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日本では絶滅危惧種! この時代にあえてMT車に乗るメリット5つ

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日本では絶滅危惧種! この時代にあえてMT車に乗るメリット5つ

 コストの面で得することもある

 ここ数年トヨタ86&BRZ、マツダロードスター、ホンダS660、スズキアルトワークスといったスポーツモデルの登場や、マツダが実用車にもMTを設定していることなどで一時期の絶滅状態ほどではないものの、ATが主流となっている昨今では依然としてMT車は希少、マニアックな存在である。

【MT車で見かける】ギヤチェンジの際に1回空ぶかしする人がいるけど意味はある?

 最近ではDCTと呼ばれるツインクラッチの登場に加え、オーソドックスなトルコンATやCVTの急速な進歩によりかつてよく言われた「ATは遅い、かったるい」といったことは皆無になり、クラッチとシフト操作の要るMT車の存在意義はもう必要性という意味では非常に薄いと言わざるを得ない。そんな状況下であえてMT車に乗る理由を考えてみたい。

 1)金銭的なメリット

 新車価格ではかつてはMTよりATの方が高かったものだが、今ではMTとATの価格が同じというケースも増えている。しかしその中でもトヨタ86&BRZをはじめ、スポーツモデルを中心にMTのほうが安いというケースも多々あり、MT派には有難い。

 さらにMT車が希少なご時世になってくると、中古車市場ではスポーツモデル以上に普通のクルマのMT車がAT車より高いという現象を見ることもしばしばあり、新車価格から処分する時の査定を差し引きではMT車のほうが得するケースがあるのは嬉しい。

 もっともメンテナンスフリーに近いAT車に対し、MT車は長期間乗るとクラッチ交換の必要があり、その費用を突っ込まれてしまうとMT車が安く付くとも言い切れないのも事実ではあるが・・・・・・。

 2)自由にギヤを選んで走れる

 最近のAT車は走行モードの選択も含めてシフトスケジュールが賢くなり、ATが選ぶギヤに不満を覚えるというケースは非常に少ないが、その中でもMT車の自由にギヤを選んで走れるというメリットが生きるシーンを挙げると、燃費を稼ぎたい時、最近増えつつあるディーゼル車をはじめ、ATだと巡航中の燃費を稼げるトップギヤに入るタイミングがパドルシフトやMTモードを使っても「もう少し早く入れたい」ということはある。そんな時に自分の裁量でトップギヤや上位のギヤに入れられるMT車は燃費を稼ぎやすい。  

 3)サーキット走行などのスポーツ走行時

 状況によってはAT車だと、MTモードやパドルシフトでもオーバーレブ防止のためシフトアップされてしまうというケースもある。そんな時MTなら「レッドゾーンに差し掛かりながら下のギヤで引っ張る」ということも可能だ。

 4)乗っていて楽しい

 クルマによってシフトフィールやギヤの入りの良し悪し、エンジンとの相性といった要因もあり、「MT車なら何でも楽しい」とは言い切れないにせよ、良くできたMT車であれば渋滞中の煩わしさはともかくとして、シフトやクラッチの操作、シフトダウンの際のブリッピングと呼ばれる回転合わせ、ブレーキとブリッピングを組み合わせたヒール&トゥ、ダブルクラッチなど、運転が好きなであればやはり楽しい作業である。

 それだけにMT車で練習していればもちろん失敗することもあるが、失敗もしながらスムースなクラッチ操作やギヤチェンジなどが身に付き、運転が上手くなるというのもMT車に乗る大きなメリットだろう。

 5)耐久性が高い場合もある

 一般的には考える必要はないが、スポーツ走行時の信頼性、耐久性はMT車のほうが高い場合が多く、サーキットを連続周回するようなケースだと、MT車のトランスミッションには問題がなくても、AT車だと油温の上昇によりセーブモードに入ってしまい連続周回できないということもある。

 またそういったことは少ないが、普通に使っていればMTのトランスミッション本体が壊れるということはほとんど聞かないのに対し、ATの1つであるDCTが普通に使っていてもトラブルに見舞われるという車種もあり、その意味ではMTのほうが安心と言える。

 さらにこちらも一般的には関係ない話だが、ターボ車のブーストアップなどの大幅なパワーアップを行う際には、トランスミッションの強度や制御の関係でMT車のほうがやり易いケースが多いというメリットもあり、大掛かりなチューニングはMT車のほうが向いているだろう。

 ここまでMT車のメリットを挙げてきたが、それも自己満足と言われてしまえば、そのとおり事実だと思う。それでもMT車に乗る人はコアなクルマ好きであり、まわりから一目置かれる存在となるだろう。

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