マクラーレンF1、さらなる進歩を目指して開発の手を緩めず「今後も、もっと色々なアップデートがなされる」

　マクラーレンはF1イギリスGPでランド・ノリスが2位となるなど、最近のアップデートが功を奏しているが、チームはこれが今季のポテンシャルのピークではなく、さらなる進化を遂げることができると語った。

　オーストリアGPでマシンをアップデートし、ノリスが4位を獲得したマクラーレン。翌イギリスGPでは、ノリスが2番グリッド、チームメイトのオスカー・ピアストリが3番グリッドを獲得する驚きの速さを見せた。決勝レースではセーフティカーがピアストリに不利に働いたものの4位、ノリスは2位表彰台を獲得してみせた。

　しかしマクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは、これが今シーズンのポテンシャルのピークではなく、さらなるアップデートによりもっと速くなることができると語っている。

　マクラーレンは当初の計画通り、ハンガリーGPでもMCL60のアップデートを予定。今後のレースでもさらなる変更が行なわれることはほぼ間違いないという。

　チーム代表のステラは、アップデートの計画について次のように語った。

「ハンガリーGPでは、レースペースを向上させるという観点から、さらに役立つアップデートがいくつかある。これらは両ドライバーに提供される」

「だが他のチームと同じように、今後のレースでもアップデートを続けていくつもりだ。これもマシンの再設計を開始した時点で、パフォーマンスを引き出すことができたおかげだ。そして我々は空力開発が非常に効果を発揮していることを確認している」

「プロジェクトが十分に成熟していると判断したら、すぐにGOボタンを押す。だから、ハンガリーGPの後にも、もっといろいろなアップデートがなされるだろう」

　マクラーレンは、最近のアップデート・パッケージによるパフォーマンス向上に大きな期待を寄せていたが、ステラはこれほどのジャンプアップを遂げるとは思っていなかったと認めている。

「我々がオーストリアとここ（イギリス）に持ち込んだアップデートのように、驚きを見つけることが時々ある」

「数値的に、ラップタイムがこれほど向上するとは予想していなかった」

　そしてステラは、イギリスGPでのパフォーマンスがサーキットの高速なレイアウトによって底上げされたモノであるということを肝に銘じながらも、マシンが進化を遂げたことは間違いないと話した。

「レースから得られた兆候は、明らかに勇気づけられるものだった」

「最初のスティントで、フェラーリやメルセデスのようなライバルを引き離すことができたことに自分たちでも驚いている。ペースという点で、彼らは我々にとって問題になるだろうと思っていたんだ」

「だから、レースペースという点でも、改善は本物だと認めなければならない」

「しかし何度も言っているように、我々は高速コーナーがあるサーキットにいる。実際シルバーストンでは、高速コーナーのいくつかは予選では全開なのにレースではコーナーになるんだ」

「そして同時に、涼しいコンディションでもあった。こうしたコンディションのおかげで良く見えすぎているのではないかと慎重になっているが、レースでもマシンの競争力が高まっていることは認めるべきだと思う」