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バブル崩壊後は“遊べるワゴン”がモテた! 1990年代に活躍したナンパカー事情に迫る

掲載 更新 33
バブル崩壊後は“遊べるワゴン”がモテた! 1990年代に活躍したナンパカー事情に迫る

■バブルのデートカーが廃れ、不景気で「ナンパカー」が出現!?

 2021年9月14日、東京市場の株式市場は、1990年12月のバブル期に記録した3万8915円に迫る3万670円の高値をつけました。この報道に、当時を思い出した人は多いのではないでしょうか。

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 バブル景気は1990年1月から後退し、1992年中頃を過ぎると若者や学生にも不景気の兆候が見え始めました。

 不景気となってからというもの、企業はとくに女性事務職の採用を抑制したために、女子大生の就職事情が悪化。事務職の女性も「リストラ」などを余儀なくされていたのです。

 1995年を過ぎると、バブル期ならではの女性の活躍ムードは沈静化。就職活動では皆苦労するために、学生はお金をかけずに遊ぶようになりました。

 街には「アムラー」や「チーマー」、海には「サーファー」、山には「スノーボーダー」と、男女で遊ぶようになっていったのです。

 その結果、ファッションも遊びもスポーツ化やカジュアル化が進み、男女の出会いも遊びの場を中心とした「ナンパ」に変化していきます。

 そしてクルマの位置づけまでも変化。バブル期に女性をもてなすために流行った「デートカー」は廃れ、カジュアルなキャラクターを演出するためのナンパの道具へと変わっていきました。

 1990年代末にモテた「ナンパカー」にはどのようなモデルがあったのでしょうか。そのなかでも、遊びに使えるワゴン車3台紹介します。

●スバル「レガシィツーリングワゴン」

 1990年代後半、ワゴンとしてオールマイティに活躍したのが、スバル2代目「レガシィツーリングワゴン」です。

 当時はキャンプやバーベキュー、釣りにウインタースポーツなどのアウトドアレジャーが急速に普及。海や山へ出かけるのにレガシィは男性にとって選びやすく、女性にとっても助手席に乗りやすいために、当時流のデートカーとして重宝されました。

 レガシィツーリングワゴンのなかでも「GT」グレードは、250馬力の「EJ20H型」エンジンやMT車もラインナップされ、その気になればスポーツカー的な走りも可能でした。

 後期型は280馬力を発揮する進化した「EJ20R型」エンジンを搭載し、ビルシュタイン社製倒立式ショックアブソーバーを装着して走りの性能を熟成させました。

 本音ではスポーツカーを選びたい人が、走る気持ちを持ちながら女性ウケを狙ってレガシィツーリングワゴンを選んでも、十分に満足できたモデルだったのです。

■カスタムベースとしても人気を博したワゴン車とは?

●ホンダ「アコードワゴン」

 ホンダ「アコードワゴン」は1991年に米国から日本に逆輸入され、CMでは「USアコードワゴン」を強調していました。

 140馬力の2.2リッターSOHCエンジン「F22A」が搭載され、帰国子女的で上品な育ちの良い雰囲気により、新車当時は都会的なデートカーとして活躍しました。

 ナンパカーとして活躍したのは、この1991年のモデルとフルモデルチェンジ後の1994年に登場したモデルです。

 ユーザーの志向により「ローダウン」や「エアロパーツの装着」など、上品とは正反対の雰囲気にカスタムされることも多く、とくにサーファーなどに愛用され、ドライバーのファッションのひとつとして活用されました。

 アコードワゴンは、夏の夜の海沿いの道路でも活躍します。

 女性たちは歩道に間を空けて立っており、男性はクルマに乗って車道に列をなし、男女が話をしてOKだったらデート成立、不成立なら1台分先に進んで別の女性と話す、などのスタイルでナンパがおこなわれたようです。

●日産「アベニール」

 日産「アベニール」は1990年に登場。当時人気だった「プリメーラ」に似たフロントマスクと、ワゴンとしては強力な140馬力のエンジン(SR20DE)を搭載し、比較的安価でよく走るワゴンとしてスマッシュヒットしました。

 1994年にはビッグマイナーチェンジにより「アベニール サリュー」を名乗り、「SR20DETエンジン」も搭載。松嶋菜々子さんの「お・ま・た」のCMとともに話題になりました。

 しかし、アベニールの中古車動向は大きく異なり、1990年代後半、アメリカ車のワゴンのプレスラインなどを埋めて、つるんとした外観にする「スムージング」というカスタマイズ手法が現れました。

 当時、安価に出回っていた中古車のアベニールは、スムージングのベース車として好んで用いられたのです。

 さらにラジエーターグリルを「アメリカンビレットグリル」に変えると、よりアメリカンな雰囲気が出たのもアベニールならではの特徴でした。

 もちろん車高は極端に下げ、荷室には大容量オーディオを搭載し、大音量の音楽で周囲にアピールするのがアベニール流。

 これらのボディスタイルやオーディオによるカスタマイズをおこなっていた若者は、駐車場や駅のロータリーなどに集まり、その場に来た女性と会話をしながらナンパをしていたようです。

※ ※ ※

 ナンパカーが存在した1990年代後半は、規制緩和でさまざまなカスタムスタイルが登場。

 合わせてファッションも、当時なりのカジュアルファッションが確立されたものですが、それらも2000年代半ばまでにはナンパカーとともに姿を消してしまいました。

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みんなのコメント

33件
  • バブル後のワゴンと言えば、カローラツーリングワゴンを忘れちゃいませんか。
    「カロゴン」でCMしていた、ツートンカラーはナンパカーそのものでしたね。
  • >不景気で「ナンパカー」が出現!?

    ナンパカーは、ずっと以前から存在してたよ!
    昔は貴重でステータスだったりした。

    スペシャリティカー⇒ワゴン車へ変わったというなら解る。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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