な姿に「かっこよすぎる」「マジでスゴい」と話題
「22歳元アイドル」が家族にトヨタ「ミニバン」購入!? 元HKT48・田中美久、“親孝行”な姿に「かっこよすぎる」「マジでスゴい」と話題
くるまのニュース
RB20の縁石問題を解決するためフェルスタッペンがイモラでテスト。旧型マシンを“参考資料”に弱点を探る
RB20の縁石問題を解決するためフェルスタッペンがイモラでテスト。旧型マシンを“参考資料”に弱点を探る
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

400.3491.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

219.0559.8万円

中古車を検索
UXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

400.3491.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

219.0559.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村