■乗員のプライバシー守る「トノカバー」なぜ減った?
クルマの装備には、近年新たに登場して普及が進んできたものと、以前より装備されることが少なくなってきたものの両方が存在しますが、標準装備されることが少なくなった装備のひとつに、荷室に備わっていた「トノカバー」があります。
新車時の装着率9割以上 「フロアマット」はなぜ標準採用にならないのか
なぜ、トノカバーは装着されることが減ったのでしょうか。
トノカバーとは、クルマの荷室の上部に固定されて「目隠し」の役割を果たす装備のことを指します。積まれている荷物が車外から見えないようにして、乗員のプライバシーを守ることが目的です。
荷室が大きくなるほどトノカバーも大型になりますが、種類によっては巻き取り式でかさばらないように設計されているものもあります。また、バックドアと連動して動いて荷物の出し入れを阻害しない作りになっているものも存在します。
しかし、近年ではオプション装備となるケースが多く、標準装備のクルマは減少しました。なぜ標準で装着されるクルマが減ったのでしょうか。三菱自動車は次のように説明します。
「弊社の現行ラインナップのなかで標準装備されているクルマは無く、すべてディーラーオプション設定となっています。以前はステーションワゴンなどで標準装備の車種も存在していたので、標準で装着される割合は減少しています。
オプション設定とした理由は、必要性を感じないお客様にとっては荷物になってしまうことからです。お客様の意思で選択して購入いただけるようにいたしました」
※ ※ ※
現在ではオプション設定が主流となっているトノカバーですが、その一方で近年では車両後方のドアガラスに「プライバシーガラス」が採用されているクルマが主流となっています。
「プライバシーガラス」の場合、外から車内を覗くとスモークがかかっているように見えるため、積載されている荷物は見えにくい状態です。このためトノカバーを使わずにプライバシーが確保できるようになったことも、衰退した理由のひとつと考えられます。
■「野ざらし」にされるトノカバーはお値段18万円超
一方、クルマのボディタイプのひとつに、車体後部に屋根のない荷室を備えるピックアップトラックというジャンルがあります。
荷台がむき出しのクルマにもトノカバーの設定はあるのでしょうか。
2019年現在、国内で唯一正規で販売されているピックアップトラックのトヨタ「ハイラックス」のディーラーオプションには、純正オプションとして「ソフトトノカバー」がラインナップされています。
ハイラックス用に設計されたこの装備の特徴は、トノカバーとしては高い18万3600円(消費税込、以下同様)という金額です。
ほかのクルマの純正トノカバーをみても、トヨタのSUV「ハリアー」や「RAV4」の場合は2万4840円、三菱のSUV「アウトランダー」の場合は2万1600円となっていることから、群を抜いて高額だといえます。
ハイラックスの場合は、荷室に屋根のある一般的なクルマとは異なりトノカバーも野ざらしの状態となることから、直射日光などにも考慮されていると考えられます。それが価格が高い理由のひとつといえるでしょう。
減少しつつあるトノカバーですが、ユーザーのニーズにあわせたさまざまな形で、現在も販売が続けられています。
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