この記事をまとめると
■現在の新車の納期について解説
新型アルファードや新型プリウスも「噂」の段階でもディーラーへ! いま新車を買うなら「先手必勝」が絶対
■半導体だけでなく、ワイヤーハーネス、塗料、樹脂などの供給も滞っている
■またモデルチェンジでコスト削減や値上げされることも
受注を停止する車種も増えている
以前の新車の納期は、在庫車でなくても1カ月から2カ月だった。それが今は、3カ月なら短い部類に入り、6カ月から1年を要する車種も増えた。
原因は新型コロナウイルスの影響による半導体の不足とされるが、メーカーの開発者は「半導体以外にも、ワイヤーハーネス、塗料、樹脂など、さまざまな材料やパーツの供給が滞っている」という。
しかも供給の滞りは不意に発生するから、対策の立てようがない。開発者は「いつになったら以前と同じ状態まで回復するのか、メドが立たない」という。
今は新型コロナウイルスの問題にロシアのウクライナ侵攻も加わり、パーツの供給不足と車両の納期遅延が長期化している。その結果、受注を停止する車種も増えた。
たとえばアルファードは、2023年の初頭にフルモデルチェンジを行うとされている。通常なら2022年10月頃は現行型を好条件で販売しているが、販売店では「アルファードは納期が半年以上に延びたから、2022年7月には受注を停止した」という。
仮に次期型の登場が2023年2月で、納期が8カ月とすれば、2022年6月には次期型の受注を開始しなければならない。ところがその準備は整っていないから、受注を停止した。トヨタの販売店では、同様の理由によって「プリウスも受注を停止している」という。
モデルチェンジで値上げやコスト削減も
ランドクルーザーは、日本への割り当て台数が生産総数の10%以下で、発売直後から納期が約4年に延びた。その後も延び続けて、今では受注を停止させた。パーツの供給不足ではなく、もともとの生産計画に問題があった。このほか「ノア&ヴォクシーのハイブリッドは約1年、ハリアーのPHEVなどは、納期が2024年までズレ込んで受注が停止した」という。
トヨタに限らず日産の販売店では「サクラの受注が停止した」と述べており、ホンダでは「N-BOXやN-WGNなどの軽自動車は、納期が以前は約3カ月だったが、今では半年まで延びた」という。さまざまな車種の納期が遅れているわけだ。
そうなると納期の短い中古車を希望するユーザーが増える。ところが新車の納期遅延で下取り車も入荷せず、中古車の流通台数も減っている。需給のバランスが変わり、中古車価格まで上昇してきた。
また今は原材料費や輸送費も上昇している。納期遅延で生産/販売台数が下がると、メーカーや販売会社の利益は一層減ってしまう。そのために一部改良やマイナーチェンジの時に値上げを行う車種も生じている。
カローラセダン&ツーリングの一部グレードは、以前は独立式のダブルウイッシュボーンだったリヤサスペンションを、車軸式のトーションビームに変更した。値上げだけでなく、コストの低減も行われている。
厳しい状況が続き、従来は行われなかった対策も講じられるようになった。今までの常識では、新型は旧型よりも優れた商品に進化して当たり前だったが、最近は違う。前述のコスト低減により、標準装着されていた装備をメーカーオプションに変えるといった変更も実施される。新旧モデルを見比べて購入したい。
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みんなのコメント
もちろんカーメーカの売り上げを支えるのは新車かもしれませんが、売るだけ売りっぱなしではなく売った車を最後まで責任を持つのもメーカーの義務だと思います。
買い替えできなくて死ぬわけじゃないし。