BMW 320ST/ニュル24時間・スパ24時間ウィナーの特徴
・1700万円からスタート
・2350万円まで入札のすえ流札
・予想落札額は2200~2800万円だった
・1995年ニュルブルクリンク24時間レース総合優勝
・1996年スパ24時間レース総合優勝
・1997年スパ24時間レース総合優勝
・レースにおいて重大なクラッシュ歴なしの個体
・大変貴重なBMWワークスカー
・機関系も良好なコンディションを維持
・豊富なスペアパーツが付属
【画像】BMW 320ST/ニュル24時間・スパ24時間ウィナー【ディテール】 全14枚
BMW 320ST/ニュル24時間・スパ24時間ウィナーの詳細
1994年、日本ではFIA(国際自動車連盟)による車両競技規定の変更を受けて、全日本ツーリングカー選手権がグループAマシン対象のJTCから4ドアの市販モデルによるJTCCへと移行し、新たな戦いがスタートを切った。
欧州ではすでにイギリス・ツーリングカー選手権=BTCCが1991年シーズンの移行期間を経て、先行する形でスーパーツーリングレースとなり、盛り上がりを見せていた。
いっぽうドイツ・ツーリングカー選手権=DTMは、グループAマシンから進化を果たし、独自路線を邁進。イタリア・ツーリングカー選手権からのアルファ・ロメオを加え、国際ツーリングカー選手権=ITCへと発展していった。ドイツ国内ではADACの主催によるスーパー・ツーリング・カップ=STCが国内選手権として開催されていた。
ニュルやスパなど、24時間レースにおいても、スーパーツーリングが主役を担っていくことになっていたが、そんな流れのなかで圧倒的な強さを誇っていたメイクスがBMWだった。
BTCCではワークス体制を敷き、1992年から1995年まで、ドライバーズタイトル、チームタイトルとも独占。JTCCにおいても、ワークスのシュニツァーチームが318iでシリーズ参戦し、スティーブ・ソーパーが1994年、1995年ともにチャンピオンに輝いた。
24時間レースでもその強さは変わらず、ラヴァーリア/デュエツ/バーグステイラー組のチームBigazziがセミワークス体制で参戦した1995年のニュルブルクリンク24時間レース、さらにBMWワークス、FINA BASTOSチームが1996年と1997年のスパ24時間レースにおいて、総合優勝を飾るという快挙を成し遂げたのである。
そのワークスマシンこそがこの320STにほかならない。24時間レース、3勝という輝かしいリザルトを残した、このスーパーツーリングマシンは、レースにおいて重大なクラッシュ歴がなく、カラーリングは1997年のスパ24時間レース参戦時とほぼ変わっていない。サイドウインドウには当時このマシンのドライバーを務めたラディグエス/デュエツ/へラリーの名前がそのまま残されている。
いまは組織としては無くなってしまったBMWモータースポーツ社がホワイトボディから製作したE36型のツーリングカーの機関系は、現在も好調なコンディションを維持しており、サーキット走行も可能だ。
常勝BMWを支えたスーパーツーリングマシンの完成度は、いま見ても高く、圧倒的な存在感を放っている。さらにスペアパーツが豊富に揃っている点にも注目したい。
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