この記事をまとめると
■東京オートサロン2023でダイハツはタントカスタムのコンセプトカーを展示
伸びる軽トラとか自由すぎだろ! ダイハツブースはもはやおもちゃ箱状態【東京オートサロン2023】
■このクルマについて担当デザイナーにインタビューを実施した
■あえて量産できないところまで表現しているという
かつてのカスタムのイメージを新たに再現!
「DAIHATSU VILLAGE2023 夢ふくらむ、はじけるダイハツ」を共通テーマに、個性的な8台ものモデルを展示したダイハツブース。今回は、その中から「Custom is back」をテーマにした「TANTO CUSTOM」について、担当デザイナーの芝垣氏に会場で話を聞いてみました。
――では、よろしくお願いします。なかなかスゴい佇まいですが(笑)、この企画はどのように始まったのですか?
「90年代半ばに初めてカスタムモデルを発売したメーカーとして、その王道のカスタムを再現してみようと。当時、クルマのカスタマイズというと全塗装が一種の憧れだったこともあり、今回はとくに塗装にこだわってみました。最近では何でもプリントでできてしまうのですが、あえて塗装することがカッコいいという意図ですね」
――今回新たに起こしたパーツはどの部分になりますか?
「まずフロントグリルと、ランプの目尻のパッチ、それとサイドガーニッシュですね。あとはすべて純正パーツでまとめています。やはり、ベースのタントカスタムのポテンシャルを生かしたいので、手を入れる部分は最小限にしたんです」
――この眩しい赤のボディカラーは新色ですか?
「はい。『キャンディーレッド』という特殊な赤で、じつは海外から取り寄せた塗料なんです。夜の街中でも光が当たると浮かび上がってくるような輝度の高い色ですね。この塗装が難しくて、下地を何度も塗って段差を埋め、その後に何十回も塗りと磨きを繰り返しました」
――やはり、ボディサイドのブラックとのグラデーションが見所ですね
「ワンオフということもありますが、ここは手塗りなんですよ(笑)。単なるグラデーションではなく、リヤからナナメにブラックを入れていますし、よく見るとテーピングによる模様も入れていています。この塗りは社内では無理で、専門の業者を探してお願いしました」
――リヤはブラックでまとめた感じですね
「一見そう見えるのですが、じつは上下の部分に少しだけ赤を残しているんですね。ここもやはり手塗りで微妙なグラデーションを出していて、量産では絶対に無理な表現です(笑)。ただ、そういう特別感こそが、私たちの考えるカスタマイズの姿なんですね」
――今回このクルマを手掛けてみて、メーカーだからこそできたことはありますか?
「逆説的ですが、メーカーがここまでやったことはないと思います。やはり、メーカーには量産できないことは悪という発想がありますが、今回はユーザーさんであればこうしたいんじゃないか、というところまでやり切った。よく承認されたなあと思いますね(笑)」
――これは人気が出そうな予感がしますね。本日はありがとうございました。
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