新型シビックシリーズがついに国内発表を果たした。タイプRとしては5代目。もはや世界にその名を轟かすホットハッチである。そんなグローバルモデルとして進化した、新型タイプRとはどんなクルマなのか?いくつかのポイントに注目してみた。
■ポイント1、ニュルで速い
グローバルモデルである以上、その性能を示す舞台も国際的に有名な場所である必要がある。そこで開発ターゲットとされたのはドイツ・ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)だ。1周が20kmを超え、170を超えるコーナーが連なるこのサーキットのラップタイムで、新型タイプRは7分43秒80を叩き出し、“FF世界最速”を樹立。先代タイプRの記録を約7秒も短縮したのだ。
■ポイント2、ライバルは「メガーヌRS」
そんなタイプR、これほどまで性能が高まった要因には、ライバルの存在が挙げられる。真っ先に思い浮かぶのは「ルノー メガーヌRS」だ。メガーヌRS トロフィーRは2014年に、ノルドシュライフェで7分54秒36を記録し、世界最速の市販FF(フロントにエンジンを積む前輪駆動車)となった。エンジンは2リッター直4ターボエンジンを搭載し、最高出力273psを発生した。装備の異なるいくつかの仕様が用意されたが価格は426万円から用意された。なおメガーヌRSが残したタイムは、2015年3月にシビックタイプR(7分50秒63)により奪い返されたが、ルノーは現在、メガーヌRSの進化版を開発中らしいので今後の動向が気になるところだ。
■ポイント3、もうひとつのライバルは「ゴルフGTI」
ドイツにもライバルはいる。ゴルフGTIだ。その軽量版で足回りをチューンしたGTIクラブスポーツSは2016年、ノルドシュライフェで7分47秒219をマークし、FF最速の座をタイプRから奪った。このゴルフGTIもエンジンは2リッターターボでシビックタイプRやメガーヌRSと同じ。最高出力は310psを発生した。GTIクラブスポーツは日本でも販売され、価格は約450万円に設定された。
■ポイント4、懸念のコスパと安心のアフター
新型シビックタイプRの車両価格は約450万円。予備知識なしに聞くとギョッとする値段だが、前述のライバルの値付けを見れば、納得のいく価格である。中身を見ても新開発プラットフォームを採用し、先代モデルに対して38%の剛性アップを果たしたほか、サスペンションを進化させスタビリティを大幅に向上させたという。ニュルは高低差が300mにもおよぶコースで、動力性能とシャシーの両方が優れていなくては速く走れない。その点、エンジンを始めボディ、シャシーまで極限まで性能が高められたタイプRは、そこに価値を見出せる人にとっては、決して高すぎる買い物ではないだろう。一時は海外向けだけのものになってしまったタイプRが、ディーラーの手厚いアフターサービス付きで手に入れられるという点にも注目しておきたい。
■ポイント5、全幅は救急車並みにワイド
ここで基本スペックをザッと振り返ると、最新シビックタイプRは最高出力320psを発生。それでいて車重は1390kgと軽い。したがって痛快な走りは楽しめるに違いないが、ただ1点忘れてはならないのは、シビックタイプRは「コンパクトカーではない」という点だ。サイズは全長4560mm×全幅1875mm×全高1435mm。全長は確かにCセグメント(=プリウスレベル)だが、全幅はハイエースのワイドボディ(=救急車と同じ)に匹敵する。それでいてFFなので回転半径は5.9mと大きく、取り回しに優れるタイプではない。したがって、タイプRに乗るような腕ききであれば、このサイズを日常で扱い切ることもテクニックのひとつと前向きに受け止めるべき。その覚悟だけは必要だ。
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