Aston Martin Bulldog
アストンマーティン ブルドッグ
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ガルウイングをまとったワンオフモデル
1979年に、わずか1台だけが作られた幻のアストンマーティン、ブルドッグ。5.3リッターV型8気筒ツインターボエンジンをミッドに搭載し、ガルウイングドアを備えたアストン製スーパーカーは、当初25台を製造する予定だった。しかし、会社の財政状況悪化によってプログラムがキャンセルされ、コンセプトカー1台のみの製造に終わっている。
その幻のスーパースポーツの再生作業を進めているのが、ジャガーを中心とした英国製ヒストリックカーのレストアビジネスを手がける「クラシック モーター カーズ(Classic Motor Cars Ltd:CMC)」だ。
神話となったブルドッグ
匿名を希望しているオーナーに代わり、本レストアプロジェクトをリードしているのが長年アストンマーティンの会長兼CEOを務めていたビクター・ガントレットの子息、リチャード・ガントレット。彼は語る。
「ブルドッグは、いつからか神話の中の野獣とされてきました。アストンマーティンが中東のオーナーへブルドッグを売却した後、消息を絶ったブルドッグの行方を多くの人々が気にかけていたのです」
「その姿を目撃したという声は世界中からあがっていました。1980年代後半にはアリゾナで保管されているブルドッグが見つかり、その後、1990年には中東へ戻ったと言われております。しかし、RMサザビーズはアジアで車両を発見したのです」
目指すは「300km/h」超え
そしてついに、ブルドッグは故郷へ帰ってきた。レストアのトップ企業であるCMCの手に委ねられ、18ヵ月余りをかけてその姿を復元することになった。オリジナルの状態を徹底的に追求するのはもとより、1979年の公開当時「300km/hを超える性能」を標榜していたブルドッグであるからして、レストアモデルもパフォーマンス面を重視。レストア作業完了後は、時速200マイル(約321km/h)での走行を目指している。
また、CMCでの車両のレストア作業に加えて、科学的な手法にのっとり、ブルドッグのこれまでの来歴についても徹底的に調査していく。
RMサザビーズのカースペシャリスト、アレクサンダー・ウィーバーは次のように説明している。
「我々のカースペシャリストチームは、常にクライアントに代わって稀少かつ特別な、あるいは行方がはっきりと知れないクルマを追いかけています。アストンマーティン ブルドッグは、まさにその要件を完璧に満たす1台です」
彼らは、数十年にわたり静かに保管されていた特別なコレクションの中にブルドッグを見つけたのだという。当時のオーナーは、彼らと幾度も議論と交渉を重ねた末に、長らく隠されたままだったブルドッグを手放すことに合意。RMサザビーズはプライベート セールス部門を通じ、現在のクライアントとその友人であるフィリップ・サロフィムへと販売したという。
後付けパーツやモディファイは徹底排除
CMCのマネージングディレクター、ナイジェル・ウッドワードはレストア状況について以下のように説明した。
「ブルドッグが到着したおよそ1年前、我々はまず車両を慎重に分解することからスタートしました。そして、構造の隅々までを注意深く記録してきたのです。アストンマーティンが放出した後に追加されたパーツやモディファイは徹底的に元へ戻しています。かつての栄光の姿を取り戻すべく、レストア作業を順調に進めています」
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みんなのコメント
子供の頃よく読んだ図鑑にグラビアが載ってたなぁ。