国産車輸入車問わず最もホットでマーケットが拡大しているのがSUVだ。
ベントレーやロールスロイスといった超高級車ブランドでもSUVを発売しているし、ランボルギーニもウルスを発売。フェラーリも密かに開発していると言われており、もはやどんな自動車メーカーも無視することのできないカテゴリーなのだ。
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日本市場において新車の販売台数を見てみるとコンパクトSUVと言われる全長4.3mほど度のクラスが最も熾烈な販売競争を繰り広げている。このコンパクトSUVに属するのが2019年上半期SUV販売台数No.1に輝いたホンダヴェゼル。
そして販売台数で肉薄するトヨタC-HR、このカテゴリーのパイオニアである日産ジューク、ディーゼルエンジンを搭載するマツダCX-3そしてフロントマスクにダイナミックシールドという三菱のデザイントレンドを採用したRVRなどが該当する。
その中でも人気、実力ともに高いのがホンダヴェゼル。そこで今回は人気のコンパクトSUVの中でベストセラーであり、ロングセラーモデルといえるヴェゼルに中古車事情を紹介しよう。
文:萩原文博 写真:スバル、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】ヴェゼル&ライバル車たち
ヴェゼルとはどんなクルマなのか
2013年12月に登場したヴェセルはコンパクトカーの人気モデルであり、フィットと同じのセンタータンクレイアウトを採用し、広い室内空感と多彩なシートアレンジが特徴。
ラゲージスペースも5人乗車時で393Lという大容量を確保し、クラストップレベルの数値を実現。レバーを引けば簡単に倒れるリアシートを倒せば、フラットな床面の広大な空間が出現。
ラゲージルームの開口部は低く設定され重い荷物の積み込みはラクチンで利便性の高さが光っている。搭載されているパワートレインは最高出力131psの1.5L直列4気筒DOHCエンジン+CVT。
広いラゲージスペースがあり、段ボール箱がこんだけ入る
そして、1.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステム+7速DCTに加えて、2019年1月に最高出力172psを発生する1.5L直列4気筒ターボ+CVTを追加し3種類となった。駆動方式はFFを中心に1.5L自然吸気車やハイブリッド車に4WDを設定。
しかし、RSという走りに磨きを掛けたモデルはのみとなる。
ヴェゼルの中古車市場はいかに
現在、ヴェセルの中古車の流通台数は約2660台。3カ月前には約3200台流通していたが、夏の終わりと共に急激に流通台数が減少している。いっぽうの中古車の平均価格は3カ月前が約191万円で今月は約184万円と約7万円の値落ちとなった。
そして、平均走行距離はこの3カ月の間約3.2万km付近でまったくの横這いとなっている。人気車種だけにこの値落ちは大歓迎で、流通台数の減少という懸念材料はあるが、買いのタイミングであることは間違いない。
2019年1月にターボエンジンを搭載したツーリングを追加しているヴェゼル。その追加が中古車市場にどのような影響を与えているのかを確認するために過去1年の平均価格の推移を見てみた。
2018年10月の平均価格は約210万円で、年末までは横這いに近い動きだったが、1月の一部改良後から現在まで順調に値落ちしている。やはり一部改良は中古車市場に与えた影響は大きかったのだ。
一部改良後のヴェゼルがよいのか?
ヴェセルは販売開始して以降、2016年2月に運転支援システムであるホンダセンシングの採用、2018年2月に内外装のデザインを変更したマイナーチェンジを行っている。
マイナーチェンジしたヴェゼル
2016年~2018年式の安全装備が充実した前期型は流通台数が約575台で3カ月前の平均価格は約210万円、今月は約200万円と約10万円の値落ちを記録。
いっぽうマイナーチェンジ後の2018年以降のモデルは流通台数が約550台で、平均価格は3カ月前が約243万円、今月は243万円とほぼ横這いとなっている。
ヘッドライトなど外観の違いはあるものの、ヴェゼルの中古車は安全装備が充実した2016年~2017年式がオイシイということだ。
しかもちょうど最初の車検サイクルを迎えているクルマも多いので、値落ち幅が大きくなりやすいからだ。
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2016~2018年式に絞ったヴェゼルの中古車のグレード分布を見てみると、最も多いのがHV車のZホンダセンシングで約170台、続いて多いのが同じくHV車のRSホンダセンシングで約136台、そしてガソリン車のXホンダセンシングが約87台で続く。
この結果を見てもわかるとおり、コンパクトSUVながらヴェゼルはFF車(2WD)が主流で、街乗り中心に使われているクルマが多い。
一部の降雪地での使用車を除けば、塩害によるサビや下回りのダメージに神経質にならなくてよいというのは選びやすくなる。
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そして、狙い目のグレードは燃費性能に優れたハイブリッド車で、新車当時価格差が10万円だったのに中古車では約20万円と拡大し割安感で出ているハイブリッドZホンダセンシングを狙い目グレードとしたい。
Zホンダセンシングはコンビシートと専用インテリアをはじめ、ラゲージルームに目隠しとなるハードボードを標準装備。さらにパフォーマンスダンパーを採用し走りに磨きを掛けた充実装備と走りの良さのバランスが高いモデルだ。
2016年~2017年式のハイブリッド車のZホンダセンシングの価格帯は約170万~約275万円で、200万円以下の中古車でも手厚い保証が付くディーラー系販売店が扱っているモノも見つかる。
価格面で言えば、もっと古い年式の中古車はあるが、これからパートナーとして付き合っていくならば、運転支援システムである「ホンダセンシング」がないモデルは積極的に勧めたくない。
万が一のときに自分の命だけでなく他人の命も守ることができると思えば、この運転支援システムなしを買う理由は見当たらないからだ。
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